学校臨床実践コース

記載責任者 山下一夫

◇教員名簿

氏名 職名 専門分野 氏名 職名 専門分野
山下一夫 教授 臨床心理学 小坂浩嗣 准教授 臨床心理学
佐藤亨 准教授 臨床心理学 末内佳代 講師 学校臨床

 

*教員氏名は、当該教員の自己点検・評価報告書へリンクしています。

 

◇自己点検・評価

1.学長の定める重点目標

1-1.コースの運営

(1)目標・計画

  教職大学院には4つのコースが設置されているが,専攻の教員が一体となって講義,演習,実習等を行い,協力し合いながら教育成果を高めていくようにする。
  学校臨床実践コースとしては,20年度から始まる新しいコースなので,教員間で,コース運営における基本概念を明確にし共有することがまず第一である。そこで,タコツボ型ではなくササラ型(丸山真男)で運営していこうと考えている。高度学校教育実践専攻の中の一員としての自覚を持ち行動するとともに,臨床心理士養成コースの教員と緊密に連携を取っていきたい。その上で,本コースにおける独自性を発揮するために,教員と院生との人間関係を土台にし,「楽しい,厳しい,頑張る,自信」の一連の学びの過程を螺旋的に発展させていく。
  コースとして,疎通生のある人間関係にするための具体的方策として,次のようなことを予定している。a.コース長や指導教員の制度とは別に,担任制を導入する。 b.定例の教員のコース会議を,毎週1回,昼食をとりながら行う。 c.教員と院生とのコース連絡会を,毎月定期的に昼食をとりながら行う。

(2)点検・評価

  目標・計画通り,タコツボ型でもダンゴ型でもない「ササラ型のコース運営」と,「『楽しい,厳しい,頑張る,自信』の一連の学習過程の螺旋的発展」,この2つの本コースの基本方針を,教員・院生間で共通認識することができた。
  具体的方策のa.b.c.も,目標・計画通り行った。
  その他,コースの全教員と院生が出席する授業を,前期・後期を通じて設定し,共に学ぶ時空間を確保した。また,8月に開催された鳴門生徒指導学会でも,コースの教員と院生が協力して準備に当たった。さらに,1泊2日のコースの研修旅行(6月)や,教職大学院教員院生と事務職員との交流ソフトボール大会(8月)など,人間関係の交流を促進する行事を行った。

1-2.大学院学生定員の充足

(1)目標・計画

  教職大学院では,専攻の教員が協力し合いながら,専攻全体の定員充足の取り組みを強める。
  学校臨床実践コースとして,定員15人を充足するために,特に以下のような取り組みを行う。
  1. 大学の学校教育コースの卒業生,大学院の生徒指導コースと教育臨床コースの修了生と研究生に,新しく設立された本コース及び高度学校教育実践専攻の案内等を,6月までに送付する。
  2. 鳴門生徒指導学会を利用し,修了生との交流を一層緊密にする。
  3. 当然のことだが,新しい修士1年生による評価が非常に大事であるので,教育に全力を注ぐ。

(2)点検・評価

  目標・計画通り,1.2.3.を実行した。
  さらに,高知県教育委員会に訪問し,次のような企画を提案すると認められた。平成21年度に,高知県教育委員会の主催の下,本コースと臨床心理士養成コースの教員が協力し,年に8回の生徒指導やカウンセリングの研修会を開催することになった。
  定員確保のために,専攻全体の取り組み以外に,コースとして上記のような取り組みを行ったが,定員充足に至らなかった。さらなる取り組みを考えていきたい。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  専攻として,授業,カリキュラムの評価,改善に積極的に取り組む。
  専攻全体でFDに取り組むとともに,新しいコースなので,まず教員間で,本コースの教育目標を明確にし共有する必要がある。そこで,本コースの教育目標を次のようにする。教育愛と心理臨床の知を基本にして,生徒指導(子ども理解・教育相談)の専門的な実践力とリーダーシップを発揮する教員を育成する。つまり,「子どもの心を大切にして,大人の知恵を生かすことができる教員」の育成である。
  コースとしての取り組みとしては,教員と院生の関係をラポールのあるものにするために,自己紹介文の作成,毎月定期的に教員と院生とのコース連絡会の開催,エンカウンターグループの実施などを計画している。

(2)点検・評価

  目標・計画通りに行えた。本コースが開設しているすべての授業に対し,院生の満足度は4点を超えており,非常に高い評価を得た。
  なお,「リーダーシップを発揮する教員」という言葉が重圧となる院生もいた。そこで,生徒指導においてリーダーとは,先頭に立って皆を引っ張るだけでなく,皆のお世話や調整をする縁の下の力持ち的存在でもあることを確認した。
  学生生活支援の一環として,随時,院生の個別相談に応じている。

2-2.研究

(1)目標・計画

  教職大学院のカリキュラム開発と教育成果の評価の在り方について,専攻として研究を行う。
  コースとしては,生徒指導に関係する学会に積極的に参加する。

(2)点検・評価

  平成20~21年度,兵庫教育大学,上越教育大学とともに,教職大学院の実習等のFDシステムの共同開発を行っているが,本コースとしても特にティ-ム・ティーチングについて積極的に関与している。また,日本生徒指導学会,日本生徒指導学会四国支部,鳴門生徒指導学会,日本心理臨床学会等に参加し,生徒指導に関する各学会では役員を務めている。
  その他,本学を修了した臨床心理士の資格を有する教師に対して質問紙調査を行い,本学の紀要に論文を発表した。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  教職大学院の各種運営組織の活動にも,専任教員が参画する。そして,学内の各種会議に出席し職務を遂行する。

(2)点検・評価

  本コースに所属する教員は4人(W専任の教員1名を含む)と少ないが,全員協力し,本学の各種委員会や行事に出席し,職務を遂行した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  教職大学院の趣旨をふまえ,教育委員会,連携協力校等との協働関係を推進する。
  特に本コースとしては,各教員が,スクールカウンセラー,児童自立支援施設への援助,心と学習の支援養育などを行う。

(2)点検・評価

  教職大学院の一員として,教育委員会,連携協力校等との協働関係を推進した。
  本コース独自の社会との連携として,各教員が,スクールカウンセラー,児童自立支援施設への援助,小学校における心と学習の支援養育などを行った。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  コースの運営や教育に関しては,基本方針が明確にされ,充実したものであった。しかし,定員充足という目標が達成できなかったので,新たな取り組みを考えていきたい。
最終更新日:2010年02月17日

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