自己点検・評価報告書(小西正雄)

報告者 小西正雄

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

①新設の「現代の諸課題と学校教育Ⅱ」では既存の「同Ⅰ」と同様に,巷間の浅薄な教育言説を相対化し主体的に教育内容を吟味できるだけの実践力を体得させることを目的として,今年度は「平和教育論」を集中的に取り上げる。
②授業方法では,講義中心としながらも,学生の折々の事後レポートを丹念にフィードバックしていくという「現代の諸課題と学校教育Ⅰ」で実践している方式を「同Ⅱ」でも展開する。
③「現代の諸課題と学校教育Ⅰ」で用いている個人ごとのカルテ方式を新設の「同Ⅱ」でも実施する。なお,22年度は「同Ⅱ」が諸般の事情から単独の担当ではない変則的なかたちとなるので,「カルテ」についても暫定的な試行に留まる可能性がある。

(2)点検・評価

①については新しい視点からの平和教育の必要性について,一般放送番組ビデオや授業記録ビデオを活用して授業を展開した。

②については,授業に即したレポート提出と「冬休みおたのしみレポート」との自由選択方式とし,受講生にとって過度な負担とならないように留意しながら初期の目的を達成するようにした。

③については,15コマのうちの9コマを担当するという変則的なかたちでの展開となったため,実現には至らなかった。

 

1-2.大学教員としての社会貢献

(1)目標・計画

研究で得た知見を,引き続き地元の小学校の先生方の月例の研究会での議論や各地での研究会・研修講座等での講演内容に活かしていく。なおこれまでの教科書編集業務は22年度は未設定である。 

(2)点検・評価

地元の教員有志とのこれまでの研究交流実績をもとに,22年11月に開催された全国小学校社会科教育研究大会(徳島市国府小学校他)において間接的ながら実践支援にあたった

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

コース所属学生の教育支援としては,引き続きオリエンテーションならびにその後の新年度当初諸行事の企画を充実させ,動機付けとゼミ選択への多様な情報提示に努め,新入生の不安を解消し院生として軟着陸させるための諸策を実施する。また奨学金申請者が近年増加しているので,関係情報の周知に努めるとともに,迅速な書類作成を実施する

(2)点検・評価

コース長として長年同様の業務にあたってきたので,オリエンテーションにおける新入生に対する情報提示,すなわちコース名簿,コース独自の時間割,4月開催の研究会案内,教務関係資料の準備などについては,ほぼ完璧にできたと考えている。また,奨学金申請事務も滞りなく処理できた

 

2-2.研究

(1)目標・計画

単著(仮称)『教育文化人間論』を12月に出版するべく,鋭意そのための執筆編集作業を進める

(2)点検・評価

単著『教育文化人間論』(東信堂)を12月に出版した。A5版ハードカバー,244ページ

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

入試広報担当学長補佐の任務からははずれるが,教委,私学関係者とのこれまでの知己を活かし,個別にPR活動に努力したい。また,所属学生のアンバランスにともなうコース等の再編論義が出来した場合には,積極的に議論に参加していきたい

(2)点検・評価

入試委員として,福岡会場,東京会場での学外説明会に参加し,本学大学院に関する一般的紹介を行うとともに,参加者の質疑に応じた。また,コース経費を用いて独自に別府大学,九州産業大学,早稲田大学などのキャリアセンターを訪問し,資料配付を依頼した。なお,上記の「所属学生のアンバランスにともなうコース等の再編論義」は実際には提起されなかった

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

お茶の水女子大学附属小学校の先生方と,引き続きシティズンシップ教育の実践展開ならびに附属小学校の研究の在り方に関する研究協議を行う。

国際交流に関しては,22年3月に訪問の「レインボー学園」(アメリカ)との交流の可能性を探る。

本学附属小学校については,これまで社会科授業研究の支援を行ってきたが,今般新進気鋭の社会科教育研究者が「社会系コース担当」として2名着任し,教授昇任に果たした1名を加えて3名体制となったのを機会に,後進の育成という意味もこめて,直接的な指導は彼ら若手に託すこととした。今後は彼らの支援を支援するというかたちでの間接的な関係にとどめたい。

(2)点検・評価

お茶の水女子大学附属小学校の先生方との協議については9月に実施したあと,2月の実際指導研究会に参加した。レインボー学園(ホノルル市)との研究協力については,同学園校長ならびに多くの教員の積極的な協力を得て,昨年3月以降3回の訪問を行い,授業指導等にあたるとともに,ビデオをはじめとする教材の提供を行った

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  

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