自己点検・評価報告書(清水 茂)
報告者 清水 茂
1.学長の定める重点目標
1-1.大学教員としての授業実践
(1)目標・計画
(2)点検・評価
授業内容に関しては,これまでに行ってきた教育実践活動の記録及び自らがまとめ発刊してきた著書・論考に基づき,具体事例をまじえながら内容を構成してきた。
授業方法に関しては,授業及び実習(介護等体験を含む)の記録を重視し,受講生のものの見方,感じ方,考え方,いわゆる思考力(論理的思考力と想像力)及び表現力(書くことと話すこと)を向上させてきた。実際の授業においては,教壇に立つ一人の教師として,自らの教育話法には最大限度尾力してきた。いわゆる,「ことば自覚」を自らに厳しく課してきた。教師の表現活動が,受講生に投影されるからである。
成績評価に関しては,形成的自己評価を導入し,受講生の自己評価力を高めるとともに,「教育実習録」の記録(事実の記録と気づき),気づきカードに記された内容,レポートに記された「表現」を中心に評価してきた。
表現されたものは,すべて表している。
1-2.大学教員としての社会貢献
(1)目標・計画
日々の教育実践活動に考察を加え,明らかになったことを,研究物として発刊し,社会へ還元していきたいと考えている。
(2)点検・評価
清水茂自身の教育実践記録の一つである「私の教育週録」(平成元年度〈大津西小学校の場合〉)をもとに『学校教育実践個体史』(清水茂著,平成22年3月20日 鳴門教育大学地域連携センター刊)を発行し,さらに「考察の結果」を31項目として示すことにより,学校教育実践とりわけ学級経営の在り方を探求していくための研究物を発刊してきた。
私,清水茂は,昭和48年(1973年)4月1日から昭和56年(1981年)3月31日までの8年間,徳島大学教育学部附属小学校に勤務する機会を得た。8年間に,学級担任として320名,国語科専科担当として360名,合計680名の児童を直接担当する機会に恵まれた。校誌『はぐくみ』に収録してきた児童の作文を『児童作文集』として一冊にまとめ,教育実践研究の文献としてきた(平成17年3月31日,鳴門教育大学学校教育実践センター発行)。この度「追録」をまとめ,完結させることができた。
教育実践研究第Ⅱ集として『児童作文集-先生の赤ちゃん-(昭和48年〈1973年〉12月2日に作成された学級文集)』(清水茂編著 平成23年2月10日,教職キャリア支援センター刊)を発行することができた。いずれも,国語科教育とりわけ作文教育の研究はもとより,教師としての在り方を求めていくための貴重な文献として高い評価が寄せられ,まとめた者として感謝の気持ちを強めることができた。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
就職活動において面接試験に悩んでいる学生の個別指導に応じてきた。今後も積極的に行っていきたいと考えている。
(2)点検・評価
教員採用試験対策に関しては,「先生(この場合清水茂)に直接指導をお願いしたい」という依頼が寄せられた学部生・大学院生に対して,論作文指導と面接指導及び教員として具備すべき心構えを体得させることに努力してきた。
近い将来教員を目指す者としてしっかりと身に付けるべき「社会人としてのマナー」について,個別指導を重ねてきた。生活化,いわゆる毎日の生活に生きてはたらく力とならなければ,教育実践の場で機能しないという考えのもとに,厳しく鍛えてきた。教師(この場合清水茂)自らの態度が学生の手本となれるよう,自らに言い聞かせながら最善を尽くしてきた。
2-2.研究
(1)目標・計画
とりあえず「学校教育実践個体史」をまとめることに集中したいと考えている。
(2)点検・評価
教育実践研究の結果として,以下の研究物を発行・発刊することができた。
その1 『学校教育実践個体史』(清水茂著 平成22年〈2010年〉3月20日,鳴門教育大学地域連携センター発行)をまとめることができた。
その2 教育実践研究『児童作文集』の『追録』〈清水茂編 平成23年2月10日,鳴門教育大学教職キャリア支援センター発行〉をまとめ,完結させることができた。
その3 教育実践研究第2集『児童作文集-先生の赤ちゃんへ-(昭和48年〈1973年〉10月2日作成)』(清水茂編著,平成23年2月10日,鳴門教育大学教職キャリア支援センター発行)をまとめることができた。
平成20年3月から継続研究としてきた『国語科教育実践個体史』の著書出版に関しては,京都大学名誉教授和田修二先生の指導・助言を得て,「資料編」をほぼ整えることができた。完成原稿脱稿を目指し,集中したい。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
実地教育専門部会,学部教務委員会委員としての立場で,その方面の運営に寄与していきたいと考えている。
(2)点検・評価
実地教育専門部会委員として
実地教育専門部会において,実地教員分野担当者(今年で20年目となる)として,ふれあい実習〈1年〉・介護等体験実習〈2年〉・附属校園観察実習〈3年〉・主免教育実習事前指導〈3年〉主免教育実習事後指導〈3年〉・教員インターンシップ〈4年〉・副免教育実習〈4年〉・特別支援教育実習〈4年〉の現状と課題及び課題を解決するための方法を,具体に基づいて提言を行ってきた。が,コースにより温度差があり,実地教育への共通理解と実地教育実践とを徹底できなかったことが残念である。支援・協力いただいた事務職員に対し申し訳ない気持ちが強い。
実地教育分野教員として,社会福祉施設へ介護等体験実習実施前(事前)の表敬訪問及び介護等体験実施後の御礼訪問(リサーチ)を事務職員とともに行動し,次年度に引き継ぐべき成果と思われること,課題とすべきことの明確化に努めてきた。
教員インターンシップ〈4年〉・教員インターンシップⅡ(教員採用試験合格者及び臨時教員希望者に実習参加資格がある)の協力校である鳴門市小学校17校,中学校6校を事務職員とともに訪問し,感謝の意を表すとともに,教育実習の成果と課題の把握に努めてきた。
学部教務委員会委員として
委員会委員の意見をしっかり聞いて,学内教員の考えを受け止めることに専念しました。
実地教育に関しては,学部教務委員会委員長が教職キャリア支援センター長を指名し発言を求めていたので,私清水茂は発言を控えました。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
教育実習を中核として,附属学校との連携の強化を図りたい。
介護等体験実習を通して,施設との連携の強化を図りたい。
(2)点検・評価
附属学校との連携について
ふれあい実習・主免教育実習・副免教育実習の実施期間中は,私清水茂の責任担当校である鳴門教育大学附属特別支援学校と鳴門教育大学附属中学校の両校を訪問し,教育実習生を励ますとともに,必要に応じて個別指導を行ってきた。鳴門教育大学に籍を置く教員として,両校の教育実践活動の優れた点を認め励ますと共に,どうすればさらに教育水準を上げることができるかを具体的に示し,支援活動を行ってきた。
社会との連携について
介護等体験実習生を引き受けて下さる社会福祉施設に,事務職員とともに訪問し,鳴門教育大学からの謝意を表すとともに,鳴門教育大学の歴史・教育理念・今日の重点活動等を,正しく伝えることにより,本学への支援協力を依頼してきた。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
「実地教育の企画・運営・評価は,本学における総合的教育研究活動でございます。総合的貢献度にはかなりのものがあると考えて,今日まで歩んでまいりました」
第3者として,客観的に自己を見つめた場合,私清水茂は,鳴門教育大学教員として,教育研究活動に誠心誠意,取り組み,十分成果を上げていると思われます。とりわけ,単著出版活動に関しては,他の教員にはない教育研究活動を積み上げて参りました。しかしながら,高橋啓前学長先生からは「C評価」とされました。田中雄三学長先生からの評価は,「B」でした。.
我が母校,鳴門教育大学の評価・業績評価・貢献度とはいったいどうなっているのかと,疑問に感じるとともに大学執行部への不信を強めております。
定年退職の時が間近でございます。鳴門教育大学における最後の報告書なので,心情を吐露いたしました。
お世話になりました。
ありがとうございました。