自己点検・評価報告書(小川 勝)

報告者 小川 勝

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

①将来教壇に立つ学生に、教採対策だけの付け焼き刃ではなく、どんな状況でも対応できるような柔軟な基礎力を身につけてもらうような内容をより洗練させる。
②そのために、受講生自身が自分自身で考えられるような、問題意識を中心とした授業を構築してゆく。
③ただの知識の蓄積ではなく、自分自身の目で美術作品を見て、自分自身のことばで語れているかどうかが重要であり、教壇でも、そのような力を身に付けている教師が、児童生徒の信頼を勝ち得ることだろう。

(2)点検・評価

①、②、③ともおおむね達成できたが、授業によってはまだまだ一方通行的なところがあり、受講生の力がどの程度付いているかを確認しきれないまま、進んだところがあり、まだまだ改善の余地があるだろう。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

現在、科研の基盤研究(A)を得て、共同研究を邁進しているが、2010年度は現地調査に加えて、研究対象の遺跡のある北海道と東京において国際研究集会を開催することにしており、それを通して研究成果の社会還元を行いたいと考えている。 

(2)点検・評価

4年間にわたる科研・基盤研究(A)の3年目にあたり、予定通りの海外調査を行い、加えて、北海道、京都、東京において国際研究集会を主催し、広く社会に研究成果を還元することができた。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

教育では、従来通りの科目を担当するが、常に、内容を精査し、受講生の将来にわたる実践力の強化につながる講義、演習を行う。
学生生活支援では、学部新入生の学年の担任になることが決まっているので、新たな制度である学習ノートの記入など、全員が教員志望の意志を持続できるように指導してゆく。

(2)点検・評価

ほぼ予定どおりに授業をこなすことができたが、さらに洗練させる必要があるだろう。
新入生の担任としては、学習ノートの指導など、良好なコミュニケーションを保つことができ、特に問題もなく過ごしていただけたと自負している。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

科研の基盤研究(A)による4年間の共同研究の3年目にあたるが、ヨーロッパの博物館施設の調査に加えて、仏・中から計4名の国際的研究者を招聘して、国際シンポジウムを2カ所で開催する予定であり、これにより、自分自身の研究水準を上げることができるだろう。また、9月にフランスで開催される国際学会で研究発表をする予定である。

(2)点検・評価

9月にはヨーロッパの国際学会で研究発表をし、それに続いて、フランスとスペインにおいて共同現地調査を実施した。10月にはソウルで開催された韓国岩面画発見40周年記念国際シンポジウムに招待されたので、日本の事例を報告し、その後、先史岩面画遺跡を見学した。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

引き続き、大学院入試委員として、大学院受験希望者の増加に向けて、さらに尽力する。
情報整備委員も新たに担当するが、学内の情報環境の整備に尽力したい。

(2)点検・評価

大学院入試委員として、特に試験班員として、入試問題の点検作成に従事した。
情報環境整備委員としては、ソフトウェアのライセンス問題に関わったが、予算の関係もあり、解決できなかった。
 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

附属学校とは「フィールド」の担当者として、より緊密に担当者と連絡して、連携を充実させる。
国際交流は、ユネスコ傘下の世界文化遺産諮問学術機関のイコモスのメンバーとして、世界各国の専門家と連絡を密に取り、特に今年度は国際学会で、多くのメンバーと直接面談する機会があるので、より豊かな交流ができるだろう。

(2)点検・評価

「フィールド」の担当者の一人として、附属小学校での実践などに関し、受講生に助言した。
国際交流に関しては、上記イコモスのメンバーとして、国際学会や国際研究集会に参加して、頻繁に情報交換を行って、先史岩面画の世界的理解に貢献した。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

国際学会や国際研究集会において、鳴門教育大学に所属する研究者として、本学の存在感を強めることができた。主催した国際シンポジウム等でも、本学の事務の皆様のご尽力もあり、成功裡に終えることができ、結果的に本学の名を高める

ことができたのではないかと自負している。

 

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