自己点検・評価報告書(授業実践・カリキュラム開発コース) 廣瀨隆司

報告者 廣瀨隆司

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

「算数教育における教師の資質向上に関する研究」
  1. 研究の対象は,小学校の現職教師・教育実習生・第6学年の児童である。
  2. 算数教育における資質を内的側面と外的側面に分けるとき,内的側面は,数学的信念,数学的価値,数学的素質,数学的態度,数学的感情という5つの観点から捉える。小学校の現職教師の外的側面は,全般的な授業実践力及び局所的な授業実践力,教育実習生の外的側面は,全般的な授業実践力,児童の外的側面は,授業理解及び内容理解という観点から捉える。
  3. 調査を実施し,調査結果の分析及び考察をから,算数教育における教師が持つべき資質と目指すべき授業実践に対しての提言を行う。

(2)点検・評価

  本研究は,学長裁量経費にもその成果を報告したのであるが,現在,8件の研究論文を作成し,そのうち2件は,学会誌に掲載されることになっている(印刷中)。残りの6件の論文は,査読中である。また,あと4件の論文も作成し,現在,投稿する学会を検討中である。なお,この研究に関して,平成21年度も学長裁量経費を申請し,研究に役立てていきたいと思っている。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 算数・数学教育における目標論・内容論・方法論・評価論を考慮し,担当する授業内容に即して,学部生及び院生の指導に当たる。
  2. 授業方法としては,授業内容のプリント・授業内容に関連する資料等を用意し,教師としてのより実践的な力が身に付くように指導に当たる。
  3. 成績評価は,自己評価・観察・提出物・テスト等の評価法の内,複数を用いて行う。

(2)点検・評価

  算数科教育論では,1・2・3を考慮し授業に当たるだけでなく,算数・数学教育の英文を予め手渡し,小テストとして出題するなど,学部生の視野を広めるように努めた。また,例えば,後期の算数教育論の授業において,学部生全員に算数科の学習指導案を作成させ,一人一人添削し,授業実践力が向上するように努めた。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 自主的な学習活動を促すために,授業時におけるコミュニケーション活動・探求的学習等を取り入れた授業を展開する。
  2. 授業中,授業に対する理解状況についてのレポートを作成させたりして,授業内容・授業方法の改善を図る。
  3. 学生及び院生の進路や悩み等の相談に随時応じる。

(2)点検・評価

  講義だけでなく,1・2を考慮した授業を展開し,一人一人の学生や院生に対応し,彼らの授業実践力が向上するように努めた。なお,「教員採用試験で,英語が出題されるので,英語の教えてほしい」という数名の院生の要望に応えて,平成20年5月から6月にかけて,時間外(19:00位から)に,指導したりした。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 算数教育における教師の資質向上に関する研究
  2. 内包量の深層構造化に関する研究

  1・2について,学会発表と学会誌への投稿を計画している。

(2)点検・評価

  1については,「大学教員としての研究活動」で述べたように,現在,論文が掲載されたり,査読中であったりし,また,新たな論文を作成し,投稿する予定である。
  2については,現在,小・中のカリキュラムを検討し,一貫性のあるカリキュラムを開発中であり,論文を作成し,投稿予定である。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

担当する委員会の委員として,本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

自分の担当する委員会については,できる限り積極的に参加し,その運営に貢献した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属小学校の合同研究会への参加(附属学校)。
  2. 附属小学校の算数担当教員の協力を得て,附属小学校での算数科の授業を行う(附属学校)。
  3. 大学と社会との交流の機会を随時捉え,社会に貢献していきたい(社会との連携)。
  4. JICA等の国際協力事業に貢献する(国際交流)。

(2)点検・評価

  1・2については,附属小学校との連携を図り,平成20年9月上旬・平成21年2月下旬に授業を実施し,附属小学校との協力をできる限り図るようにした。
  3については,数学科の行う親子の参加する行事に,できるだけ参加し,貢献した。
  4については,大洋州・中東・アフガニスタン・西アフリカの研修生に授業を公開したり,授業案作成に対して,個々の研修生に個別指導したりした。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  今年度は,「算数教育における教師の資質向上に関する研究」について,附属小学校の協力もあり,かなり研究が進んだ。この研究は,本学の教職大学院院生及び学部生に役に立つと思われるので,平成21年度も引き続き行っていきたいと考えている。
  今年度は,算数教育論において,一人一人の学部生に対し,指導案の作成・添削を行ったので,彼らの質の向上に貢献できたと考えている。
  今年度は,本学の国際協力事業にかなり貢献できたと考えている。

最終更新日:2010年03月15日

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