自己点検・評価報告書(学校臨床実践コース) 小坂浩嗣

報告者 小坂浩嗣

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

  教職大学院開設に伴い,学校現場で活躍できる生徒指導実践力を有する教員養成を目指し,生徒指導実践力を養成するための指導内容と方法について研究する。

  1. 生徒指導の実態把握のため,学校現場での生徒指導に関わる問題事象や事例を収集する。
  2. 生徒指導事例集の編纂に向けて,内容,形式等について学校現場との意見交換をしながら検討する。
  3. 実践力養成法の一つとして,事例検討・事例研究法の開発に努める。

(2)点検・評価

  1. 2.については,授業を通して11例の事例を収集し,試験的に生徒指導事例集を制作した。事例集は事例提供者に配布して事例のまとめやまとめの形式等について意見を収集した。多様な事例をまとめたことから,現場での指導上に役立つだろうとの効果を期待する意見が得られた。
  2. については,限られた時間内でする検討するために検討課題の明確化と共有化をどう図るかが課題として挙げられてきた。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 授業内容については,シミュレーション事例の提示と解説,生徒指導に関する教育実践事例を実践的内容に組み入れる。
  2. 小グループによるディスカッションや事例検討等のグループワークによる演習形式を授業展開に組み入れる。
  3. 授業内容の単元単位での小レポートによる形成評価,実践事例発表に対する受講者間の相互評価,学期末の課題レポートによる評価と合わせた総合的成績評価を行う。

(2)点検・評価

  1. 2.については,授業評価において4.0以上の高い評価を得た。学校現場での実践事例を受講者と教員で討議する形態であったことが実践力を養うのに有効であったとの理由を受講者からも得て,目標を概ね達成できたと考える。
  2. については,準備不足が原因で徹底して実践することができなかった。今後の課題である。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 学生からの生活や進路等の相談が受けやすいように,オフィスアワーの明示と研究室の敷居を下げる雰囲気作りに努める。
  2. 教員と学生,学生間の交流を図るため,学生主体の研究会や行事の立案・計画・運営を推進する。

(2)点検・評価

  1. 研究室内のクリーン環境整備に努めたりオフィス・アワーを掲示やWEBで周知したことにより,訪問した学生からも好評を得た。
  2. 教育や心理臨床に関するテーマで,継続型と集中型の2型で研究会を開催した。また,学生が主体となってスポーツや音楽活動等のレクリエーションを立案・計画・運営したことにより,連帯感を醸成するとともに協働力を養うことができた。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 「家族関係の改善を目指した心理教育的アプローチについての実践的研究」について,研究分担者として収集資料の検討とそのまとめをする。
  2. 学校現場における生徒指導・教育相談に関わる実践的知見の体系化について,実践事例等の資料収集をする。
  3. 生徒指導・教育相談に関わる実践事例をもとにした事例検討・事例研究法を開発するための現場の意見を収集する。

(2)点検・評価

  1. 事例検討会等の資料について分析・検討し,まとめの準備をすることができた。
  2. 授業での受講者から収集した生徒指導・教育相談に関わる実践事例のうち,11件についての資料をまとめることができた。
  3. 授業を通して大学院生から,また4校に学校訪問して修了生から事例検討のあり方について意見を収集した。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  1. 教職大学院の初年度にあたり,カリキュラムの検証と次年度に向けた実習準備進める。
  2. 精神保健相談員として,教職員や学生のメンタルヘルスに努める。
  3. 心理・教育相談室の相談員として,相談室の運営に努める。

(2)点検・評価

  1. FD協議会第2WGに参画し,T.T.による授業改善に取り組んだ。また,コラボレーションオフィス・コーディネータとして2年次の実習計画立案に関わりまとめ上げることができた。
  2. 精神保健相談員として,随時大学院生のバックアップに努めた。
  3. 心理・教育相談室の相談員として,5件のケースを担当し継続的な面接活動を行った。また,講演会や学校訪問時を利用して,心理・教育相談室の広報活動を行った。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 平成16年度から継続して,スクールカウンセラーとして地域の小・中学校に出向き積極的に地域貢献に努める。
  2. 日本生徒指導学会理事として,学会運営に努める。
  3. 鳴門市の問題を抱える子ども等の自立支援事業運営委員会委員長として事業推進に努める。

(2)点検・評価

  1. 鳴門市内中学校1校に,週1回,1回に6時間勤務し,児童生徒や保護者,教職員のカウンセリングやコンサルテーションを行った。
  2. 日本生徒指導学会理事として,年次大会の運営や機関誌の査読など学会運営に努めた。また,当学会の四国支部設立に参画した。
  3. 鳴門市の問題を抱える子ども等の自立支援事業運営委員会委員長として,年3回の運営協議会の進行や事業の推進に努めた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

以下の2点において貢献した。

  1. 教育支援アドバイザーとして,生徒指導や教育相談に関する教職員の研修会に講師として出張し,大学と学校現場との協力・連携に努めた。
  2. 教職大学院の定員充足に向けて,大学訪問等の広報活動に努めた。
最終更新日:2010年03月29日

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