自己点検・評価報告書(臨床心理士養成コース,予防教育科学教育研究センター) 葛西真記子

報告者 葛西真記子

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

平成19年度は,産休・育休のため研究活動が一時中断となっているが,平成20年度復帰後は,これまでの研究の成果報告を行ったり,進行中であるアメリカの大学教員との共同研究をさらにすすめ,大学院における院生の効果的な指導方法についての研究を行う。 臨床心理学の分野での発表の場を増やし,他の大学教員との交流も深める。具体的には,以下の研究の欄に記載。

(2)点検・評価

平成20年度は,中断していたセクシュアル・マイノリティの研究(萌芽研究)や,カウンセラーの感受性・共感性訓練の研究(基盤研究)を再開し,研究の途中経過を国内・国外の学会で発表なども行った。他の大学の教員との研究についての情報交換も積極的に行った。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

(学部)  現在学部1年生を対象とした授業を受け持っているので,その中で積極的に教員になる自分・児童生徒とかかわる自分・同僚とかかわる自分をイメージできるように「自己をみつめる」授業を行う。具体的には自己を見つめるワーク・小集団での話し合いの中での自分のあり方等も振り返り議論できる授業を展開する。

(大学院)  カウンセラー養成を行っているので,自分の研究成果で得られたものを取り入れ,より効果的なロールプレイ,実習を行い,院生一人一人の成長に合わせた個人指導を行う。

(2)点検・評価

(学部)  担当授業が他の教員との交代のため本年度は実施しなかった。

(大学院)  これまでの研究結果をもとに小グループでの実習を行った。院生一人一人の求めるもの,現在の状況を分析したものをもとに指導を行った。面接指導実習においても個別の対応を中心に行い,院生からの評価も高く得ることができた。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

心理療法を学ぶためには小集団での討論や自己を振り返ることが重要であるので,ほとんどの授業を小集団にする。 ケースの指導に関しては,個人指導だけでなく,先輩から学ぶことも多いので,学年を合わせた形式での指導も取り入る。 また,現職の教員や大学を修了してすぐに実践の現場で働く者が多いので,実践を中心とした授業内容で授業をすすめる。 昨年度から本格的に始動したピア・カウンセリングの広報活動につとめ,学生の精神的健康を支援する。

(2)点検・評価

ピア・カウンセリングの広報活動を行い,本年度は,12名程度の依頼があった。スクリーニングの結果,大学院生ではなく,教員が担当した方がいい事例,他の機関に紹介した方がいい事例,学生相談室での相談が適している事例等は,それぞれ対応を行い,他の8名は,大学院が事例を担当した。事例後にも学部生にインタビューを行い,評価してもらった結果,「おおむね満足」というものであった。

2-2.研究

(1)目標・計画
  1. 効果的なカウンセラー養成のあり方を引き続き研究し,その結果を院生教育に還元する。
  2. セクシュアルマイノリティに関する意識の向上を目指したプログラムの第二回を開催し,昨年の研究結果から,院生への演習のあり方を検討する。
  3. 院生の感受性訓練に関して乳幼児とのふれあい実習での効果を検証し,論文に講座内の教員とともにまとめる。
(2)点検・評価
  1. 効果的なカウンセラー養成の研究結果は,実習にて院生教育に還元できた。
  2. セクシュアルマイノリティに関する研究結果をアメリカ心理学会において発表し,様々な角度からの意見をもらった。
  3. 院生の感受性訓練に関する研究のアンケートを引き続き実施し,その一部の結果を紀要に論文としてまとめた。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

院生の定員確保に関しては,昨年度と同様に積極的に学外のカウンセリングセンターに入試の情報等を提供する。 また,本年度に実施した修了生へのアンケートを元に,つながりを研究会等で維持し,新たな院生の確保を目指す。 今後,本講座では臨床心理士の合格率が問題となってくると思われるので,その対策のため,ケースの充実やスーパーバイズの充実を行う。

(2)点検・評価

院生の定員確保を目指して,学外のカウンセリングセンターにおいて広報活動を行った。同窓会やその他の学会でも修了生との連携を行い,新たな院生の確保を目指した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

社会との連携に関しては,スクールカウンセラーとして鳴門市内の小中学校に派遣されており,そこで,実践研究でいじめ予防や不登校予防の効果があると検証された心理教育プログラムの実践を各学校のニーズに合わせて行う。 また,院生のスクールカウンセラー訓練をかねて,鳴門市内の小中学校において,院生の実習を行いながら,学校現場の教員と連携をはかる。 その他,各種地域の家庭教育支援や人権教育に関する委員を行っているので,その中で地域への貢献をおこなう。
国際交流に関しては,留学生のみでなく,地域の在日外国人対象に,英語での個人やグループカウンセリングの機会の提供を検討する。
社会における青少年の健全育成のための委員会等に参加し,臨床心理学的な専門をいかす。

(2)点検・評価
  1. 鳴門市内の小中学校においてスクールカウンセラーとして勤務し,各学校のニーズに合わせた対応を行った。
  2. 各種地域の家庭教育支援や人権教育に関する委員として,講演を行い,地域への貢献をおこなった。
  3. 地域の在日外国人対象に,カウンセリングの広報を行った。
  4. 社会における青少年の健全育成のための委員会等に参加し,臨床心理学的な専門をいかし,意見を述べた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 

 

最終更新日:2010年02月15日

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