自己点検・評価報告書(福井典代)

報告者 福井典代

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

① 簡易で安価な実験教材を授業内で提示するとともに,それを活用した実験を実施することにより,学校現場で活用できる。
② 講義形式の授業においても簡単な実験や実習を積極的に取り入れて学習内容の定着を図る。
③ 授業への取り組みやレポート,期末試験から総合的に評価する。特に欠席が5回以上の場合,単位認定しないことをオリエンテーションで確認する。

(2)点検・評価

① 「被服学実験」において,本学で開発した布の通気性測定と布の保温性実験を行った。これらの装置は安価に作成でき,学校現場でも十分活用できるものである。
② 「初等家庭科教育論」において,180名の受講生を班分けして6回の実験・実習を行った。家庭科は体験的・実践的な教科なので,座学だけに終わらないように工夫した。実験結果をワークシートに記述させ,毎回提出させて本授業の平常点として加算した。次週にはワークシートを返却して,前回学習分の不十分な点について説明した。
③ すべての授業科目において,オリエンテーション時に成績評価の内容について確認して,疑問点等の質問を受け付けた。「初等家庭科教育論」においては,後期の途中から授業に出席した学生がいたが,すでに5回以上欠席していたため,期末試験を受けられないことを指摘し,本人も納得した。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

従来からの草木染め・藍染めに関する研究を通して,平成19年度より徳島市佐古小学校において,6年生とその保護者を対象としてTシャツの藍染めを指導している。例年100枚以上の藍染め指導は準備を含めて負担が大きいけれども,染色の素晴らしさを児童が実感できる数少ない機会と捉えている。今後も要望があれば,学校現場で研究内容を活かしていきたい。 

(2)点検・評価

① 今年度も徳島市佐古小学校において,6年生とその保護者を対象として,Tシャツの藍染めを指導した。130枚のTシャツの藍染めを2時間で実施した。染色方法や手順については,時間内に染色できるように事前に大学で予備実験を行った。染料を沈殿させての回収に時間がかかるため,日を改めて回収に伺った。
② 和服に関する教材の提供を行い,山梨県総合教育センター清田礼子の研究発表に活用された。

  

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

① 学生が主体的に授業に参加するように,授業内容に合わせた簡単な実験や実習を講義の中に組み込む。 
② 2名以上の教員で担当する授業について,講義内容の連携を密にする。
③ 卒論指導の学生に対して,進路の相談に応じる。

(2)点検・評価

① 「衣生活学」において,講義の内容に即した実験を取り入れ,学生が主体的に活動できるように工夫した。
② 「初等家庭科教育論」では教員2名で授業を分担しているが,すべての授業に参加してお互いの授業を聴講して,学習内容の連携を図った。
③ 卒論指導の学生2名に対して,教員採用試験のための模擬授業を指導して,1名の大阪府の小学校教員の採用が決定した。就職委員会が開催している学生への面接指導においても,委員ではない立場で時間の許す限り協力した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

① 従来から研究を進めてきた「布による保温性の違いを理解するための教材開発とその授業実践」をまとめ,家庭科教育実践研究誌に投稿する。 
② 科学研究費補助金の申請を行う。

(2)点検・評価

① 「和服の着装に着目した中学校技術・家庭科に関する教材の作成」という題目にて,日本家政学会第62回大会にて発表した。「地域の食材を活用した中学校技術・家庭科の教材開発と授業実践」という題目にて,日本家庭科教育学会四国地区会にて発表した。「家庭科教育の現状と課題に関する日韓比較研究」の共同研究者として,また「柔軟剤添加による布特性の変化とその教材化」の研究発表者として,第57回日本家政学会中国・四国支部研究発表会にて発表した。
② 科学研究費補助金の申請を行った(基盤研究C)。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

委員会委員として,本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

学部入試委員会委員,実地教育専門部会委員,教職実践演習実行委員会委員,安全管理委員会委員,臨床研究倫理審査委員会委員として,本学の運営に貢献した。   
また,就職委員会委員ではないが,就職委員会が開催した学生への面接指導を行った。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

① 教育支援講師・アドバイザーに登録して,地域・社会との交流・連携を行う。
② 日本家政学会代議員として,学会の運営に貢献する。
③ 日本繊維製品消費科学会中国・四国支部幹事として,学会の運営に貢献する。
④ 日本家庭科教育学会四国地区会副会長として,学会の運営に貢献する。

(2)点検・評価

① 教育支援講師・アドバイザーに登録して,徳島市佐古小学校において6年生とその保護者を対象としたTシャツの藍染め実習を行った。   
② 日本家政学会代議員として,学会の運営に貢献した。
③ 日本繊維製品消費科学会中国・四国支部幹事として,学会の運営に貢献した。
④ 日本家庭科教育学会四国地区会副会長として,学会の運営に貢献した。
⑤ 附属小学校,附属中学校の研究会において,助言者として研究授業の指導を行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

・ 教員採用試験にむけて模擬授業の指導を行った学生が大阪府小学校教諭として正式採用された。
・ 和服に関する教材の提供を行い,山梨県総合教育センター清田礼子の研究発表に活用された。
・ 附属小学校,附属中学校の研究会において,助言者として研究授業の指導を行った。

 

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