自己点検・評価報告書 (教育臨床講座) 葛西真記子

報告者 葛西真記子

1.学長の定める重点目標

1-1.大学の活性化を目指す教育活動

(1)目標・計画

(学部生)
  演習等の授業で積極的な参加を促すよう、小集団での探求心、課題達成力等に配慮した授業を行う。そのために評価をこちらから一方的なものでなく、小集団内において他のメンバーに対する評価も取り入れる。また小集団での発表等に関して、評価を提示した後、再度検討を行い、改善できる点を取り入れたものを最終的な評価とする。これにより、学生は正当に個人の努力も評価されたと感じると思われる。
(院生)
  主にカウンセラー養成を行っているので、ロールプレイ、プラクティカムなど実習は、半年の科目ではなく、通年の科目として長期に渡り行う。また、学生からのフィードバックを取り入れ、個人分析やグループカウンセリングも指導の一環として行う。

(2)点検・評価

(学部生)
  演習の授業で、小集団でのディスカッションを取り入れ、探求心・課題達成力が促進され、活発な討議が行われた。授業の評価も良好であった。学生内の評価については、演習の授業が複数名の教員で分担するものであったため、実行することができなかった。
(院生)
  ロールプレイ、プラクティカムの実習を修士課程の1年次より通年で行うことができ、目標が達成できたが、所属の院生が多いため対象を絞らないと実践を指導することができず、この点については今後、改善する必要がある。また、担当の指導生には、個人分析を行うことができたが、グループカウンセリングは行うことができなかった。

1-2.学生支援、地域連携活動

(1)目標・計画

(学部生)
  BBSの団体の顧問を行っているので、課外活動の充実として、積極的に学生との交流を行う。また、院生との交流の場として院生のカウンセリング訓練のボランティアクライエントとして参加してもらった学生のフォローアップ等を充実させる。
(院生)

  学外でのカウンセリングの実習の場を積極的に確保することにつとめる。また、学内での研究会等を行い、高度なカウンセラーの技術が身に付くように指導する。

(2)点検・評価

(学部生)

  BBSに関しては、部長との連絡はとれたが、積極的に活動に参加することはできなかった。しかし、ボランティアクライエントのフォローアップの充実を行うことができ、カウンセリングに興味のある学部生と意見交換、情報交換する時間がもてた。

(院生)

   学外でのカウンセリングの実習の場としてスクールカウンセラー先の小学校・中学校で院生がスクールカウンセラーの補助として児童生徒にかかわる機会を提供した。また、月2回、投影法の研究会を主催し、高度なカウンセラーの技術が身につくように指導ができた。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  学生のニーズを把握し、ゼミでの集団の時間と個人的な指導の時間を設け、個人的な相談等にも応じられるようにつとめる。心身健康研究実践センターにおいて学生の相談に応じる。セクシュアル・ハラスメントに関する相談にも積極的に応じる。

(2)点検・評価

  学生の個々のニーズに対応し、平成19年度は個人ゼミを修士課程2年次の初めより実施した。同時に、ゼミ全体での集まりを実施し、お互いの研究について議論する時間も設けた。
セクシュアル・ハラスメントに関しては、4件の相談に応じ、それぞれの状況に応じて、大学側、講座側との連携、被害学生に対するフォローアップなどをきめ細かく対応した。

2-2.研究

(1)目標・計画

  効果的なカウンセラー養成のあり方を引き続き研究し、その結果を院生教育に還元する。また、特にスクールカウンセラーの養成に関して、現代の課題であるキャリアカウンセリングについても指導を行う。セクシュアル・マイノリティに関する意識の向上を目指し、院生への演習のあり方を検討する。

(2)点検・評価

  1. 効果的なカウンセラー養成に関する研究を論文として発表することができ、その内容について院生と議論し、演習・実習にいかすことができた。
  2. スクールカウンセラーの養成に関しては、院生の実習先としてスクールカウンセラーの補助として学校に入り、スクールカウンセラーの仕事内容について指導を行った。
  3. セクシュアル・マイノリティに関する意識の向上を目指し、5回に渡る教育プログラムを実施し、院生の意識変容を行った。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  院生の定員確保に関しては、積極的に学外のカウンセリングセンターに入試の情報等を提供する。また、修了生とのつながりを研究会等で維持し、新たな院生の確保を目指す。
今後、本講座では臨床心理士の合格率が問題となってくると思われるので、その対策のため、ケースの充実やスーパーバイズの充実を行う。

(2)点検・評価

  院生確保のために、関西カウンセリングセンターにポスターやDVDを配布し、理事長を通して、多くの学生に本講座のことを紹介することができた。また、修了生とのつながりを維持するために、研究会の開催や学会への参加も積極的に行い、現在の講座の様子について広報活動を行った。
臨床心理士の資格試験の勉強会への積極的参加を促し、これまでの試験内容に関する資料収集のお手伝いをした。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  留学生に対する英語での個人やグループカウンセリングの機会の提供を検討する。 社会における青少年の健全育成のための委員会等に参加し、臨床心理学的な専門をいかす。

(2)点検・評価

  留学生へのカウンセリングの機会は、希望者がいなかったので、行わなかった。 社会における青少年の健全育成のための委員会や地域の国際交流等の委員会に参加し、積極的に、連携や貢献に努めた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  1. カウンセラーの訓練・養成を第一の目標として効果的な少人数実習を行うことができた。また、その効果を学部生等にも提供することができた。
  2. 研究に関して学会誌(A論文)に3本掲載された。
  3. セクシュアル・ハラスメント相談員として4件の相談に対応し、また、授業でも学生の倫理に関する意識の向上を試みた。

 

最終更新日:2010年02月16日

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