自己点検・評価報告書(生活・健康系コース(保健体育)) 藤田雅文

報告者 藤田雅文

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

  体育・スポーツ経営学と体育科教育学の分野に関わる研究を行いたいと考えている。
  本年度は,総合型地域スポーツクラブと中学校運動部活動を対象として,その経営のあり方について研究したいと考えている。また,科研費に申請した,小学校教員の器械運動の安全指導に関する研究も実施する予定である。

(2)点検・評価

  1. 日本体育学会体育経営管理専門分科会副会長に就任(4月)
  2. 21世紀スポーツ大事典,大修館書店,生涯スポーツの振興施策の概要(分担)原稿執筆(5月)
  3. 『小学校体育授業における表現運動「学習支援デジタル教材」の開発と評価-指導者の表現運動指導経験の相違によるソフト(自然の力)の使用効果について-』
    (共著:審査有)日本教科教育学会誌第31巻第1号,pp.21-19 発行(6月)
  4. 「総合型地域スポーツクラブとスポーツ少年団の連携に関する研究」(共著),
    『小学校体育授業における表現運動「学習支援デジタル教材」の開発と評価-動画遅延再生装置を活用した「おやつをつくろう」で選択した動きの修正-』(共著)
    の2件を鳴門教育大学研究紀要第24巻に投稿(9月)
  5. 《最新》教育課題解説ハンドブック,ぎょうせい(対外試合:pp.350-354分担) 刊行(9月)
  6. 平成21年度科学研究費補助金基盤研究C「総合型地域スポーツクラブの効果に関する研究」応募(11月)
  7. 鳴門教育大学特色GPシンポジウム「教員養成系大学学士課程教育の構築に向けて」 保健体育コースの事例報告(3月)
  8. 「中学校運動部顧問の管理行動に関する研究-競技経験との関連性-」(共著)
    日本体育・スポーツ経営学会第32回大会(仙台大学)口頭発表,座長(3月)
  9. 日本体育・スポーツ経営学会の学会誌に「小学校教員の体育授業における安全能力の育成に関する研究」(共著)を投稿(3月)

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 教育現場に即応する授業内容にし,学生が主体性に参加できるよう,インターネット等を活用した調べ学習の発表会,討論,模擬授業を取り入れる。
  2. テキストを指定し,補足資料を配付するとともに,パソコンやビデオなどの視聴覚教材を活用して授業を進める。学部1年生の「健康・スポーツ科学1」では,器械運動の技能を高めるために,小学校の学習内容のすべての技の詳細なポイントについて解説した資料を作成・配布し,主体的な学習を進め,個別指導を徹底する。学部2年生の「初等体育1」では,教育実習に備えて指導案形式のレポート(授業記録)を提出させる。
  3. 筆記試験,レポート,学習発表,技能テストなど,多様な手段で評定し,その方法・点数配分を学生に周知する。

(2)点検・評価

  大学院の「学校体育経営研究」では,受講生(現職教員)による中学校の体育経営の事例発表や浜松市小体連の30分間回泳の事例発表を組み入れた。「学校体育経営演習」では,毎回パソコン(Excel)を使用しながら学校体育経営や授業研究に必要な統計処理の実践をした。
  学部の「健康・スポーツ科学1」では,器械運動の技能を高めるために,小学校で学習する技の詳細なポイントについて解説した資料を作成・配布し,主体的な学習を進めて個別指導を徹底した。「初等体育1」では,後転,側方倒立回転,逆上がりの技について,学生にミニ模擬指導をさせ,教育実習に備えて指導案形式の授業記録を提出させる授業を展開した。「運動方法実習1・2」「初等中等教育実践3(体育・保健体育)」も学習指導要領に沿って授業を展開し,すべての授業でテキスト・資料を用いて実践し成績評価は,筆記試験,レポート,学習発表,技能テストなどを課し,出席状況も含めた総合的な評価を行った。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 体育実技授業中の個別指導によって,学生の理解を深め,技能を高めるとともに,教員採用試験のための実技特別講座で直前指導を行なう。
  2. 体育施設の整備に努め,男女ハンドボール部の顧問としての責務を果たす。
  3. 学生の興味関心に添ったテーマを設定し,卒論・修論指導を行なう。
  4. 教員採用率の向上に向けて,担当科目に関連する採用試験問題に触れ,理解させる。
  5. 学生の進路,悩み等の相談に随時応じる。

(2)点検・評価

  学部4年生の小学校教員採用試験の実技(器械運動)試験に向けた個別指導を6日間行った(7月)。春から秋にかけて,陸上競技場,サッカー・ラグビー場,テニス場の雑草の除去,芝刈り作業を頻繁に行った。男女ハンドボール部の顧問として四国インカレ(高知)の結団式に出席し,試合で監督を務めた(6月)。また,アミノバリューホールで開催された中四国学生ハンドボール選手権《秋季リーグ戦》の大会運営委員を務め,試合で監督を務めた(8月)。学部3年生1名,大学院1年生1名,大学院2年生3名,計5名の学生の卒論・修論指導を行った。学部3年生の附属中学校実習における研究授業を参観し,実習生の指導を行った(9月)。教員採用試験対策として「健康・スポーツ科学1」では器械運動の技能の向上に努め,「初等体育1」では,技能の向上を図るとともに,小学校器械運動の目標と内容を理解させた。「運動方法実習1・2」では,中学校保健体育科の体つくり運動と器械運動の目標と内容を理解させ,高いレベルの技能の定着に努力した。「体育経営管理学1・2」では,中学校保健体育科の目標と内容,スポーツ振興基本計画や健康日本21などの保健体育に関わる行政施策について詳細に講義した。

2-2.研究

(1)目標・計画

  継続している表現運動の学習支援ソフトの効果に関する研究や総合型地域スポーツクラブ中学校運動部活動の経営のあり方,小学校教員の器械運動の安全指導に関する研究の成果を学会発表し,学会誌や大学紀要等に投稿する。

(2)点検・評価

  1. 『小学校体育授業における表現運動「学習支援デジタル教材」の開発と評価-指導者の表現運動指導経験の相違によるソフト(自然の力)の使用効果について-』 (共著:審査有)日本教科教育学会誌第31巻第1号,pp.21-19(6月)
  2. 《最新》教育課題解説ハンドブック,ぎょうせい,Pp.5024(対外試合:pp.350-354 分担)(9月)
  3. 「総合型地域スポーツクラブとスポーツ少年団の連携に関する研究」(共著), 鳴門教育大学研究紀要第24巻,pp184-190(3月)
  4. 『小学校体育授業における表現運動「学習支援デジタル教材」の開発と評価-動画遅延再生装置を活用した「おやつをつくろう」で選択した動きの修正-』 (共著),鳴門教育大学研究紀要第24巻,pp.191-203(3月)
  5. 「中学校運動部顧問の管理行動に関する研究-競技経験との関連性-」(共著)日本体育・スポーツ経営学会第32回大会(仙台大学)口頭発表(3月)

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  1. 部及びコース選出の各種委員会の委員として,本学の運営に貢献する。
  2. 採用試験の合格率アップに向けて,器械運動の実技指導に努める。
  3. 学部及び大学院の受験生確保のため,講習会などの機会を通じて広報活動を行なう。
  4. 教育支援アドバイザーに登録し,依頼された業務を遂行する。

(2)点検・評価

  1. 衛生委員会委員として月1回の会議に出席し,平成20年度中国・四国地区国立大学法人等労働安全衛生協議会(H21.1.29~30,於:阿波観光ホテル)に出席し研究協議を行った。教員免許状更新講習実施委員会委員として年6回の会議に出席し,平成21年度講習会の選択科目に器械運動の指導と評価(12時間)を申請した。附属図書館運営委員会委員として年3回の会議に出席した。入試業務では,センター入試の試験監督大学院前期・後期・2次試験の面接官,学部前期入試の問題作成等を務めた。
  2. 学部4年生の小学校教員採用試験の実技(器械運動)試験に向けた個別指導を6日間行った(7月)
  3. 学部及び大学院の受験生確保のため,各種講習会で広報活動を行った。
  4. 教育支援アドバイザーに登録し,依頼された2件(器械運動指導講習会,中学校ダンス授業研究会)の業務を遂行した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属学校からの依頼に応じて,研究会等で指導助言を行なう。
  2. 長年務めているスポーツ団体等の役員の業務を遂行し,地域社会に貢献する。
  3. 本学の国際交流基金の協力要請に応じる。

(2)点検・評価

  1. 第50回附属中学校研究発表会(6月)に参加し保健体育分科会で研究協議を行った。
  2. 第55回附属小学校教育研究会(2月)に参加し体育分科会で指導助言者を務めた。
  3. 学部の初等中等教科教育実践III(体育・保健体育)の授業担当責任者として,附属中学校の保健体育科教員との連絡調整を頻繁に行った。
  4. 平成20年度スポーツリーダー養成講習会兼スポーツ少年団認定員養成講習会など,4件の講習会の講師を務めた。
  5. 第47回NHK杯/北京オリンピック体操競技日本代表決定競技会など,全国・四国・徳島県における13大会の男子体操競技の審判員を務めた。
  6. 大分国民体育大会徳島県選手団総務として各種競技での激励を行い(9月),競技力向上のあり方について提言した(11月)。
  7. 徳島県体操協会常任理事,徳島県スポーツ少年団本部委員,鳴門ウチノ海総合公園を育てる会会長等の役職の業務を遂行した。
  8. 鳴門市体操教室の小学生に器械運動の指導を定期的(週1回)に行なった。
  9. 本学の国際交流基金の協力要請に応じた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  1. 過去に訪問して大学院の受験要請した私立大学教員の指導学生が受験し,保健体育コースに入学手続きをした。3年前にも社会の院生が入学しており,大学訪問の効果を実感している。
  2. 施設課,学生課の管理怠慢によって,花畑から草原になりつつあった陸上競技場,サッカー・ラグビー場,テニス場(クレーコート)の除草・芝刈り作業を頻繁に行った。体育施設の維持管理体制の改善を切望する。
最終更新日:2010年03月18日

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