自己点検・評価報告書(太田直也)
報告者 太田直也
1.学長の定める重点目標
1-1.大学教員としての授業実践
(1)目標・計画
①・現代の文化を考え理解するにあたって必要不可欠な事項をとりあげてゆく。
・英文学の授業では、詩の講読を通じて実践力向上を目指す。
・他大学では扱われることの少ない(全くない)特色のあるテーマを積極的に取り
上げる。特にヨーロッパ「辺境地」の文化と教育に力点を置く。
②・可能な限り受講生にとって身近な具体例を取り上げて説明することを心がける。
・詩の講読を通じて、英語のリズムに注目するよう促す。
・受講生の発言機会を可能な限り多くし、言語能力の向上につなげる。
③授業への参加度、レポート等により総合的に評価するが、FD等における意見を考慮し、レポートに関しては、日本語表現に重きを置く。
(2)点検・評価
①・文化間教育総論においては、現代の文化論に見られる必要不可欠な諸事項を採り上げることが出来た。特に多文化主義以降に現れた思想とその受容に関しては十分に語ることが出来たと思う。
・英文学の授業では詩の講読に際して、可能な限り英語のリズムと英語表現について考える機会を設けた。
・ヨーロッパの「辺境地」としてのウェールズの文化と教育について語り、受講生からは納得の行く評価を得た。
②・特にポスト・コロニアリズムに関しては具体例を挙げて説明することが出来た。
・英詩の講読の際に、詩形(すなわち作品のリズム上の構成)について詳細な検討を加えた。
・受講生の発言時間は十分に確保できた。
③・レポートに関しては、日本語表現への傾注を促し、可能な限り添削も行った。
1-2.大学教員としての社会貢献
(1)目標・計画
1.学会にて成果を発表する。可能であれば学会誌に論文を投稿する。
2.新聞、雑誌等からの原稿依頼には積極的に応じる。
3.本学では極めて評価が低いが、より多くの人々に対して文化遺産を伝える手段としての翻訳作業は継続してゆく。
(2)点検・評価
1.日本イェイツ協会全国大会にて研究発表を行った。
2.学会のニューズレター等に書評及びエッセイを記したが、今年度は雑誌からの依頼はなかった。
3.ディラン・トマスの書簡集を翻訳し出版した。また『都市の歴史(仮)』の翻訳作業を行った(継続中)。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
1.学生の自主的な活動を支援し、必要に応じてアドバイスを与える。
2.いかなる場合にも学生の相談には誠意を持って応じる。
3.形式的にオフィス・アワーを設定するが、例年通り、常時研究室訪問を受け入れる。
(2)点検・評価
1. 学生及び院生の次週的な勉強会に関与した。
2. 学生・院生の相談には誠意を持って対応した。中には大きな事件につながったであろう事柄を未然に阻止できたものもあると自負している。
3. 研究室訪問は常時受けいれた。
2-2.研究
(1)目標・計画
1.ディラン・トマスについての論文を書き、学会誌に投稿する。
2.現在行っている翻訳作業を終わらせることが出来れば、新たな翻訳に取り組む。
3.ウェールズにおける教育と文化に関しての調査、研究を継続する。
(2)点検・評価
1. ディラン・トマスの書簡に見られるワーズワース批判についての論文を記し、学会誌に投稿、掲載された。
2.翻訳『ディラン・トマス書簡集』を刊行した(東洋書林。なお、この翻訳はイギリスのディラン・トマス・センターに展示された)。
3.ウェールズにおける教育と文化に関しての調査・研究は継続した。特にイギリスのWelsh Language Boardから多くの情報を得ることができた。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
1.各種委員会等、与えられた責務を遂行する。
2.入学者確保のための個人的な広報活動を積極的に行う。
(2)点検・評価
1.学部教務委員会、学生支援委員会の委員として可能な限りの貢献をしたつもりであるが、学会出張等による委員会欠席も複数回あった。
2.学会・研究会の折りに他大学の教員に対して広報活動を行い、あわせて立正大学、日本橋学館大学には直接赴いた。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
昨年度に引き続き、英語圏(主として英国、アイルランド共和国)の教育機関との関係強化を図る。特に、長く交流を続けているアイルランド共和国のSt. Brigid’s Primary Schoolとはさらに交流を深め、授業「ドラマ」の教育的意義を考える。
(2)点検・評価
アイルランド共和国のSt. Brigid’s Primary Schoolとはさらに交流を深めたが、「ドラマ」の研究に関しては、今一歩、進展が見られなかった。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
例年通り、研究、教育、大学運営に関して、可能な限りの努力はしたと自負している。