自己点検・評価報告書 (生活・健康系(家庭)教育講座) 黒川衣代
報告者 黒川衣代
1.学長の定める重点目標
1-1.大学の活性化を目指す教育活動
(1)目標・計画
- 学生の意欲を引き起こし,基礎学力や応用力をしっかりと身に付けさせるために、定期的にクイズを取り入れ、学習内容の定着を図る。
- 学生を正当に評価し,適正な成績評価を実現するために、出席・試験・レポート等で多面的に評価する。プレゼンテーションを行う授業では、学生間の相互評価を取り入れる。
(2)点検・評価
- 学生の意欲を引き起こす工夫として、授業の導入にその単元の授業に関するクイズを実施した。学習後に再びクイズを点検することにより、学習内容の定着を促進することができた。ただ、定期的ということではなかったので、回数を考えたい。
- 学生の成績評価に関しては、出席(40%)、レポート(20%)、試験(40%)を基本とすることを明示した。総合評価の割合を数値で示すことと、プレゼンテーション(レポートの代替)を行う授業で、学生間の相互評価を取り入れたことは、教員個人の判断による曖昧さが軽減されるため、好評であった。
1-2.学生支援、地域連携活動
(1)目標・計画
- 学生が就職活動に生かせるよう、礼儀マナーや言葉遣いについて随時、指導していく。
- 専門とする分野が家庭教育、社会教育とも関連が深い分野であるので、それらに関して地域から講師等の要請があれば積極的に引き受ける。
(2)点検・評価
- 普段の生活態度が、就職活動や面接のふとした拍子に現れてしまうという考えから、気がつけばその場で注意をするようにしている。最初はとまどう学生もいるが、十分理解は得られた。授業を担当する学生以外への対応が難しい。
- 平成18年度板東成人学級の一環として、鳴門市板東公民館において「現代家族をどうとらえるか」というタイトルで講師を務めた。私にとっては鳴門のことをよく知るよい機会となった。参加者には熱心に話を聴いて頂けた。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
- 学生が主体的に参加する授業を目指す。討論、発表を取り入れる。
- 「保育学」では、民間の保育所を訪問できるよう準備を進める。
- 学生には、まずはにこやかに接し、進路や悩みの相談に随時応じる。
(2)点検・評価
- 「家族論」「保育学」「家族・ジェンダー研究」の授業では、授業の半数くらいにおいて討論、発表を取り入れている。学生は指名を待たずに積極的に意見を発表できるようになった。
- 「保育学」の授業の一環として、いずみ保育園(鳴門町高島)を訪問させて頂き、学生と園児が交流を行った。事後の学生のレポートから、幼稚園とはまた違って得たものが大きかったことが認識できた。
- 廊下で見かけたときやすれ違うときに、なるべく声をかけるようにして接してきた。深刻な悩みを打ち明けられた事はないが、ゼミ生の進路の相談にのり、励まし続けた。ゼミ生は、幼稚園の本採用は難しかったが、臨時が決まった。
2-2.研究
(1)目標・計画
- 学会誌に論文を少なくとも1本は投稿できるように研究を進める。
- 少なくとも1回は学会で発表をする。
- 研究助成の公募に申請し、学外資金を得るよう努力する。
(2)点検・評価
- 研究を進めて成果をまとめ、The Journal of Asian Regional Association for Home Economics に英語論文 "Family, Community and Children's Well-Being in Japan: The Effects of Parent-Child Relationships and Parents' and Children's Connection with the Community on Children's Well-Being" を投稿した。その論文は2007年3月号に掲載された。
- 日本家政学会第58回大会において、シンポジウム「子どものウェルビーイングと家族・地域社会」のシンポジストの一人として発表した。また、韓国家族関係学会 2006 春の大会(韓国,ソウル大学)に招聘され"Rethinking of the Japanese families: 'Winter Sonata' as a filter"と題して発表した。
- アサヒビール学術振興財団の研究助成に応募し、研究が採択され研究助成金を獲得した。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
- 学内の委員会等に出席し、職務を遂行する。
- 本学着任後1年未満なので、早く本学の組織・運営方針等を理解し慣れる。
(2)点検・評価
- 人権教育推進委員会委員として欠席することなく委員会に出席し、ハラスントのパンフレットの改訂版作成に積極的にかかわった。
- 平成18年度は講座主任を任されたので、多方面に渡って本学についての理解が深まり、早く慣れることができた。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
- 講座で附属校と連携して立ち上げる計画である教育研究支援プロジェクトに積極的に関わる。
- 地域社会との交流・連携を積極的に行う。
- 留学生、外国人研究者の希望者を積極的に受け入れる。
(2)点検・評価
- 教育研究支援プロジェクトは、課題が採択されなかったため、具体的なプロジェクトを立ち上げるには いたらなかった。しかし、附属小学校の研究授業の指導助言者として密接にかかわった。
- 徳島県の教員「10年経験者研修」等の教職員研修の講師として研修講座を引き受けた。
- 残念ながら、留学生、外国人研究者の希望者はなかった。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
- 家庭科講座では、5年前から毎年、徳島県の現職の先生方と本学学部・院の卒業生を対象に「家庭科教員支援ネットワーク」研修会を開催している。その時には大学院のPRを積極的に行っている。研修については、学校現場に戻って大変役に立つと、参加者から高い評価を得ている。
- 院生を確保するため、講座の教員それぞれに昨年度より多くの大学を訪問した。院生の数としてはまだまだ足りないが、17年度の入学手続き者は1名であったが、18年度の手続き者は3名になった。
最終更新日:2010年02月17日