自己点検・評価報告書(小澤大成)

報告者 小澤大成

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

国際教育コースの学生に途上国における実践力を身につけさせ,その質保証を行うために以下のような授業を計画する。重要な視点としては日本の教育経験の単純な応用でない,途上国の実態に適応した教育協力の手法を見出すことである。①授業内容としては,途上国の実態を把握するためカリキュラム分析,授業分析などを行い,同時に課題分析を実施し現状と課題を把握する活動を取り入れる。②授業方法では講義形式による理論の解説にとどまらず,ワークショップの手法を取り入れた課題分析や多彩な出身国を生かした討論を取り入れる。③成績評価では,レポート等の成果物とともに,討論への積極的な参加を評価する。

(2)点検・評価

日本の教育経験の単純な応用でない,途上国の実態に適応した教育協力の手法を見出すため,①授業内容として,途上国のカリキュラム分析,課題分析,教員・生徒の授業中の振る舞いを詳細に記載してそれに基づいて分析・提言を行う手法を導入し,確かな実践力形成へとつなげた。②授業方法ではKJ法を用いたワークショップ形式の課題分析や多彩な出身国を生かした討論を行った。③成績評価では,レポート等の成果物とともに,討論への参加を評価した。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

途上国における理科教育のカリキュラム分析および教材開発,そして教員研修の導入と発展といった国際教育協力に関する研究を実施している。研究成果は学会発表や論文執筆等で広く発信するとともに,本学が受託する研修などを通じて直接途上国の教育関係者の資質向上に働きかけることを通じて,途上国の教育の質向上への貢献を図る。

(2)点検・評価

南アフリカ理数科教員の授業研究を通じた変容に関する論文が教育実践学論集に掲載された。アフリカ教育研究フォーラム,日本比較教育学会,アフリカアジア大学間対話グループC会合等で,南アフリカやカメルーンにおける授業研究の教員研修への導入に関する研究発表を行った。この成果を生かし,国際教育コースの講義や受託研修のプログラム構成・講義内容に反映させた。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

(1)国際教育コースにおいては途上国の実態に即し,現場で活用できることに留意し,授業を進める。
(2)担当している理科コースの授業においては,特に岩石・鉱物の理解が深められ,将来の学校現場での実践に結びつくよう授業を進める。

(2)点検・評価

(1)事前に収集した途上国の授業ビデオや教科書を活用し,教員指導者が実践的な助言ができるよう授業を構成した。
(2)偏光顕微鏡を用いた鉱物・岩石の観察方法を習得させることで,標本を観察させる授業を自信をもって実行できる能力を身に着けさせた。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

(1)途上国の教員研修における授業研究の受容とその効果について調査を行う。
(2)学外の研究資金公募に積極的に応募する。

(2)点検・評価

(1)南アフリカ,ケニア,パラオにおいて教員研修における授業研究の受容について調査を行った。その結果の一部はアフリカ教育研究フォーラム,日本比較教育学会,アジアアフリカ大学間対話グループC会合等で発表した。
(2)国際協力イニシアティブの公募に応募したが採択されなかった。学内の教育研究支援プロジェクトに応募し,採択された。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

(1)国際教育コースおよび教員教育国際協力センターの教員として本学の運営に協力する。

(2)点検・評価

国際教育コース長,大学院教務委員会委員および国際交流委員会委員として大学運営に貢献した。また松嵜教員の転出に伴い,10月より大学院入試委員および学術研究推進委員を務めた。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

(1)JICA等の国際協力事業に貢献する。
(2)講師派遣事業等で,地域社会との連携・交流を積極的に行い,社会に貢献する。

(2)点検・評価

(1)仏語圏アフリカ諸国の研修ではコースリーダーとして研修の統括を行った。ケニア研修では授業分析および学校・総合教育センター視察を担当し,授業研究手法の導入・普及に貢献した。エチオピア研修では授業研究に関する講義を担当した。
(2)本学で実施された県総合教育センターの10年次経験者研修で国際理解に関する研修の企画・実践を行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  

お問い合わせ

経営企画戦略課
電話:088-687-6032