自己点検・評価報告書(米延仁志)

報告者 米延仁志

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

①個々の授業の背景となる専門分野の概説に終始せず,教科書,指導書,学校での実際の授業設計に踏み込んだ内容を提供する。また教員採用試験対策上,重要なポイントを周知する。
②講義においても実験等を積極的に導入し,知識の詰め込みだけに重点を置かず,要点を押さえて知識理解とその運用を促す。小テスト,レポートなどを活用して,細やかな習得状況の評価を行う。
③最初のガイダンスだけではなく,各授業の主なトピックについて,学習到達度の評価点について説明する。

(2)点検・評価

①目標・計画のとおり,専門分野での標準的な教育課程を大幅に解体し,教科書,学習指導要領をベースに内容をアレンジし,指導項目の精選を図った。また教科書・教員採用試験では専門的には古くなった内容があるため,歴史的経緯を含めて,教員採用試験と専門分野での違いを明確に説明した。
②ものづくりの実践力を重視し,座学的な講義でも体験的な学習を多く取り入れた。
③小テストや演習課題を課し,こまめに理解度をチェック・講義内で反復学習をすることで,学習到達度を評価した。また,学生個々に理解不十分な点を周知した。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

現在,推進している科研課題を中心に,論文等による学術成果の公表だけでなく,新聞等,メディアでの報道等を積極的に活用して,本学の学術的社会還元の意義や貢献の内容を広報する。科研費運営組織と協力して,徳島県だけなく,様々な地域で,学校教育への普及還元活動を行う。 

(2)点検・評価

科研費により国外のトップクラス共同研究者を招聘し,公開講義を開催した(H22.05.20,福井県若狭町;05.21,京都大学)。また国内外の教育機関で講義を行った(05.18,福井県美方高校,10.08~11.12,フィンランド・トゥルク大学;11.31,兵庫県津名高校)。日本学術会議近畿地区会議学術講演会に招聘され,講演と公開討論会を行った(H22.10.31,後日,日本学術会議のニュースレターの記事に掲載された)。
国際学会を主催した(H22.12.1~7,Association for Environmental Archaeology Annual Conference 2010,京都)。
研究成果が国内外の新聞で報道された(H22.07.10,沖縄タイムス朝刊;.H23.01.08,産経新聞特集記事;.03.02, The New York Times,03.05,南日本新聞朝刊)。子供向け科学雑誌「週間かがくる」(朝日新聞社刊)の記事「木の年輪はどうしてできるの?」を監修した。全て本学名が記載されたポジティブな内容の記事であり,本学の学術的な知名度アップに貢献したと考えている。
文科省からの要請を受けて科研課題のウェブサイトを本学のサーバで構築し,維持管理・更新を行っている。このサイトは,文科省から直にリンクされ,関連キーワード(環境,文明等)の検索で本学がトップになっている(H23.03.11,Googleで確認)。これは,研究成果の速やかな還元に資するものである。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

①担当授業の学習内容の精選とテキストの更新に取り組む。
②学生の相談に随時応じ、自らの課題解決について、学生が自律的・主体的に取り組むことを促す。
③教員採用試験対策等において積極的に関与する。

(2)点検・評価

①学習指導要領を大幅に意識して,全面的に学習内容を練り直し,自作のテキスト・演習問題を更新した。
②学生が実験室によく訪れてくるような環境をつくることができた。このため,学生とのコミュニケーションの機会が増え,学習上の相談や就職支援を行うことができた。
③目標・計画のとおり,就職支援行事以外でも積極的に関与できた。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

①現在,推進している新学術領域研究の推進に全力を尽くす。また同科研費の中間評価(H23年度)で高い評価を得られるように,本学理事,事務組織に協力を要請する。
②国内外の共同研究を精力的に遂行する。
③研究成果を纏め、論文を出版する。
③領域融合的・国際的な共同研究を活発に行う。
④研究助成の公募に積極的に申請する。

(2)点検・評価

科研課題の推進に全力を尽くした。国内外の研究機関と学際的(古気候学,地質学,考古学等)な共同研究を精力的に進めた(科研費組織に加え,英国・Oxford大学,Newcastle大学;ドイツ・Hamburg大学,地球科学研究所,ベルリン自由大学;米国・アリゾナ大学等)。
査読有り国際雑誌で3編の論文が出版された。日本地質学会に招待され講演を行った。
文科省科研費新学術領域研究を継続した。科学研究費に2件応募した(基盤A,萌芽)。国際共同研究で,国外の研究費申請に積極的に関与し,以下のプロジェクトが採択された(いずれも共同研究者):Baikal Archaeology Project(2011~2017,カナダ),Oxford Fell Research Grant (英国,2011~2012),JSPS UK Short time award(2011~2012)。総合地球環境研究所フルリサーチプログラム「シベリアの人と自然」の研究分担者を努めた。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

担当する委員会に積極的に参加し、本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

就職支援委員を務め,就職支援行事に積極的に参加した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

①研究評価(科研費評価委員,国内外の研究におけるレビューア等)に全力を尽くす。
②研究課題を中心に講演会や研究発表を積極的に行い、地域文化の持つ普遍性、特質などの国内外での位置づけと現代的価値の発見に貢献する。
③国際的な共同研究を推進する。
④附属学校の教材作成への協力や提供を行う。

(2)点検・評価

科研費評価委員を務めた。国際誌のレビューアを務めた。
研究課題を中心に講演会や研究成果の公表を行った。
附属中学に教材と教具を提供した。
林野庁四国森林管理局の委員を務めた。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

外部資金導入と本学発の学術的成果の国内外への発信で特段の貢献をしていると考えている。

 

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