自己点検・評価報告書 (総合学習開発講座) 西村宏
報告者 西村宏
1.学長の定める重点目標
1-1.大学の活性化を目指す教育活動
(1)目標・計画
学部授業「中等理科(地学分野)/標準履修1年次」および「地学III/標準履修4年次」は講義方式の授業であるが,取り扱う内容によって随時演習形態を取り入れ,体験知として自ら体得できる授業を展開する。
大学院では国際化により外国人留学生が多数受講することが常態化してきているので,これに十分に対応するため,「地球惑星物質学特論」「環境教育特論I」などほぼすべての授業において2言語併用授業を展開する。
ペーパーテストのみに頼ることなく,日常的な授業における学生への発問などを増やし,それに対する学生の反応や理解度などを成績に反映する。この際,加点方式とすることを説明し,学生の授業への能動的な参加意欲を引き出す。
大学院では国際化により外国人留学生が多数受講することが常態化してきているので,これに十分に対応するため,「地球惑星物質学特論」「環境教育特論I」などほぼすべての授業において2言語併用授業を展開する。
ペーパーテストのみに頼ることなく,日常的な授業における学生への発問などを増やし,それに対する学生の反応や理解度などを成績に反映する。この際,加点方式とすることを説明し,学生の授業への能動的な参加意欲を引き出す。
(2)点検・評価
「中等理科(地学分野)」の授業では,後期後半8回の授業であったが,そのうち約半分の4回を演習に充当し,教員採用試験の過去問題の中から比較的普遍的と思われる概念と問題を含めて独自につくったプリントを配付し,1週間の予習時間を与えて自ら問題に向かわせた。その結果を,翌週の授業時間に指名した学生に板書で解答させ,受講学生へ示すと同時に解説をさせ,自ら思考する力を養うとともに,教員採用試験時の問題への対処を学ばせ,また教育実習時の板書の仕方などにも言及した。「地学III」では,受講生が少ないこともあって,一人ひとりに質問を繰り返し,いわば口頭での演習形式授業とした。
大学院の上記各授業では,留学生が聴講していたことに伴い,日本語とともに英語も併用した授業を展開した。各章の講義が済んだ段階で,翌週にはそれまでに提示した要約の内容をバイリンガルで標記しプリントしたものを事後復習用の資料として配付した。
18年度の授業においては,学部・大学院ともに発問の頻度を前年度比較で2倍程度にまで増やし,学生に能動的授業態度を養う努力をした。
大学院の上記各授業では,留学生が聴講していたことに伴い,日本語とともに英語も併用した授業を展開した。各章の講義が済んだ段階で,翌週にはそれまでに提示した要約の内容をバイリンガルで標記しプリントしたものを事後復習用の資料として配付した。
18年度の授業においては,学部・大学院ともに発問の頻度を前年度比較で2倍程度にまで増やし,学生に能動的授業態度を養う努力をした。
1-2.学生支援、地域連携活動
(1)目標・計画
現在まで正規のノルマではないかたちで,ボランティアとして,学部3・4年次の希望者で意欲がある学生に対して,時間外に小規模なかたちで「物理および地学分野」に関する教員採用試験一般教養問題解決のための「塾」を随時開いてきたが,これを大学院長期履修学生にも拡大して実施する。
「あすたむらんど」が民間運営に変更されるに伴い,地域連携のかたちで「科学絵画展」の企画・審査等に参画し,幼児・児童・生徒の意欲を引き出すための援助を行う。
「あすたむらんど」が民間運営に変更されるに伴い,地域連携のかたちで「科学絵画展」の企画・審査等に参画し,幼児・児童・生徒の意欲を引き出すための援助を行う。
(2)点検・評価
木曜日の第3時限目をオフィスアワーに充て,この時間帯に教員採用試験で出題された問題について質問を受け,解説する時間とした。さらにこの時間帯に授業等が入って来室不可能な学生に対しては火曜日第1時限目も任意に質問に応じる時間帯として自由ゼミ形式で,自主的に勉学に意欲的な学生に対応した。ボランティアでやっていることなので,学生間での「口コミ」のみに宣伝を限定し,極めて意欲的な学生のみが参加できる体制とし,冷やかし学生を排除するようにしたこともあって,質問に訪れた学生人数は述べ20人程度であった。
「あすたむらんど」で開催された「科学絵画展」の審査委員として,児童・生徒から応募された作品約300点のうちから優秀な作品を選考する作業に携わった。
「あすたむらんど」で開催された「科学絵画展」の審査委員として,児童・生徒から応募された作品約300点のうちから優秀な作品を選考する作業に携わった。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
私的に「西村奨学金」として,経済的に非常に困窮しているが勉学意欲が極めて高い学生に対する授業料一部負担などの経済的援助を,わずかながら行ってきたが,今後もこれを,あくまでも私的なかたちで継続する。
公的には,課外活動「写真部」の活性化を図る。
公的には,課外活動「写真部」の活性化を図る。
(2)点検・評価
平成18年度に関しては,「西村奨学金」を必要とするほど困窮した学生が,理科教育コースおよび総合学習開発コースにはいなかったので,私的援助は不必要であった。このような援助は不必要に越したことはないので,それはそれで結構なことであると評価している。
「写真部」の顧問を継続したが,学生の授業の忙しさのためにやや停滞気味の状態は依然としてそのままである。写真というのは自ずから個人プレーとなることと,各部員の興味関心がすべて異なるため,スポーツ課外活動のように集団での活動がないだけに,停滞気味に見えるが,暗室(理科講座所有の)の使用頻度は年間数10日にも達するので,自主的な活動は継続できているものと思われる。
「写真部」の顧問を継続したが,学生の授業の忙しさのためにやや停滞気味の状態は依然としてそのままである。写真というのは自ずから個人プレーとなることと,各部員の興味関心がすべて異なるため,スポーツ課外活動のように集団での活動がないだけに,停滞気味に見えるが,暗室(理科講座所有の)の使用頻度は年間数10日にも達するので,自主的な活動は継続できているものと思われる。
2-2.研究
(1)目標・計画
宇宙地球科学分野で最近脚光を浴びている「前期太陽系始原物質」を探索する仕事を実験的に続け,指導学生がいる場合には,身につけた実験技法を伝授し,次世代につなぐ努力をする。
総合学習における「人間学」と「自然科学」との接点および関係性について,基本的な考え方を整理しまとめる。
総合学習における「人間学」と「自然科学」との接点および関係性について,基本的な考え方を整理しまとめる。
(2)点検・評価
センター所長(部長兼任)の充て職で出席しなければならない会議や業務が多く,研究のための思索に利用できる時間がほとんどないことに加えて,継続して実験装置に向かう時間がそれ以上に得られなくなっているため,目標・計画に書いた内容の研究はそれほど進展が見られなかった。しかし,夏休み中の8月に,院の私のゼミ修了生が継続的に実験をするため訪れたのを機に,理科コース修士1年次生ではあるが実質的に私がゼミ指導している学生に対して実験技能などを伝授することができ,早々に院生1人で実験を行うことができる体制をつくることができた。
総合学習開発講座での研究としては,授業との関連で「環境」というテーマから見た「天然の元素資源」の有限性について,自然科学的観点とのつながりとして論じる方策についての過程がおぼろげながら構築できつつある。しかし,決定的に誰もが理解できるように説明できる段階までは進展させることができなかったので,次年度持越しの題材とした。
総合学習開発講座での研究としては,授業との関連で「環境」というテーマから見た「天然の元素資源」の有限性について,自然科学的観点とのつながりとして論じる方策についての過程がおぼろげながら構築できつつある。しかし,決定的に誰もが理解できるように説明できる段階までは進展させることができなかったので,次年度持越しの題材とした。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
センター部長として,再編された過渡期の4つの各センターの運営や業務を定常状態に乗せる。また各センターの運営が滞りなく進むように会計課等と連携を密にし,ある程度の自由度をもった運営を目指す。
地域連携センター所長として,実地教育,特に新カリキュラムでの附属校教育実習を,長期履修学生への対応も含めて,困難さなく機能するように,田中・村田両理事と連携を密にしながら取り組む。
地域連携センター所長として,実地教育,特に新カリキュラムでの附属校教育実習を,長期履修学生への対応も含めて,困難さなく機能するように,田中・村田両理事と連携を密にしながら取り組む。
(2)点検・評価
4センターに関しては,独立性を保ちながらも,センター部として有機的にまとまりを保っているという,半ば矛盾する事項をダイナミックに運用・維持することができ,少なくとも機能的には安定・定常状態に達したものと思われる。
地域連携センター所長として,学長をはじめとする首脳部の協力のもと,長期履修生向けの主免教育実習先として松茂・北島・藍住3町の協力が得られる体制を構築することができ,平成19年度からの具体的実習に関する見通しを立てることが可能となった。
地域連携センター所長として,学長をはじめとする首脳部の協力のもと,長期履修生向けの主免教育実習先として松茂・北島・藍住3町の協力が得られる体制を構築することができ,平成19年度からの具体的実習に関する見通しを立てることが可能となった。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
取り立てて特別な目標を定めることなく,実地教育時に随時発生する事態に即応して,附属学校長および副校長との連絡を密にし,問題把握網を構築する。
理科地学教室に協力するかたちで,JICAによる留学生(修士学生)に対する知的援助を行う。
理科地学教室に協力するかたちで,JICAによる留学生(修士学生)に対する知的援助を行う。
(2)点検・評価
実地教育において不適応を示す実習生に対して,実地教育担当教員(特に藤原助教授)とともに,間接的にではあるが各講座の教科教育担当者と連絡をとりつつ,対処した。また,附属中学校でのLFタイムの講義も行った。
JICA派遣研修生に対する理科地学教室での実習時にその一部を補助した。また,修士院生として留学しているJICA関連学生(地学教室所属)については,授業とともにそれ以外の日常生活の面でも協力した。また,近森教授がアフガニスタンでの教育援助を行うための出張で不在になっているときに,彼の担当する授業へのいわゆる「穴埋め」を行い,総合学習開発コースの授業が停滞しないように努力した。
JICA派遣研修生に対する理科地学教室での実習時にその一部を補助した。また,修士院生として留学しているJICA関連学生(地学教室所属)については,授業とともにそれ以外の日常生活の面でも協力した。また,近森教授がアフガニスタンでの教育援助を行うための出張で不在になっているときに,彼の担当する授業へのいわゆる「穴埋め」を行い,総合学習開発コースの授業が停滞しないように努力した。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
地域連携センター所長(センター部長兼任)として2期目の初年度にあたり,長期履修生用主免教育実習を附属への過負荷とならないようにするため,実地教育担当教員と共同で方策を具体化し,平成19年度から実質的に稼動させ始めることができるまでに達した。これが不可能なままである場合には長期履修制度そのものの浮沈にかかわるため,この点については,実地教育分野教員の努力はもちろんであるが,十二分に大学に貢献したものと自負している。
また,役職ではないが,総合学習開発講座の運営と第2部の運営に対して影から間接的援助を行うことにより講座・部の運営に貢献するとともに,教育研究評議会・人事委員会・改革推進委員会・評価委員会などの委員を通じて大学の重要案件の審議に参画することにより大学への貢献を行ったことも自己評価に値する。
また,役職ではないが,総合学習開発講座の運営と第2部の運営に対して影から間接的援助を行うことにより講座・部の運営に貢献するとともに,教育研究評議会・人事委員会・改革推進委員会・評価委員会などの委員を通じて大学の重要案件の審議に参画することにより大学への貢献を行ったことも自己評価に値する。
最終更新日:2010年02月17日