自己点検・評価報告書 (障害児教育講座) 大谷博俊

報告者 大谷博俊

1.学長の定める重点目標

1-1.大学の活性化を目指す教育活動

(1)目標・計画

  特別支援教育に関わる今日的な教育実践課題を取り上げ、これまでの教育現場での実践経験に基づきその重要性を示し、教育実践課題に対する理解を深めると共に、課題解決のための実践力の基礎を身につけさせたい。
  そのために、特別な教育的ニーズを有する幼児児童生徒に対する教育的支援の問題だけを講義内容とするのではなく、彼らを取り巻く人的環境(学級の仲間、養育者、地域住民や教員など)や物理的環境(社会的資源、学校環境など)についてもその内容に取り上げ、学生と共に特別支援教育の理解を深めていきたい。
  また、評価に関しては、期末の単一のレポートあるいは試験に終わることなく、授業に必要な課題であり、かつ授業後の評価につながる小課題(レポート)を取り入れたい。また、話し合い活動においては机間指導し、個々の発言や考えを丁寧に拾い上げ、積極的に評価していきたい。

(2)点検・評価

  大学院の授業では、特別支援教育における実践的課題の中から、特にコミュニケーション支援、問題行動への支援という学校教育だけでなく、就学前の幼児、さらには卒業後の労働の場においても重要だと考えられるテーマを取り上げ、多面的に解説し、情報を提供した。学部の授業では、知的障害児の「授業」に視点をあて、実践例を交えながら、指導内容、指導方法について解説した。
  大学院、学部それぞれの授業評価として、15回の講義を通して8回程度のレポートを課し、学生の理解度を把握し、授業展開にも反映させた。

1-2.学生支援、地域連携活動

(1)目標・計画

  講座学部学生の就職率を60%以上とするため、これまでの教育実践経験を生かし、講座の方針に則り、講座の一員として支援にあたりたい。また、他講座の学生についても特別支援教育を目指す学生に関しては、希望に添って同様に支援していきたい。

(2)点検・評価

  講座の就職委員として、講座学生の教員採用に関する教員間の諸事項のとりまとめを行った。また学生への教員採用試験に関する情報提供を個人宛に電子メールで配信し、さらに講座の掲示板、院生室の掲示板等へ随時掲示した。個々の学生へのガイダンスを積極的に行い、相談にも随時応じ、学生の教職に対する意識を高めることに努力した。また学生に依頼され、講座内での模擬面接を設定し、面接官として指導を行った。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  学生の特別支援教育に関する課題意識を高め、理解を深めるために討議や模擬授業を取り入れてみたい。また、視聴覚機器も工夫し、効果的に活用していきたい。学生の発表にも視聴覚機器を取り入れるよう指導していきたい。

(2)点検・評価

  模擬授業では、授業づくりのために授業教室の変更(スペース確保)の要望や事前準備のための時間の確保の要望など、学生からの非常に積極的な反応がえられた。また模擬授業に係る教材研究や事前の模擬授業への取り組みなど講義時間外での学生の非常に積極的な姿勢を引き出すことができた。

2-2.研究

(1)目標・計画

  特別支援教育に関わって、特別支援教育実践(臨床)に沿った研究を行っていきたい。具体的には、行動問題や就労などこれまで研究してきた分野をまとめ、日本特殊教育学会誌や日本職業リハビリテーション学会誌に投稿する。さらに、新たな研究分野として障害児(者)に関する「理解」と障害児(者)の「表現」に関しても研究を始めていきたい。

(2)点検・評価

  特別支援教育における知的障害児に対する進路支援に関わって、他大学の教員(静岡大学)との共同研究に着手した。また、実践的研究として、鳴門教育大学の附属特別支援学校だけでなく、他県の附属特別支援教育学校教員との進路指導についての研究に着手した。
  またこれらの成果の一部を日本特殊教育学会や職業リハビリテーション学会で発表した。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  ワーキングのメンバーあるいは委員として大学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  就職委員として活動した。模擬面接、模擬授業に面接官として係わり、学生の指導を行った。
  また就職支援室からの依頼を受け、他講座の院生の指導も行った。本件だけで 計15回7時間以上の指導を行った。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

附属養護学校教員と連携し、進路支援に関する共同研究を行ってみたい。(附属学校)
大学と地域・社会との交流・連携を積極的に行い、社会に貢献していきたい。(社会貢献)

(2)点検・評価

  附属特別支援学校職員と協働し、8月11日に地域連携センターにおいて障害児教育研究会を開催した。附属特別支援学校の教員、大学院生を含め、福祉分野、地域保健の分野からの参加者もあった。
  徳島県教育センターからの講師依頼を受け、教員向けの研修講座で講義を行った。また社会教育主事研修の講師も務めた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  特になし。

最終更新日:2010年02月17日

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