授業実践・カリキュラム開発コース

記載責任者 村川雅弘

◇教員名簿

氏名 職名 専門分野 氏名 職名 専門分野
小野瀬雅人 教授 授業研究論・教授学習心理学 香西武
(平成20年8月12日昇任)
教授 地学
西村公孝 教授 社会科教育学 村川雅弘 教授 教育方法,教育工学
川上綾子 准教授 教育工学・認知心理学 廣瀬隆司 准教授 算数・数学教育学

 

*教員氏名は、当該教員の自己点検・評価報告書へリンクしています。

 

◇自己点検・評価

1.学長の定める重点目標

1-1.コースの運営

(1)目標・計画

  教職大学院の他コースとの連携を図り,本専攻が一体となって教育と運営を図っていきたい。コースとしては,コース長を含め平成19年度までの複数講座からの異動または兼任の教員で構成される。これまでの各講座の文化(考え方や判断基準,雰囲気など)にとらわれる危険性が高いので運営上において齟齬をきたさないように意思疎通を十分に図る必要がある。できる限りコース会議を実施するだけでなく,必要に応じてメール会議も取り入れて情報交換を図る。

(2)点検・評価

  コース会議は全教員が集まる専攻会議の前後に実施することが多い。急な審議事項が発生した際には,メールにて時間調整を行い,実施している。日常的な情報の提供や協議はメーリングリストを開設し実施している。共通認識のもと,意思疎通をはかりながら,概ね滞りなくコースは運営されている。

1-2.大学院学生定員の充足

(1)目標・計画

  平成20年度は教職大学院初年度ということもあり,その特色や内容が十分に理解されていないために定員には及ばない入学者である。専攻の教員が一体となって定員充足に努めていく。コースについては,大学院入試での面接状況から本コースについての理解が学校現場や教育委員会に十分に行き渡っていないことが明らかになった。本コースに入学した院生に対する指導・支援だけでなく授業を通して他のコースの院生にも本コースの特色や内容を伝えていく。また,学校現場やセンター・中央研修等での研修の際にもパンフレット配布や講演等を通して,本学及び教職大学院,本コースの紹介に努めていきたい。コースのウェブページの開設及び広報を計画していきたい。

(2)点検・評価

  本学大学院や教職大学院の魅力に加えて,授業実践・カリキュラム開発コースの特色や内容については教職大学院1期生に対する授業や指導,徳島県をはじめとした各都道府県における研修,浜松や宮古島等での出前講演を兼ねた広報・宣伝,院生の置籍校訪問等を通して可能な限り伝達している。これらの地道な活動から,教職大学院の内容が徐々に理解されてきている。それが直接的な要因ではないと考えられるが,平成21年度は定員15名のところに14名を受け入れることができた。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  教職大学院の院生が高い問題意識を持って入学してくる。その期待に応えるために専攻の教員が授業や院生指導以外でも学会や研究会の情報を提供したり,関連資料を配布したりしていきたい。また,コース間の院生同士の情報交換や学び合いが活性化するように専攻全体で学びの場を設定していきたい。コースについては,村川はこれまでも年に1~2回程度修了生を中心とした研究会「鳴門セミナー」を企画・実施してきた。新コースのために直接の先輩が存在しない院生にこれまでの関連講座の修了生との研究・実践上の交流・情報交換の場を提供し,他のコースの院生にも参加を呼びかけていきたい。

(2)点検・評価

  各教員は授業や院生指導において適宜,学会や研究会の情報提供や関連資料の配布を行っている。村川は7月においては本学で日本カリキュラム学会を開催し,その際にも本学修了生にも案内を行うだけでなく,本学修了生をシンポジウムや課題研究の登壇者として登用している。また,8月の「鳴門セミナー」も実施し多くの修了生を迎えただけでなく,在籍の教職大学院生もコースを越えて参加し,直接の先輩がいない院生にとって縦の繋がりが実現できた。その他,夏休み中の研究会の情報,学会の情報等についても情報を提供し,多くの院生が積極的にそれらの会に参加した。また,諸外国の教員が参加する研修会において,取り組みに対する情報を提供する場を設定し,幅広い教育情報を得させる機会をつくった。

2-2.研究

(1)目標・計画

  教職大学院のカリキュラム開発と教育成果の評価の在り方について専攻としての研究を行う。各教員はそれぞれ専門を持ち日々研究に勤しんでいるが,専門分野で培ってきた研究成果を教育実践にどう結びつけていくのか,教職大学院生と共に明確にしていきたい。コースを越えた複数の専門分野の教員とコースを越えた院生とが学校現場の具体的な問題をお互いの研究知見と現場での経験や情報を持ち寄って,理論と実践の関連・融合化を図るための授業あるいは研究会を実施したいと考える。特定のコース・分野にとらわれない実践的研究を展開していくことが教職大学院の使命であると肝に銘じていきたい。

(2)点検・評価

  各専門を越えた学習や研究成果の関連付けの場とモデル提供を11月29に実施した教職大学院公開授業「学校カリキュラムの開発」(共通科目)で実現することができた。また,その際に,院生の学習成果物に対しても異なる専門分野の教員がコメントを行った。新学習指導要領改訂のポイントを踏まえつつ,各院生が自己の専門やこれまでの教職経験,他の授業での知見をワークショップを通して具体的な授業改善や単元開発,教材開発を行い,大学院での様々な学びの学校現場への生かし方や返し方を体験的に習得することができた。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  教職大学院の初年度に当たり授業の準備・実施や指導等で忙殺されることと予想されるが,本学教員としての自覚を持ち,全学的な委員会や行事等にも積極的にかかわっていきたいと考える。大学執行部の指導の下,教職大学院の4コースが協力関係を保ちつつ,わが国の教職大学院のモデルづくりを展開していく。

(2)点検・評価

  教職大学院の4つのコースが専攻会議だけでなく,コラボレーションオフィスが中心となり日常的に緊密な協力関係を保ちつつ大学院運営を行っている。また,教職大学院の運営のみならず,スタッフは本学の様々な分野(各種委員会活動や大学院の広報・宣伝,各種GPの獲得と運用,教員免許更新など)においても主力として活躍している。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  教職大学院はその性格・特色上,附属学校園や一般学校との連携・協力が極めて重要である。受け入れている院生の学校のみならず,今後の大学院進学への関心・意欲を喚起する意味でも,指導・支援を必要とする学校現場や教育委員会への協力を重視していきたい。

(2)点検・評価

  各教員は可能な限り,特に教職大学院生を派遣している都道府県からの指導や講演等の依頼は受け,赴いた学校や研修受講生に教職大学院の魅力を伝えている。演習や講義,置籍校との連携や提案実践授業の実施を通して,附属学校や公立学校との連携を図った。また,発展途上国の教育関係職員に対する研修に積極的に参加し,日本の教育についての情報提供を行った。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  既存の修士課程と比較し,より一層の教育現場,教育委員会等との連携が求められる本コースにおいて,積極的に連携強化を行ってきたことは,本大学が標榜する「教育の一番札所」の看板を地に立てる,地道な活動であった。また,教育実践を全面に出しての教育現場との関わりは,本大学の新たな道の一端を理解していただけたものと思う。
最終更新日:2010年02月17日

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