自己点検・評価報告書(佐藤 亨)

報告者 佐藤 亨

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

学校臨床実践コースは高度学校教育実践専攻(教職大学院)に属し,現職教員を対象とした教育を行なっているため,将来教師を目指す学生の「質保証」ではなく,教職大学院を修了した現職教員の質保証という観点で考える。そして,①授業内容としては,現在の学校現場が置かれている具体的な課題や実践例を扱い,②授業方法としては,院生同士の討論やロールプレイ,グループワークなどを積極的に活用することで,生徒指導・教育相談に関する実践力を育てることを目標とする。そのために,③成績評価に関しては,最終のレポートやテスト結果だけでなく,討論での発言内容やロールプレイ,グループワークでの実践内容等を重視し,専門職学位にふさわしい教師の実践力が身に付いたかどうかを検討する。

(2)点検・評価

○「生徒指導・教育相談の実践と課題」等の授業において,具体的な事例に基いて討議を行い,実際の課題解決に向けた様々なアイディアを院生同士で共有することで,実践的な問題解決力の向上を図ることができた。
○「教育相談の実践」の授業においては,教育相談場面のロールプレイを録画し,その逐語録をお互いに検討することによって,教育相談における実践力の向上を図ることができた。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

社会への還元に関しては,これまでも積極的に取り組んできたところであるが,これまでと同様に,児童自立支援施設,保護観察所,刑務所などの活動に参加し,非行少年や犯罪者の再犯防止に少しでも寄与できるように努力する。また,徳島県社会人権教育指導員等として講演活動を行ない,非行少年や犯罪者の抱える問題についての理解を深めてもらうことで,非行少年などの立ち直りに貢献できるように心がける。

(2)点検・評価

○児童自立支援施設(徳島学院)へのボランティアスタッフとしての参加,徳島刑務所における受刑者を対象としたグループワークの実施,神戸保護観察所における性犯罪者処遇プログラムへのアドバイザースタッフとしての参加を通して,非行少年や犯罪者の再犯防止に努力してきた。
○徳島県社会人権教育指導員として,南部地区の人権教育主事会や鳴門市の人権研修会等において,「刑を終えて出所した人たち」についての講演を行い,非行少年や犯罪者の抱える問題について理解を深めてもらい,再犯防止に少しでも寄与できるように努力した。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

○教職大学院の授業の中で,学校現場での実例を積極的に扱うと同時に,今年度新たに始まる「教育相談の実践」と「コミュニケーション力育成の実践と課題」においては,ロールプレイやグループワークを積極的に活用して,生徒指導・教育相談における実践力の育成を図る。
○課題分析実習,課題解決実習及び異校種実習においては,実習校との連絡を密にし,実習が有意義なものとなるように努力する。
○臨床心理士養成コースの心理査定演習を担当していることから,提出された心理査定の結果について個々にフィードバックを行い,心理査定の力量の向上を図る。
○臨床心理士養成コースの大学院生に対して,公務員試験対策講座を開講する。

(2)点検・評価

○教職大学院の授業においては,積極的にグループワークやロールプレイを取り入れて,実践力の向上を図った。
○実習指導においては,月1回学校を訪問するなどして学校との連携を密にし,実習が有意義なものになるように努力した。
○臨床心理士養成コースの院生に対しては,アセスメントのフィードバックや公務員対策講座を行うなど,力量の向上と就職支援に努力した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

ここ数年は大学院生への教育活動に時間を取られ,自らの研究活動に充分に時間を取ることのできない状況が続いているが,平成22年度は自らの研究活動にも力を入れるように努力する。具体的には,
○非行少年の暴力意識に関する研究を引き続き行い,投稿に向けて準備する。
○女子非行についてまとめ,紀要等に投稿する。
○ロールシャッハテストを利用した心理査定アトラスの妥当性を検討する。

(2)点検・評価

教職大学院での院生指導やコラボレーションオフィススタッフとしての専攻運営のための業務に時間を取られ,平成22年度も十分に研究活動に時間を取ることができなかった。そのため,ある程度は作業を進めることはできたが,投稿するまでには至らなかった。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

平成21年度から担当している高度学校教育実践専攻のコラボレーション会議スタッフとして,教職大学院全体の運営や実習の円滑な実施に努力する。特に異校種実習の担当となったことから,長期履修生の実習を担当する教職キャリア開発支援オフィスとも連携しながら,実習が円滑に実施できるように配慮する。

(2)点検・評価

高度学校教育実践専攻のコラボレーション会議スタッフとして,教職大学院全体の円滑な運営に努めた。特に異校種実習の円滑な実施に努め,特に問題なく異校種実習を終了することができた。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

○これまでと同様に,以下の活動に取り組むことで,非行少年や犯罪者の再犯防止に努力する。
①児童自立支援施設(徳島学院)で,ボランティアスタッフとして関わることで,在院少年の心情の安定を図り,再非行防止に貢献できるように努力する。
②徳島刑務所において,篤志面接委員として,受刑者のグループワークを行い,再犯防止に寄与できるように努力する。
③神戸保護観察所において,性犯罪者処遇プログラムにアドバイザーとして参加することで,再犯防止に努力する。
○徳島県社会人権教育指導員等として,「刑を終えて出所した人たち」や,「非行少年の抱える問題」について講演活動を行い,一般の方や学校関係者などの理解を深めてもらうことで,非行少年などの再犯(再非行)の防止に努力する。

(2)点検・評価

○これまでと同様に,児童自立支援施設(徳島学院),徳島刑務所,神戸保護観察所における非行少年や犯罪者の処遇に参加し,再犯の防止に努力した。
○徳島県社会人権教育指導員等として,小松島高校や阿南養護学校において研修会を行い,非行少年や犯罪者の抱える問題について,少しでも理解を深めてもらうことで再犯の防止に努力した。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 

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