芸術系コース(音楽)

記載責任者 草下 實

◇教員名簿

氏名 職名 専門分野 氏名 職名 専門分野
草下  實 教授 声楽 頃安利秀 教授 声楽
西園芳信 教授 音楽科教育学 松岡貴史 教授 作曲
村澤由利子
(平成22年3月31日退職)
教授 ピアノ 木村正邦
(平成22年3月31日退職)
准教授 声楽
長島真人
(平成21年7月1日昇任)
教授 音楽科教育学 森  正 准教授 ピアノ
山田啓明 准教授 指揮・ソルフェージュ 山根秀憲 准教授 管楽器

 

*教員氏名は、当該教員の自己点検・評価報告書へリンクしています。

 

◇自己点検・評価

1.学長の定める重点目標

1-1.大学院学生定員の充足

(1)目標・計画

以下の計画により,大学院学生定員の充足を目指す。
①コース紹介のパンフレットを作成し,また,ホームページの一層の充実を図り,広報活動をより機能的にする。
②教員の出演する演奏会等でパンフレットを配布するなどの広報活動を行う。
③教員が参加する学会,公開講座,共同研究活動に際し,大学院コースのパンフレットを配布し,特に長期履修制度を周知し,音楽領域の研究者,学生や一般人への広報活動を積極的に行うことにより,本学大学院への進学の有効性をアピールする。
④コース教員個々が他大学,専門大学との交流を深め,それらの大学教員を訪問する機会を積極的につくり,個別の広報活動を実施する。
⑤学部4年生に対し,大学院進学への進学意識を高めるために,クラス担当教員や各指導教員,あるいは必要に応じて大学院生との懇談会を開催し,その進学の意義を説く機会を設ける。
⑥現役大学院生の協力を得て,直接的広報活動の充実を図る。
⑦コースの同窓会組織との連携による広報活動を実施する。

 

(2)点検・評価

・大学院学生定員の充足のために,1.目標・計画に基づいて,教員の演奏会,学会,公開講座等の実施に際し,音楽コース紹介パンフレットを配布するなどの広報活動を実施,また,コース教員の音楽関係の知人リストを作成し,大学院ガイドブック等を配送した。また,各教員が非常勤等,あるいは交流のある他大学を個別に訪問するなど広報活動を実施した。
・学部在学生への大学院進学の意義を説明するなど,積極的に進学するよう説いた。(1名が教職大学院へ進学する意志を固めた)
・現役大学院生の入試広報協力員、あるいは同窓会組織を通して広報の協力を依頼した。
・しかしながら,平成22年度の大学院学生定員の充足は音楽コース(15人の目標設定)を超えることはできなかった。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

①平成17年度から実施している教員養成コア・カリキュラムについて,以下の内容を検討し改善を図る
・第1コア授業「初等中等教育実践基礎演習」において,授業評価結果に応えて,学生がより意欲的に授業に参加し,実践力が身に付くなどの成果を得られるように改善する。
・第2コア授業「初等中等教科教育実践Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」の内容について,教科専門,教科教育,教育実践の担当教員との連携の観点から評価,検討し改善を図る。

 

②在学生(学部・大学院)による学内での研究発表会や演奏会を開催する。
・在学生が意欲的に演奏や研究成果を発表する機会を与える。

 

③学生一人一人の個性と能力を伸ばす観点から,指導体制について,以下の内容を検討し改善・充実させる。
・学生の個性と能力を伸ばすために,学部1年次からの指導体制について検討し,改善を図る。
・学生とコース教員との懇談会を設定し,学生生活,学習,就職相談等の機会を設け,支援体制を充実させる。
・教員採用試験のための「各種実技指導,音楽理論,小論文指導,面接指導,模擬授業,授業案作成指導等」全コース教員協力のもと支援体制を構築する。
・「卒業研究」や「課題研究」において,指導教員以外の指導も受けられる体制を維持する。

 

(2)点検・評価

①に関しては以下の通り実施した。
・第1コア授業「初等中等教育実践基礎演習」においては,教育現場の音楽科の授業やクラ活動などのビデオによる実践記録を用い,音楽の教師の仕事内容を具体的に理解させるように工夫した。
・第2コア授業「初等中等教科教育実践Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」の内容について,教科教育と教育実践の担当教員との連携を図るため,授業目標や内容についいて事前に相談するなどし改善を行った。また授業の中で、授業案作成の演習やTTによる模擬授業の演習を実施した。改善点としては,教科専門,教科実践の教員も含め,担当者全員で授業内容等についての綿密な相談を行うことがあげられる。

 

②に関しては以下の通り実施した。
・実技関連の授業の一環としてコースが主体となって開催している年2回の学内演奏会に加え,近年は院生が主体となって年に複数回『音楽の芽』と題した学内でのミニコンサートを開催,ここには学部生も出演しており,21年度は5回開催された。また,例年コースの教員が出向いて行なっていた附属中学校のLFタイムに,21年度は院生が企画した演奏会で参加し,バラエティーに富んだプログラムで中学生たちからも好評を得た。また,3月には院生たちが自主的に修了生の論文発表会を行ない,積極的に意見交換などを行った。

 

③に関しては以下の通り実施した。
・学生の個性と能力を伸ばすための学部1年次からの指導体制については,音楽コースの学生のソルフェージュや音楽理論,特に聴音の能力にバラつきが多く,そのことが後で進路を選択する際の大きな障害となることもあるという観点から,年次の前期に履修するソルフェージュの授業において,最初にソルフェージュおよび楽典の能力の診断を行なうとともに,将来学生が希望する教員の校種や都道府県などについてアンケートを行ない,それらの情報をコースの全員の教員と共有できるようにした。
・当該年度は,学生とコース教員との懇談会を設定することはせず,教員ごとに指導学生の学生生活,学習・就職相談等の機会を設け支援を行った。
・教員採用試験のための「各種実技指導,音楽理論,小論文指導,面接指導,模擬授業,授業案作成指導等」については,教員ごとに聴音や弾き歌い,音楽理論 リコーダー,さらに小論文執筆の個別的な添削の指導、面接試験や集団討論を想定したロールプレイングによる演習の指導を行った。また就職支援室主催の教職ガイダンス等からの依頼を受け,模擬面接審査を担当した。
・「卒業研究」や「課題研究」において,学生の必要に応じて指導教員以外の各専門の教員の指導が受けられるように配慮した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

①各コース教員が余裕を以て,研究に従事できるような環境づくりと協力体制をつくる。
②科学研究費補助金の申請を積極的に行える環境を整える。また,申請のための準備をはやめに行う。
③研究の一環として,音楽コースの教員,在学生及び卒業生・修了生による同窓会「潮音会」との協力のもと隔年で開催する演奏・研究発表会『音楽の杜』について、来年度開催に向けてその準備をする。

 

(2)点検・評価

①余裕のある研究環境づくりができたか判断し難いが,各教員の専門領域の研究のためのコース内の協力体制は整えた。
②音楽コース内の教員で、音楽科教員養成カリキュラムの改善をめざす協議を重ね、「学生たちの自己省察力の育成をめざした音楽科教員養成カリキュラムの研究 -PDCAサイクルを生かした授業プログラムと評価モデルの開発-」という研究課題で科学研究費補助金(基盤研究C(一般))の申請を行った。ここでは、教科専門分野でのカリキュラムを検討し、本学のコア・カリキュラムの中に有効に位置づけていく可能性を模索した。採択の是非にかかわらず、この研究に関わる協議は継続していく予定である。
③平成20年度まで同窓会組織「潮音会」は学会として運営してきたが,平成21年度からは,単に同窓会として組織を改定するという申し入れがあり,音楽コースはこれを了承した。隔年で開催してきた「音楽の杜」は,以上の同窓会組織の改定と従前の学長裁量経費の廃止という経済的事由により継続するのが困難と判断し,平成22年度以降の開催を断念することとした。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

①コース教員各自が各種学内委員会委員としての職務を遂行する。

 

(2)点検・評価

 音楽コース教員が全員各種委員会委員として積極的にその職務を果たした。また,学長補佐として2人が大学運営において大きくその職務を果たした。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

①附属小学校・附属中学校の研究発表会や教育実習指導,授業支援やLFタイム及び「教育実践フィールド研究」等を通して,附属学校との連携を深める。
②公開講座「楽しいピアノ演奏」「楽しい歌唱教室」「キーボード・ハーモニーの楽しみ」等,現職教員及び一般社会人を対象に開講する。
③教育支援講師・アドバイザーをはじめ,積極的に幼稚園,小学校,中学校,高等学校に出向き,指導・助言等を行う。
④留学生を積極的に受け入れるとともに,コースとしての留学生への支援体制を充実させる。

 

(2)点検・評価

①附属小学校・附属中学校の研究発表会の助言や教育実習指導,授業支援やLFタイム(音楽コース大学院生によるコンサートの実施)及び「教育実践フィールド研究」等を通して,附属学校との連携を深めた。
②音楽コースでは「楽しいピアノ演奏」「楽しい歌唱教室」「キーボード・ハーモニーの楽しみ」等,現職教員及び一般社会人を対象に公開講座を開講した。
③教育支援等アドヴァイザーなどを通した社会貢献
・徳島市・名東郡中学校音楽部会の研究活動
・本学附属中学校の音楽教科教諭の研究をサポート
・中国・四国音楽教育研究大会出雲大会(11月)における助言
・第30回徳島県小学校音楽教育研究大会(統一大会)の授業者と研究発表者の研究活動に参画し、鳴門市撫養小学校で開催された研究大会(11月)における助言
・美馬市喜来小学校の総合的な学習の時間;音楽劇「奇跡の滑走路」制作及び歌唱・演劇指導・助言(11月脇町オデオン座で公演)
・北川内幼稚園・応神幼稚園合同教職員研修会10月開催で歌唱指導講師
・「徳島市教育会幼稚園部会研修会」にて「影絵と音楽」を題材の講演講師(平成22年2月)
・平成22年度中国四国音楽教育研究大会にむけての研究会 「創作活動の指導方法」(平成21年10月 板野中学校)
・第1・2年次生徒を対象とした進路ガイダンス 「音楽」等講演会(平成22年3月 富岡西高等学校)講師上掲等、多くの研修・研究会の助言者,教育支援アドヴァイザー,講演講師として積極的に連携を行った。
④教員研修留学生としてセルビア共和国からの教員研修留学生を受け入れ,合唱指導に関する研究の指導を行った。また,平成22年度に向けて,外国人留学生及び研究生受け入れのための支援体制を整え,受け入れのための努力を行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 音楽コース教員一同,バランス良くコース内での協力体制を整え,教育及び研究への情熱を以て,教育・研究,社会との連携,学生支援,職務としての大学運営についても積極的に参加し,大学への貢献をした。