芸術系コース(美術)

記載責任者 野崎 窮

◇教員名簿

氏名 職名 専門分野 氏名 職名 専門分野
長岡  強 教授 彫刻 西田威汎 教授 絵画
野崎  窮 教授 彫刻 松島正矩 教授 構成・デザイン
山木朝彦 教授 美術科教育 武市  勝 教授 版画(リトグラフ,コラグラフ)
小川  勝 准教授 美術理論・美術史 鈴木久人 准教授 絵画
内藤  隆 准教授 構成・デザイン 岩佐博久 准教授  

 

*教員氏名は、当該教員の自己点検・評価報告書へリンクしています。

 

◇自己点検・評価

1.学長の定める重点目標

1-1.大学院学生定員の充足

(1)目標・計画

本コース及び本コースに関わる教員数は平成12年度をピークに減少しつつある。また本コースの一つの柱である「工芸」における教員の欠員など大学院学生定員充足には不利な状況が続いている。しかし各教員の努力により充足していないが大きく減少するまでにはいたっていないのが現状である。今後,社会情勢等,益々きびしい状況が予想されるが,定員充足(15名)するよう以下の対策をこうじる。
1.美術コースのWebページを更新し,院生の修了展・論文発表はもとより,個展,グループ展,コンクール展や公募団体展の入選・入賞及び学会等での発表などの制作・研究活動を対外的に公表していく。
2.附属における授業研究会の折や同窓会等を活用し,すでに修了した現職院生を介して,他の現職の受験の勧誘を行う。
3.本コース教員が知り合いの大学教員宛に「大学院ガイドブック」「募集要項」等を送付,受験生の推薦を依頼する。また個展,グループ展及び学会参加等の機会があるごとに本コースの広報活動を行う。
4.課題研究の中間発表に学部4年生も参加させ,進学への関心を喚起する。
5.修了展(卒業展)や修了生のグループ展開催を支援し,修了生との交流を深め,本学への受験生の発掘につなげる。

 

(2)点検・評価

平成22年度の本コース大学院入学者は9名であった(長期履修生3名,内数)。平成23年度の入学者は11名であり(長期履修生5名,内数),2名の増員があった。いちじるしく増加したわけではないが教員数が減少している中,今までの定員充足に向けた地道な活動が効果をあげてきていると考える。
1.本コースのWebページは数回更新された。学生のコーンクールの受賞や展覧会の開催について周知され,制作・研究が盛んに行われている印象を対外に与えた。
2.現職の勧誘については附属の研究会で試みようとしたが既に派遣された方が多いことと,研究会に出席される現職教員が少なく勧誘するまでにいたらなかった。しかしオープンキャンパスに来られた現職教員の方を勧誘した。
3.例年通り,知り合いの大学教員宛に「大学院ガイドブック」「募集要項」等を送付し,受験生確保のため,広報活動を行った。またグループ展等の機会があるごとに出向き,本コースの広報活動を行うとともに,積極的に関係の深い大学に訪問する等,各教員がそれぞれに努力した。また,個別に本コースを訪問してくる学生に対して,各教員が十分に時間をとり誠実に対応した。その成果が先述した入学者の微増に繋がったものと考える。
4.課題研究の中間発表に学部4年生も参加させ,進学への関心を喚起させた。
5.卒業・修了展や修了生のグループ展開催を支援し,修了生との交流を深め,本学への受験生の発掘につなげた。特に大阪のCASOで開催された第4回鳴門教育大学大学院芸術コース有志展は現役院生と修了生が自主的に行っている展覧会であり,今後の継続が期待されるグループ展である。当会場に出向き批評等のアドバイスを行った。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

1.学校現場を念頭に置いた実践的な授業改善を積極的に推進するとともに,学生の基礎的知識の拡充を図る。
2.卒業研究、修了研究の指導については、コースの全教員が指導する体制をとるとともに、学生にも関連のある領域に関しては積極的に質問等の交流を持つように呼びかける。
3.学生の進路・生活上の悩みなどの問題に関しては、クラス担任やゼミ教員が対応するだけでなく,問題によっては適宜コース会議で取り上げ、全教員による体制をとる。
4.学生の自主的な運営による修了展・卒業展の開催を支援し、このことを通じてコース全体の融和と学生の目標意識を構築する。

 

(2)点検・評価

1.学校現場を念頭に置いた実践的な授業改善を積極的に推進するとともに,学生の基礎的知識の拡充を図った。12月8日に行った授業研究会・FDワークショップにおいて本コースにおける実技の教育方法等について,具体的で活発な意見がだされ,今後の授業のあり方を模索した。
2.卒業研究、修了研究の指導については、コースの全教員が指導する体制をとり、学生にも関連のある領域に関して,積極的に質問等を行うよう呼びかけた。そのためか,本コースは元より他コースとの交流をもつ者もいた。日頃の各ゼミの成果として11月の学生表彰に院2年の西村大喜,前橋義浩,学部4年の齋藤綾子が受賞,また3月の学生表彰に西村大喜が受賞した。それから前田賞(学術枠)に齋藤綾子,溝上賞に西村大喜が選出され,受賞を果たした。学生の活躍は本コースの今後の躍進に繋がるものであり,特に本コースから前田賞(学術枠)が選ばれたことは美術コース学生の励みとなろう。
3.学生の進路・生活上の悩みなどの中で、大きな問題に関しては,クラス担任やゼミ教員が問題を抱え込まないよう適宜コース会議で取り上げ、相談することで,広い視野で対応できるようにした。また,問題によってはコース長が対応し,当該教員に協力した。総じて,困難な問題に関してコース全体が応援する態勢を取った。学部の就職に関して,6名卒業した中で2名が小学校教員正規採用になり,他は,大学院進学,臨時採用職員等であった。大学院に関しては9名修了し,1名の現職,臨時教員,自営業等と進路が様々であった。作家活動を主体にした進路を選ぶ者に対して早い段階から発表活動への適切な助言が重要と考えるし,各学生の進路に応じた様々な対応が求められている。
4.学生の自主的な運営による修了展・卒業展の開催を全面的に支援し成功させ、このことを通じてコース全体の融和と学生の目標意識を構築した。因みに,学長裁量経費により援助していただけるようにはたらきかけ,予算を獲得したことは,当学生には何よりの励みとなった。また,各申請書等の書類作成あるいはDMやポスター原稿の作成に関わる指導をし,これまでの様々な不備をただした。結果として次年度にむけより良い道筋をつけた。また搬入・搬出についても教員が協力して行った。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

1.科学研究費補助金の申請等、積極的に外部資金の獲得をはかる。
2.実技系教員の、公募団体展、コンクール展、グループ展、個展等での作品発表を推進する。
3.学会等の学術団体における研究を推進する。

 

(2)点検・評価

1.平成22年度の科学研究費補助金交付状況は小川教員が基盤研究(A),山木教員が基盤研究(C)であった。実技系教員が科研費を獲得することが困難な状況からすると,理論系教員2名ともに獲得しているので,コースとしてそれなりの成果であると判断する。また,科研費という枠組みでは表に出ないが,実技系教員は外部資金を得るためコンクール等にエントリーすることで地道な努力を重ねていることを述べておく。
2.実技系教員は、例年のように公募団体展(日展,日彫展,白日展,国展),コンクール,グループ展等で盛んに作品発表を行い,全国的なレベルのコンクールにおいて受賞する者もいた。
3.各教員がそれぞれの分野の学術団体等に所属し,大いに研究を推進した。(尚,2.と3.についての詳細は各教員の自己点検・評価を参照のこと)

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

1.全員が、部会議、コース会議で積極的に発言し、大学運営に寄与する。
2.各自が、委員として学内の各種会議に出席し、職務を遂行する。

 

(2)点検・評価

1.全員が、部会議、コース会議で積極的に発言し、大学運営に寄与した。特にコース会議において,例年行われている事例については参考資料を準備することで,審議する時間の無駄を省くとともに積極的な関わりを持ちたくなるような環境をつくった。次年度に向けた参考資料を多く残すことで次のコース長へのスムーズな引き継ぎを考慮した。
2.本コースの各教員が、当該委員として学内の各種会議に出席し、職務を誠実に遂行した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

1.附属学校園で行われる授業研究会や実地教育にできるだけ参加して指導助言する。(附属学校)
2.初等中等教科教育実践Ⅰ等(学部)、教育実践フィールド研究(大学院)の授業を通して、附属学校園との連携を深める。(附属学校)
3.公開講座を開講し、地域との連携に貢献する。(社会連携)
4.大塚国際美術館など地域の美術館との連携を図る。(社会連携)
5.外国人留学生を積極的に受け入れ、全員の協力で指導にあたる。また、留学生を派遣する場合も快く支援する。(国際交流)

 

(2)点検・評価

1.附属学校園で行われる授業研究会や実地教育に多くの教員が参加して指導助言を行った。
2.初等中等教科教育実践Ⅰ等(学部)、教育実践フィールド研究(大学院)の授業を通して、附属学校園との連携を深めた。
3.公開講座(デッサン教室)を開講し、地域との連携や地域の文化に関して貢献した。
4.大塚国際美術館と鳴門市との連携を図った。具体的にはN*CAPにおいて本コース内藤教員がワークショップを行った。
5.外国人留学生を積極的に受け入れ,各担当教員が懇切丁寧に指導した。間接的ではあるが全教員・全学生が温かく見守る(様々なアドバイス)ことで,留学生の学習環境を良くした。
因みに,平成22年4月当時の在籍留学生は修士課程2人(M1:1人,M2:1人),研究生1人,特別聴講学生1人であった。また,平成22年10月に研究生として1人入学した。
総じて,各担当教員の懇切丁寧な指導が実り,特に問題がおこることもなく,国際交流として発展している状況である。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

本コースの特記事項として卒業・修了展を挙げる。発表活動として学外で行っていることは,長く継続されることで,地域の文化活動として根付き,本学の広報という観点から貢献度は年々高まっていると考える。
それから,学生表彰を受けた者が平成22年度において延べ人数で4人であり,それぞれ全国的レベル,県レベルの受賞が根拠となっており,刮目に価する作品を制作した。一方,溝上賞受賞者(院生) と前田賞受賞者(学術枠・学部生)が本コースから出たことは日頃の当学生の研鑽と担当教員の指導が結実したものである。上述のことは,本コースの特性が良く表れた事例であり,今後の大学院定員充足に良い影響をもたらすものと確信している。

 

 

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経営企画戦略課
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