自己点検・評価報告書(茂木俊伸)

報告者 茂木俊伸

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

○国語科教育の中でもことばに関わる領域では,単なる専門的知識だけでなく,日常生活の中から実践的な題材を探す力や,自らことばの問題を解決するための発想や考え方といったメタ的能力を十分に身に付ける必要があると考えている。このことをふまえ,
・授業内容(①)および授業方法(②)においては,ことばの問題を自ら発見し,課題を解決するための能力を意識させるとともに,特に学部においては,そのような能力を身に付けることを目指した授業の内容・方法の連続性を確保しながら授業を行う。
・成績評価(③)においては,実際の課題を解決する過程(演習や提出物)を成績評価の対象に組み込むとともに,学生の範として説明責任を果たせるよう成績評価の透明性を確保する。

(2)点検・評価

○授業内容(①)および授業方法(②)に関しては,上記の目標をふまえた授業を展開した。この結果,前期の授業評価アンケートの総合評価において,学部(3科目)では平均 4.8 点,大学院(2科目)では 4.85 点を得た。

○成績評価(③)に関しては,成績評価の方法を明確に事前説明するとともに,評価物にコメントを付して返却することでフィードバックを行い,透明性を確保するよう努めた(受講者からの問い合わせ・異議申し立て等はなかった)。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

○専門分野である国語学において,特に徳島方言の研究を研究課題として設定し,研究・教育・地域連携の3側面の連携をはかる。具体的には,これまで行ってきた徳島方言の語彙研究を継続して行うとともに,その成果を,論文指導を含めた学部・大学院における教育活動や,公開講座等の地域連携事業に取り入れることにより,地域への還元を目指す。

(2)点検・評価

○コースの教員3名で徳島方言に関する共同研究を行い,学内学会誌に論文1編(共著)を発表した。また,これまでの研究成果を公開講座(2010年6月)の内容と連動させ,地域への還元をはかった。さらに,学部・大学院での授業でも意識的に方言に関するトピックを扱った。

○当初の予定にはなかったが,附属小学校において国語学の知見を生かした授業支援を行い,児童とともに日本語の分析を行った。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

○講義内容に対する疑問をすくい上げる機会を必ず設け,講義内容に関わる基本的な知識・技能・発想法などの定着を図る。また,授業外での学習を促進するため,授業中の機会,あるいはウェブページの利用により,基本図書の紹介を積極的に行う。

○学生との間に,ハラスメント行為等のない良好な関係を構築し,問題解決のための支援を行う。

(2)点検・評価

○特に学部の授業で質問用紙を活用し,受講者の質問・意見をすくい上げた。さらに,学内の個人ウェブページに参考文献リストを掲載し,学習内容を発展させるための図書の紹介を積極的に行った。また,関連領域の担当教員間で連携しながら,図書の計画的な購入・配架を行った。

○ゼミ(学部生3名,大学院生5名)の指導教員として,学習・研究指導や生活指導,就職支援等,個々の学生の特性に合わせたサポートを行った。また,学部4年生のクラス担当教員として,就職支援行事への参加や論作文指導等を通じて,就職関連の支援を積極的に行った。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

○従来からの研究課題である,現代日本語の文法・語彙に関する研究を引き続き行い,論文化する。

○共同研究や学際的研究等の機会に積極的に参加する。

○科学研究費補助金の申請を行う。

(2)点検・評価

○現代日本語の文法・語彙に関する研究を行い,学内学会誌に1編(共著),ワークショップ予稿集に1編の計2編の論文を発表した。また,学会発表を1件行った。さらに,著書(共著)として1編,学内紀要に2編(共著),科研報告1編の計4編を入稿し,出版待ちの状態である。

○国立国語研究所共同研究プロジェクト(基幹型)「コーパス日本語学の創成」に共同研究員として参加した。

○科学研究費補助金を,研究代表者(若手(B))として1件申請した。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

○各種委員会の委員として会議に出席し,その職務を遂行する。

○円滑な大学運営が遂行できるよう,コース・教育部・大学への協力を行う。

(2)点検・評価

○FD・SD委員会など3つの委員会委員の職務を遂行した。

○コース会議および教育部会議に出席し,校務に協力した。コースにおいては,予算管理,ウェブページ管理,広報等を含む8つの事務的職務を担当した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

○附属学校園との連携を図るために,積極的に意見交換等を行う。(附属学校)

○「教育支援講師・アドバイザー等派遣事業」に登録し,地域からの要請に応える。また,「公開講座」の運営に参加する。(社会連携)

○大学院生および協定校等からの留学生の指導・サポートを行う。(国際交流)

(2)点検・評価

○実地教育および教育実践フィールド研究時の訪問等を通じ,附属学校園との連携に取り組んだ。また,附属小学校で授業支援を行った(2011年2月)。(附属学校)

○鳴門教育大学教育支援講師・アドバイザー等派遣事業に登録した。また,徳島県生涯学習情報システム「まなびーあ人材バンク」に登録した。(社会連携)

○公開講座(2010年6月)を共同担当した。(社会連携)

○日本語学会庶務委員・情報電子化委員,日本語文法学会学会誌委員の役割を果たした。(社会連携)

○留学生4名(大学院生1名,大学院特別聴講学生1名,学部特別聴講学生2名)の指導教員として,学習・研究・生活の指導およびサポートを行った。(国際交流)

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

○兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科D合の資格認定を受けた(2010年9月)。 

 

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