自己点検・評価報告書（黒川衣代）
報告者 黒川衣代
1．学長の定める重点目標
1－1．大学教員としての授業実践
(1)目標・計画
②授業方法については、単調にならないように講義、ビデオ視聴、ワークシート、討議、プレゼンテーション等さまざまな方法を、バランスを考えて取り入れる。その際、教師を目指す学生にとって、分かりやすく説明する能力を育成することは重要であるので、口頭発表の機会を今までより多く取り入れるようにする。
③成績評価については、学生が評価することを経験できるよう、プレゼンテーションの学生間相互評価を取り入れる。
(2)点検・評価
①学生が小中学校で教える教員になることを念頭に、私自身が小中学校で使えるように開発･監修したマグネット教材を使用して、抽象的授業内容の視覚化に努めた。
②担当授業は講義科目であるがビデオ視聴、ワークシート、ワークショップ、討議、体験実習、プレゼンテーションの方法を取り入れ、自主的に考え、動き(調べ)、発言する機会を多く取り入れた。家族や保育の授業では単一の正解がないことが多いので、必ず意見交換をするようにした。特にワークショップ型の授業は、学生からの評価がよかった。学部生授業評価の平均は4.6であった。
③前期の「家族論」においては、プレゼンテーションの学生間相互評価を取り入れた。学生は真摯な態度で取り組み、公平に評価を行っていた。それぞれのコメントは発表者にフィードバックした。
1－2．大学教員としての社会貢献
(1)目標・計画
①教育支援講師に登録し、要請があれば積極的に引きうけて研究の成果を社会に還元する。
②研究会等での講師依頼があれば積極的に引きうける。
③平成22年度に担当が決まっている免許更新講習で、研修内容は教育研究活動の成果を取り入れたものにする。
④行政の委員会委員の依頼があれば引きうけ、専門の立場からの発言することにより社会に還元する。
(2)点検・評価
①教育支援講師に登録していたが、依頼がなかった。
②④研究会等での講師、行政の委員会委員の依頼はなかった。
③免許状更新講習で、教育研究活動の成果を取り入れた内容を準備し、わかりやすく説明した。
⑤専門に関わる教育研究活動を社会に還元する目的で、日本家政学会家政教育部会では「家族生活アドバイザー(仮称）」の資格化に取り組んでいる。資格化アピールのためのテキスト作りに関わり、分担執筆した。
2．分野別
2－1．教育・学生生活支援
(1)目標・計画
①授業の欠席が重なってくる学生に、細やかな教育支援を行う。
②学生が就職活動に生かせるよう、礼儀マナーや言葉遣いについて随時、指導していく。
③進路や悩みの相談ごとがある学生には随時応じる。
(2)点検・評価
①幸い、担当授業において欠席が重なる学生はいなかった。
②ゼミ生には教員採用試験前に、専門の対策および模擬面接を行い礼儀マナーや言葉遣いについても指導した。そのゼミ生は愛媛県の小学校教員採用試験に合格した。また、１、２年次生の授業での発言については、きちんとした文章で答えるよう、その都度指摘した。
③休学中であった大学院生から個人的に相談を受け、丁寧に話を聞き、助言した。その学生は23年度に復学した。
2－2．研究
(1)目標・計画
①学会誌に論文を少なくとも１本は投稿できるように研究を進める。
②少なくとも１回は学会で発表をする。
③研究助成の公募に申請し、学外資金を得るよう努力する。
(2)点検・評価
①家庭科の授業に役立つ教材として「家族」の授業サポートマグネット集を開発･監修し、発売できた。紀要論文の掲載1編、分担執筆著書1冊の成果があった。また、分担執筆した中学校「技術･家庭」の家庭分野の教科書が検定に合格した。論文は投稿に向けて作成中である。
②日本家政学会第62回大会と第57回日本家政学会中国・四国支部研究発表会で研究発表をした。
③2件申請した。代表者として科学研究費補助金の申請を行った他、日本学術振興会の二国間交流事業(共同研究）の申請をした。
2－3．大学運営
(1)目標・計画
①学内の担当委員会、教授会等に出席し、職務を遂行する。
②上記の他に委員等の依頼があれば、引き受ける。（例えば、平成21年度は、生活・健康系コース（家庭）の教員選考委員会主査を引き受けた。）
(2)点検・評価
①コース会議で積極的に意見を述べ、コース運営が円滑に運べるよう努力した。部会議、教授会への出席はもちろんのこと、22年度は地域連携委員会委員、家庭科４年生担任を務めた。
②上記の他に人権教育推進委員会委員（学長指名委員）を務めた。また、平成22年度小学校教員資格認定試験の教職に関する科目(Ⅱ)家庭の試験問題チェックを担当した。さらに、第２回「先導的大学改革推進委託事業」（教科専門と教科教育を架橋する教育研究領域に関する調査研究）教科担当を引き受け、継続中である。
2－4．附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
①附属校との授業実践研究や附属校で行われる研究大会に、積極的に関わり参加する。
②教育支援アドバイザー講師や行政の委員会委員の要請があれば積極的に引き受ける。また、地域社会との交流・連携の機会があれば積極的に行う。
③留学生、外国人研究者の希望者を積極的に受け入れる。
(2)点検・評価
①附属小学校（平成23年2月11日）及び附属中学校（平成22年6月4日）での研究発表会に参加した。
②教育支援アドバイザー講師や行政の委員会委員等からの依頼はなかったが、免許状更新講習認定講師を務めた(平成22年9月4日)。
③留学生、外国人研究者の希望者はなかったが、本学教員研修留学生とJICA長期研修員のための授業科目「日本の教育と文化」の一部を担当し、英語で授業を行った。
④韓国馬山市で韓国慶南大学校家政教育科と共同研究協議を実施した(家庭教育コースより教員5名参加)。日本の中等教育における家庭科教育について特別講義を行った他、現地女子高校の家庭科授業を参観し、意見交換を行った。
3．本学への総合的貢献（特記事項）
平成23年度予算に係る業績主義傾斜配分経費の「A.研究」の下位項目(1)著書、論文等の研究業績、(2)学会発表、(3)科学研究費補助金の申請の全てにおいてA評価をいただいた。
