芸術系コース(音楽)

記載責任者 長島真人

◇教員名簿

氏名 職名 専門分野 氏名 職名 専門分野
草下  實 教授 声楽 頃安利秀 教授 声楽
長島真人 教授 音楽科教育学 松岡貴史 教授 作曲
森    正 准教授 ピアノ 山田啓明 准教授 指揮・ソルフェージュ
山根秀憲 准教授 管楽器      

 

*教員氏名は、当該教員の自己点検・評価報告書へリンクしています。

 

◇自己点検・評価

1.学長の定める重点目標

1-1.大学院学生定員の充足

(1)目標・計画

以下の計画により,三分の二以上の大学院学生定員の充足を目指す
①コース紹介のパンフレットを作成し,また,ホームページの一層の充実を図り,広報活動をより機能的にする。
②教員の出演する演奏会等でパンフレットを配布するなどの広報活動を行う。
③教員が参加する学会,公開講座,共同研究活動に際し,大学院コースのパンフレットを配布し,特に長期履修制度を周知し,音楽領域の研究者,学生や一般人への広報活動を積極的に行うことにより,本学大学院への進学の有効性をアピールする。
④コース教員個々が他大学,専門大学との交流を深め,それらの大学教員を訪問する機会を積極的につくり,個別の広報活動を実施する。
⑤学部4年生に対し,大学院進学への進学意識を高めるために,クラス担当教員や各指導教員,あるいは必要に応じて大学院生との懇談会を開催し,その進学の意義を説く機会を設ける。
⑥現役大学院生の協力を得て,直接的広報活動の充実を図る。
コースの同窓会組織との連携による広報活動を実施する。

 

(2)点検・評価

①大学院学生定員の充足のために,1.目標・計画に基づいて,教員の演奏会,学会,公開講座等の実施に際し,音楽コース紹介パンフレットを配付するなどの広報活動を実施した。
②コース教員の音楽関係の知人リストを作成し,大学院ガイドブック等を配送した。
③各教員が非常勤等で関わっている大学や交流のある大学に対して,広報活動を実施した。
④学部学生に大学院進学の意義を説明し,積極的に進学するように説いた。現役大学院性や同窓会組織からも広報活動の協力を依頼した。その結果,音楽コースの修士課程に1名、専門職学位課程の教員養成特別コースに1名の学生が進学することができた。しかしながら,平成22年度の目標であった三分の二以上の大学院学生定員に達することはできなかった。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

①平成17年度から実施している教員養成コア・カリキュラムについて,以下の内容を検討し改善を図る
・第1コア授業「初等中等教育実践基礎演習」において,授業評価結果に応えて,学生がより意欲的に授業に参加し,実践力が身に付くなどの成果を得られるように改善する。
・第2コア授業「初等中等教科教育実践Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」の内容について,教科専門,教科教育,教育実践の担当教員との連携の観点から評価,検討し改善を図る。
②在学生(学部・大学院)による学内での研究発表会や演奏会を開催する。
・在学生が意欲的に演奏や研究成果を発表する機会を与える。
③学生一人一人の個性と能力を伸ばす観点から,指導体制について,以下の内容を検討し改善・充実させる。
・学生の個性と能力を伸ばすために,学部1年次からの指導体制について検討し,改善を図る。
・学生とコース教員との間に,学生生活,学習,就職,進学等に関わる相談の機会を設け,支援体制を充実させる。
・教員採用試験のための「各種実技指導,音楽理論,小論文指導,面接指導,模擬授業,授業案作成指導等」全コース教員協力のもと支援体制を構築する。
④「卒業研究」や「課題研究」において,指導教員以外の指導も受けられる体制を維持する。

 

(2)点検・評価

①平成22年度からは、これまで明らかにされていた初等中等音楽科教育の教材をベースとした授業の展開過程を維持しながら、学生たちの教育実践力をベースとした授業の展開過程を工夫することができた。
・第1コア授業「初等中等教育実践基礎演習」では、受講する学生たちが3年後に受講する「教職実践演習」への展開をふまえながら、教科の本質に関わるイメージや音楽の基本的な知識やスキルを身につけるために、提示する音楽情報を厳選し、音楽の指導スキルの基礎となる階名唱法やハンドサインの活用方法を実習させた。
・第2コア授業「初等中等教科教育実践Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」では、音楽や音楽科教育に関する基礎的な知識の獲得を目的とした講義を行うと同時に、歌唱指導場面で必要とされるピアノ伴奏法の個別指導、マイクロチームティーチングによる模擬授業の構想と実践、協議を行い、音楽授業や教員採用試験に関する漠然としたイメージが学術的な知識や演奏スキルに支えられた明瞭なパフォーマンススキルになるように学修内容を構成することができた。
②22年度も,音楽コース主催の学内演奏会を2回開催し,また大学院生が中心となって,学部生と共に学内ミニコンサート『音楽の芽』を4回開催した。
③学部1年次生との個別懇談を2回行ったほか,1年次の最初の段階で,音楽的な能力テスト,および志望校種などについてコース独自のアンケート調査を行い,その後の指導の参考とした。また教員採用対策として,ピアノ弾き歌い,聴音の指導を行なった。
④「卒業研究」や「課題研究」において,学生の希望に応じて指導教員以外の指導を自由に行える態勢ができた。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

①各コース教員が余裕を以て,研究に従事できるような環境づくりと協力体制をつくる。
②科学研究費補助金の申請を積極的に行える環境を整える。また,申請のための準備をはやめに行う。
③コアカリキュラムの具体的な実践のあり方や「教職実践演習」に向けての指導体制を検討する。

 

(2)点検・評価

①大学の業務や音楽コース内での職務を,相互に支え合いながら,各教員の専門領域の研究のために協力し合う体制を維持することができた。
②音楽コース内の教員で、音楽科教員養成カリキュラムの改善をめざす協議を重ね、「学生たちの自己省察力の育成をめざした音楽科教員養成カリキュラムの研究 -PDCAサイクルを生かした授業プログラムと評価モデルの開発-」という研究課題で科学研究費補助金(基盤研究C(一般))の申請を行った。ここでは、教科専門分野でのカリキュラムを検討し、本学のコア・カリキュラムの中に有効に位置づけていく可能性を模索した。採択の是非にかかわらず、この研究に関わる協議は継続していく予定である。
③カリキュラムマップの作成を通して,音楽コースの教員一人ひとりの授業内容が教師の専門性を育成していく上でどのように関わっているかを確認し合い,コアカリキュラムに関する共通理解を高めることができた。特に、「初等中等教育実践基礎演習」と「初等中等教科教育実践Ⅰ(音楽)」の授業は,担当者が変わったので,授業で活用する教材や作業課題の内容を改善した。また,個々の授業の展開方法について,改めて見直す機会を得ることができた。さらに,「教職実践演習」に向けてキャリアファイルノートの指導を開始し、具体的な指導のあり方の検討を開始した。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

コース教員各自が各種学内委員会委員としての職務を遂行する。

 

(2)点検・評価

本年度は,教員数が10名から7名に減少し,音楽コースの教員一人ひとりの負担が増大した1年であったが,全員がコースの一員として,また,各種委員会委員として積極的,協働的にその職務を果たした。また,一名の教授は,音楽コースの教授であると同時に,副理事として大学運営に大いに貢献した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

①附属小学校・附属中学校の研究発表会や教育実習指導,授業支援やLFタイム及び「教育実践フィールド研究」等を通して,附属学校との連携を深める。
②公開講座を,現職教員及び一般社会人を対象に開講する。
③教育支援講師・アドバイザーをはじめ,積極的に幼稚園,小学校,中学校,高等学校に出向き,指導・助言等を行う。
④留学生を積極的に受け入れるとともに,コースとしての留学生への支援体制を充実させる。

 

(2)点検・評価

①附属小学校・附属中学校の研究活動に参画し,研究発表会の助言や教育実習指導,授業支援,教育実践フィールド研究」等を通して,附属学校との連携を深めた。
②音楽コースでは,昨年度と同様に,「楽しいピアノ演奏」「楽しい歌唱教室」等,現職教員及び一般社会人を対象に公開講座を開講した。このほかに、音楽科教育分野で教員免許状更新講習を開講することができた。
③教育支援等アドヴァイザーなどを通した社会貢献
・中国・四国音楽教育研究大会徳島大会(11月)の授業者と研究発表者の準備のサポートと大会当日における助言をおこなった。
・鳴門市一斉研修音楽部会実技講習会において,鳴門西小学校で講師として講演と実技指導を行った。
・鳴門市第一中学校合唱部の発声及び歌唱指導を行った。
・平成22年度徳島市福島幼稚園研修会の講師を務める。
・平成22年度教員免許状更新講習「選択科目 音楽」(発声のあり方と歌唱実践“童心・童画を歌う”) 授業担当した。
④スウェーデンから教員研修留学生を受け入れ,音楽の学習指導の研究に関する指導を行った。また,中国から二人の研究生と二人の大学院生,韓国から一人の大学院生を受け入れ,声楽やピアノ,音楽科教育の研究に関する指導を行った。さらに,平成23年度に向けて,外国人留学生受け入れのための支援体制を整え,受け入れのための努力を行った。
⑤本学で開催された第4回日中教師教育学術研究集会において,歓迎演奏会を企画し,音楽コースの教員,留学生,大学院生が準備や演奏に関わった。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

本年度は,教員数が10名から7名に急変し,実技試験等の特殊な方法が必要とされている入学試験の場面では,全員で職務に対処しなければならないような厳しい状況になった。また,コア科目の実践や教員養成のためのモデルコアカリキュラムの調査研究では,カリキュラムマップの作成やガイドラインの作成のために,教員の協働的な検討作業を要する時間が必要になった。このように課題の多い年度であったが,コースの教員が相互に協力し合って,次年度に向けての生産的な成果と課題を残すことができた。また,12月に開催された日中教師教育学術研究集会では,4年前と同様に,歓迎コンサートを開催し,コースとして大学行事に協力することができた。

 

 

お問い合わせ

経営企画戦略課
電話:088-687-6032