臨床心理士養成コース

記載責任者 井上和臣

◇教員名簿

氏名 職名 専門分野 氏名 職名 専門分野
井上和臣 教授 精神医学
認知療法
葛西真記子
(平成20年4月1日昇任)
准教授 カウンセリング心理学
臨床心理学
山下一夫 教授 臨床心理学 粟飯原良造 准教授 教育臨床心理学
今田雄三 准教授 精神医学
臨床心理学
阪根健二
(平成20年4月1日採用)
准教授 生徒指導
曽川京子
(平成20年4月1日採用)
准教授 教育臨床心理学 中津郁子 准教授 臨床心理学
吉井健治 准教授 臨床心理学 久米禎子 講師 臨床心理学

 

*教員氏名は、当該教員の自己点検・評価報告書へリンクしています。

 

◇自己点検・評価

1.学長の定める重点目標

1-1.コースの運営

(1)目標・計画

  1. 平成20年度から教育臨床講座は再編され,教育・研究活動に重要な役割を果たしてきた教員が教職大学院に異動し,既成の大学院として臨床心理士養成コースが残ることになる。 教員構成が変化し,教育系の教員が欠けることにより,教育と心理の統合を目指すという,開学以来の講座の教育理念は修正を余儀なくされる。 教員数の大きな変動は,臨床心理士養成コースの定員を縮小させるとともに,学生の構成がいわゆる“ストレート・マスター”優位になり,現職教員の占める割合が著減する。 教職大学院の開設は本学にとり大きな前進であるが,生徒指導講座から教育臨床講座と続いた講座には甚大な変化をもたらすだろう。
  2. 上述の変化をふまえ,学校臨床実践コースの教員との意思疎通を従来以上に円滑にする必要がある。 毎週の臨床心理士養成コース会議には,学校臨床実践コースの教員に参加を願い,顔の見える関係を維持したい。コースの意思決定においても可能な限り共同して当たりたい。
  3. 臨床心理士養成コースの教育活動は臨床心理学の教育に特化する。40名強という多くの“ストレート・マスター”の統率を維持するために,従来からある担任制を活用・強化し,学生の箍(たが)が外れないように心がけたい。

(2)点検・評価

  1. 2.教育臨床講座から臨床心理士養成コースへの大きな変化にもかかわらず,従来通り,コース会議に,学校臨床実践コースの教員の出席を継続的に仰ぐことができた。授業の実施はもちろんのこと,大学院生の教育・指導などコースの重要な意思決定においても,両コースの教員の共同を押し進めることができた。
  2. 臨床心理士養成コースの教育活動は臨床心理学の教育が中心をなすようになった。すでに在籍していた修士課程2年生に,1年生45名を加えると,100名強という多くの学生を有し,多くが“ストレート・マスター”という事態になった。しかし,従来からある担任制を活用・強化し,学生の健康面も含めた指導を継続し,教育の成果をあげることができた。

1-2.大学院学生定員の充足

(1)目標・計画

  1. 近年,臨床心理士養成を目指す指定大学院が増加したためか,入学試験合格者のかなりが他の大学院に流れる事態が続いている。 臨床心理士養成コースの定員枠は減り,学生の質を維持するのが困難になってくるだろう。 定員を大幅に超える学生の確保は不可能になり,むしろ今後は定員を確保するだけでも大変になることが予想される。
  2. 上述の動向をふまえ,徳島県内あるいは県外で公開講座を実施し,臨床心理士養成コースの紹介を行い,受験を強く勧めていきたい。
  3. 例年,同窓会とともに開催している「鳴門生徒指導学会」を引き続き徳島市内で開催し,同窓の諸兄姉に対しても,臨床心理士養成コースに関する広報活動を行いたい。 なお,「鳴門生徒指導学会」の企画・運営にあっては,学校臨床実践コースに所属する現職教員に主たる業務をお願いし,これに臨床心理士養成コースの“ストレート・マスター”が加わるという協力体制をとることで,教育臨床講座の分割に伴う不利を補う予定である。

(2)点検・評価

  1. 2.臨床心理士養成コースの定員枠は減ったものの,平成20年度の修士課程1年は定員を満たすことができ,2年と合わせると,100名強の学生を確保することができた。徳島県内あるいは県外で公開講座を実施し,臨床心理士養成コースの紹介を行い,受験を強く勧めてきた成果であると考える。
  2. 例年通り,平成20年8月には徳島市内のホテルにおいて,同窓会ととともに「鳴門生徒指導学会」を開催し,同窓の諸兄姉に対しても,臨床心理士養成コースに関する広報活動を行った。なお,同窓会の名称を同窓会会員から募集し,鳴教心友会(なるとも)とした。「鳴門生徒指導学会」の企画・運営にあっては,学校臨床実践コースに所属する現職教員に多くをお願いし,これに臨床心理士養成コースの学生が加わるという協力体制をとることができた。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 臨床心理士養成コースという名称にある通り,臨床心理士の養成に特化することが,コースの基本方針であり,これをふまえて学生の指導にあたりたい。
  2. 論文指導の教員が学生の教育・就職に中心的な関与を行なうことは言うまでもない。しかし,同時に,指導教員以外にも気軽に学生が相談をもちかけられるように,引き続きコース内に担任制を敷くことにする。
  3. コースに所属する学生との親睦を深めるために,教員と修士課程1年生とによるコース旅行を実施する予定である。
  4. 修士論文の指導とともに,心身健康研究教育センター心理・教育相談室での面接に関する個別的かつ集団的なスーパービジョンを重視し,同センターおよび学校臨床実践コースの教員の協力を得ながら,心理臨床家としての学生の初期教育を充実させたい。
  5. 徳島県内の臨床心理学系大学院と連携した勉強会を中心に,臨床心理学に関連した各種の研究会への積極的な参加を学生に勧めたい。

(2)点検・評価

  1. 臨床心理士の資格申請に必要となる授業(実習を含む)を開講し,学生の指導にあたった。
  2. 論文指導の教員が対応するだけでなく,担任制を敷いて,学生の相談に応じた。
  3. 教員と修士課程1年生とによるコース旅行を平成20年度も実施した。
  4. 心理・教育相談室での面接に関するスーパービジョンを,心身健康研究教育センターおよび学校臨床実践コースの教員の協力を得ながら,継続した。
  5. 臨床心理学に関連した研究会(徳島県臨床心理士会など)への参加を学生に勧めた。

2-2.研究

(1)目標・計画

  学校臨床実践コースの教員とも適宜協力し,臨床心理士養成コースの教員は文部科学省科学研究費補助金の申請を行うようにする。

(2)点検・評価

  学校臨床実践コースの教員と協力し,文部科学省科学研究費補助金を申請し,一部が採択された。平成20年度の交付決定は下記の通りであった。
  1. 乳幼児との情動調律が心理療法家の感受性・想像力をはぐくむ教育訓練プログラム
  2. セクシャル・マイノリティへの心理的支援に関する研究

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  それぞれの教員が,委員として学内の各種委員会に出席し,職務を遂行する。

(2)点検・評価

  学内の各種委員会委員として,それぞれ職務を遂行した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 臨床心理士の資格を有する教員の一部が,附属学校園にスクールカウンセラーとして赴き,臨床心理学的活動を行う。(附属学校との連携)
  2. 公開講座を実施する。(社会との連携)

(2)点検・評価

  1. これまで通り,臨床心理士の資格を有する教員が,附属小学校・中学校にスクールカウンセラーとして赴き,臨床心理学的活動を行った。(附属学校との連携)
  2. 下記の公開講座を実施した。(社会との連携)
    1. 発達障害児の理解とその保護者への支援
    2. 子ども理解と生徒指導(教育臨床VI):ホテルアウィーナ大阪

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  平成20年度も修士課程の学生が2学年合わせて100名を越えたが,臨床心理士養成コース教員は,学校臨床実践コースの教員と協力しながら,論文指導と面接指導にあたってきた。本学大学院学生定員の充足に著しく寄与したと考える。
最終更新日:2010年02月17日

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