自己点検・評価報告書(宮下晃一)

報告者 宮下晃一

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

①主に機械工学に関する授業を担当しているが,受講学生が中学校の技術科教員や小学校教員になったときに実践的に応用できる実践例を交えながら,専門的な知識を習得できるような内容の授業を行う。
②従来からパワーポイントを使って視覚的に分かりやすい授業を行ってきたが,今年度は新たに電子黒板を使い授業中の理解度を高めるとともに,授業をビデオ撮影し学習者の復習や欠席者の補習に活用することを考えている。
③出席,レポート,試験を総合的に評価する。

(2)点検・評価

①中学校技術科の教員にとって,最近は身近な機械の構造を紹介することが難しくなっている。そこで22年度の機械基礎(実習を含む。)の授業では,中学生が良く知っている身近な機械の例としてエレベーター,エスカレーター,ミシンを取り上げ,構造を把握できるように図解した。実習においては従来通り,オートバイの分解を行い,機械や工具の扱い方と構造を理解させた。
②電子黒板の利用,天井固定カメラを用いた授業の収録,電子黒板画面の収録,学習管理システムLMSへの収録画像公開を試行した。最初の数回は機器への不慣れや性能不足から,授業が停滞する事態に陥ったため,その後は従来通り,スクリーンに投影したパワーポイント資料を用いた授業に戻さざるを得なかった。一方,パワーポイントで資料を提示するだけでは受講生の習熟度が充分ではないことに気付き,23年度には板書にもウェイトを置いた授業展開を工夫する。
③出席,レポート,試験を総合的に評価することができた。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

学会等における論文や口頭発表を行うことによって,研究成果を社会に還元する。
教育委員会や学校との連携による教育支援を行うことによって貢献する。
環境技術や教育に関して,県やNPO団体など地域での環境推進団体との連携を深めることによって貢献する。 

(2)点検・評価

機構学習キットの開発に関する研究を進め,中学校における授業実践を行い,その結果を日本機械学会において口頭発表した。
徳島県総合教育センターにおいて技術・家庭科(技術分野)研修講座Ⅱの講師を担当し,簡単なロボット製作の方法を紹介した。
徳島県環境アドバイザー,科学技術振興機構の研究成果最適展開支援事業専門委員,日本産業技術教育学会の特任理事を務めた。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

e-ラーニングの技術を活用して,受講学生の理解が進むような授業形態を推進する。具体的には,LMSとしてmoodleの活用,電子黒板の活用,授業録画とそのネット配信の試行を行う。

(2)点検・評価

電子黒板の利用,天井固定カメラを用いた授業の収録,電子黒板画面の収録,学習管理システムLMSへの収録画像公開を試行した。最初の数回は機器への不慣れや性能不足から,授業が停滞する事態に陥ったため,その後は従来通り,スクリーンに投影したパワーポイント資料を用いた授業に戻さざるを得なかった。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

中学校技術科の教育効果を高める教材開発に関して,22年度には機構学習キットの詳細設計を見直すとともに,学校現場での研究授業においての活用例を増やし,それらからの成果をフィードバックし,最終的には教材メーカーからの市販によって全国の技術教育への普及を目指したい。

(2)点検・評価

機構学習キット」を構成する部品の設計変更を行った。主要な変更点は,①加工工数を減らすための形状ならびに寸法の変更,②回り対偶や滑り対偶を実現する部品の動きがよりスムーズになるように材質および形状の変更,③部品種類を減少させることを目的とした形状の変更である。これらの変更の結果,昨年度製作した部品に比べて概ね半分の時間と材料でキットに必要な部品を製作することができた。
「機構学習キット」の教育的効果を評価するために,西条市立西条西中学校2年1組と2組を対象に研究授業を行った。1組には講義と実例紹介による従来型の授業を行い,2組には「機構学習キット」を用いた授業を行い,それぞれの授業後に生徒たちを対象としてアンケート調査を実施した。その結果,機構学習に本キットを用いることによって,生徒は高い関心を持って授業を受けることができ,扇風機の首振りやピストンからクランクへの運動の変換をよく理解することができたことが分かった。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

情報基盤センター所長,戦略的大学連携GP(四国の知)の学内委員長,技術・工業・情報コースのコース長として支障なく業務を遂行する。

(2)点検・評価

情報基盤センター所長として,22年度は予算が2割以上減額されたことにともなって計画していた事業を実施できない事態に至った。そのため一部ソフトウェアの更新ができなかった。幸い大きな故障がなかったために情報システムの日々の運営には支障なかったが,セキュリティ対策や情報ネットワークの学内整備が一部できていない。
戦略的大学連携GP(四国の知)の学内委員長として,教員免許状更新講習の収録を進め,e-learningを実施するための経験を積んだ。また教室で行われる多様な授業を収録するための新しい録画システムを,専門メーカーの協力を得て開発した。
技術・工業・情報コースのコース長を務めた。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

県下の中学校のロボットコンテストにおいて技術レベルが向上するように支援する。
総合教育センターが主催する教員研修の講師を担当する。
徳島県の環境教育アドバイザーを務める。

(2)点検・評価

附属中学校の技術科の授業において,競技に勝てるロボット製作の支援を行った。
徳島県総合教育センターにおいて技術・家庭科(技術分野)研修講座Ⅱの講師を担当し,これまでにロボット製作をおこなっていない学校の先生方を対象として,簡単なロボット製作の方法を紹介した。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 

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