自己点検・評価報告書 (社会系教育講座) 原田昌博

報告者 原田昌博

1.学長の定める重点目標

1-1.大学の活性化を目指す教育活動

(1)目標・計画

  1. 担当講義の授業改善を積極的に行なう (講義レジュメ・配布資料の充実、視聴覚教材の導入講義時間外での質問の随時受け入れなど)。
  2. 授業への出席を加味した総合的な評価を行う。

(2)点検・評価

  1. 各回の講義用に講義レジュメと資料を準備し、学生の授業理解の一助とした。さらに、ビデオ教材や実際のヨーロッパの写真、現物資料(地図・パンフレット・紙幣など)を積極的に活用したが、これらは平面的な言葉だけの授業を立体化させる役割を果たし、学生には好評であった。また、研究室に質問に来る学生には時間の許す限り対応した。
  2. 講義では毎回出席を取り、成績は出席状況と試験・レポートの点数を総合的に評価した。

1-2.学生支援、地域連携活動

(1)目標・計画

  1. 情報提供や日常の対話などを通じて、指導学生の就職指導を行い、特に教員採用試験の受験または本学大学院への進学に対する動機付けをはかる。
  2. 研究室を開放し、学生からの質問・相談などに随時対応する。

(2)点検・評価

  1. 教員採用試験を受験するゼミ学生には大学が行う諸行事・説明会への出席を促し、また研究室にも対策問題集を常設して可能な限りの補助を行った。同時に、本学大学院への進学に関しても選択肢の一つとして情報提供し、実際に1名が進学した。
  2. 授業・ゼミ・会議以外は研究室を開放して、ゼミ生や講義受講者などの質問・相談に随時対応した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 外国史に関してミクロ・マクロ両方の視点からの理解を深められるように、各講義の特性を生かして授業を進めていく。
  2. 進路や悩みなどに関して学生からの相談があった場合、これに随時積極的に応じ、適切な助言を行う。

(2)点検・評価

  1. 「外国史概論」ではフランス革命以後の近現代史を包括的に、「流れ」を重視して講義することで受講生が歴史を因果関係の連鎖として巨視的に捉えることができるよう配慮した。一方で、「外国史特論」では1920・30年代のヨーロッパという特定の時代・地域を社会史・政治史・経済史・文化史・日常史など様々な視点から分析・考察することで、受講生が一つの時代の歴史を複合的かつ具体的に捉えることができるよう心掛けた。これらミクロ・マクロ両方からの歴史認識はより綿密な教材研究を目指す場合、大いに資するものと考えられる。
  2. 授業・ゼミ・会議以外は常時研究室を開放して、ゼミ生や講義受講者などの質問・相談に対応した。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 科学研究費補助金の申請を行う。
  2. 従来からの研究テーマ(ワイマル共和国期ドイツにおけるナチズムの労働者政策)の研究を継続するとともに、新しいテーマ(ワイマル共和国期ドイツにおける右翼労働運動の展開)に関して積極的に資料収集を行い、その分析を進めていく。

(2)点検・評価

  1. 科学研究費補助金(若手研究B)を申請し、外部資金調達を図った。
  2. ドイツ連邦共和国に出向き、ベルリンの連邦公文書館および国立図書館で、2つの研究テーマ「ワイマル共和国期ドイツにおけるナチズムの労働者政策」および「ワイマル共和国期ドイツにおける右翼労働運動の展開」に関わる未公刊史料の収集を行った。その成果の一部を「1920年代におけるナチ党内の労働組合問題」と題して論文にまとめ、学会誌『西洋史学報』34号に投稿し、掲載された。また、西日本ドイツ現代史学会第17回大会で学会報告も行った。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  学内での委員としての職責を果たし、本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  大学院教務委員として委員会に出席し、講座会議等では毎回、委員会の結果を資料とともに説明した。また、同委員会内では「大学院生による授業評価専門部会」の委員を務めた。委員会では講座とのパイプ役としての役割を意識し、双方の意見反映に努める一方、講座内での大学院教務委員としての職務(修論中間発表会の準備、名簿作成など)を全うした。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 評価授業の参観や附属学校教員との意見交換などを通じて附属学校での実習指導を支援する(附属学校)。
  2. 鳴門史学会での活動を通じて、地域社会との人的・学術的な交流を推進する(社会連携)。

(2)点検・評価

  1. 附属学校の研究授業や指導学生の実習授業に積極的に参加し、意見交換や学生指導を行った。平成19年度は附属小学校研究会での社会科授業、指導学生の附属中学校での教育実習の授業(4回)を参観した。後者においては、授業終了後、適宜学生への指導を行った。
  2. 鳴門史学会の活動として大会および例会(4回)を企画・運営し、地域社会との人的・学術的連携を図った。大会に関しては、徳島県総合教育センター(板野町)を会場に「鳴門・板野古墳群を考える」と題した講演会を企画した。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

特に以下の2点で貢献した。
  1. 授業の充実(方法・教材など)を積極的にはかり、学生の外国史への理解を可能な限り容易・具体的にするように努め、結果として授業アンケートなどで学生の高い評価を獲得することができた。
  2. ドイツでの未公刊史料の収集を行い、新たに発見した史料を用いて学会報告と学会誌への論文投稿を行った。
最終更新日:2010年02月17日

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