自己点検・評価報告書(自然系コース(理科)) 工藤慎一

報告者 工藤慎一

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

  従来から,「親の投資進化を一般的に理解する」を大きな目標として研究全体を構想している。本年度もこの目標に向かって,現在科研費を受けている課題を中心に研究を推進し,その成果を論文として国際学術雑誌に投稿する。すでに投稿中の論文に関しては,年度内の受理・(電子)出版を目指す。

(2)点検・評価

以下の論文を国際学術誌に発表した: Nakahira, T. & S. Kudo 2008. Maternal care in the burrower bug Adomerus triguttulus: defensive behavior. Journal of Insect Behavior, 21 (4): 306-316.

さらに,別の国際学術誌(Entomological Science) と国内学術誌(昆蟲(ニューシリーズ))にも各1報が受理されている。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  教授すべき学問内容に関して付け焼き刃の知識や理解では,教師としての資質に欠けると言わざるを得ない。自然科学分野の教師の育成においては,その点特に留意すべきであろう。バランスのとれた構成と盛り込むべき内容に過不足ない授業計画をたて,板書のみに頼らず授業内容を効率よく伝えるプリント資料を作り,試験のみに頼らない多角的な成績評価を行うことによって,実力ある教師の育成を目指す授業とする。

(2)点検・評価

  生物学IIなどの科目で,バランスのとれた構成と盛り込むべき内容に過不足ない授業計画をたて,板書のみに頼らず授業内容を効率よく伝えるプリント資料を作り授業を行った。また,成績評価には試験以外の評価項目も考慮した。ただし,今年度の担当授業のうち,複数で受講者が無く開講されなかった。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  教室内セミナーなどを通じて,学生・院生の研究指導を熱意を持って行い,自然科学の最前線に触れさせることで,学生・院生の論理的思考能力の向上を目指す。

(2)点検・評価

  教室内のセミナーでは,行動生態学分野で最新の論文を選び,当該問題のレヴューとともに紹介し,学生・院生の発表に際しては建設的な批判・助言を与えて論理的思考を促した。

2-2.研究

(1)目標・計画

  現在科研費を受けているヒラタヤスデの繁殖生態に関する研究を推進し,年度末の最終報告に向けて成果をまとめる。

  さらに,次年度からの新たな研究プロジェクト立ち上げのため,科研費獲得に向けて他大学の教員と連携しながら研究計画を立案し申請する。

(2)点検・評価

  科研費を受けているヒラタヤスデの繁殖生態に関する研究を推進し,最終報告に向けて成果をまとめた。成果の一部に関しては,既に国際学術誌(Entomological Science)に論文が受理されている。

  さらに,次年度からの新たな研究プロジェクト立ち上げのため,科研費獲得に向けて他大学の教員と連携しながら研究計画を立案し,基盤研究(B)に申請した。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  学内委員会委員に就任した際は,部並びに講座と連絡を密に取って適切な活動を行う。

(2)点検・評価

  大学院入試委員会委員として,部並びにコースと連絡を密に取って適切な活動を行った。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  日本動物行動学会の運営委員として円滑な学会運営に努力し,学会賞設立,学術機関誌の充実など,懸案事項の審議を積極的に進める。

  エディターやレフェリーとして国際学術雑誌の編集に責任を持って携わり,日本の基礎科学に対する国際社会の信頼を損なわないように努力する。

(2)点検・評価

  日本動物行動学会の運営委員委員として,学会賞設立や学術機関誌の充実に向けて議論を進めた。

  Journal of EthologyのAssociate editorとして,またEntomological ScienceのEditorial boardとして国内外から投稿される論文の編集に携わった。さらに,Behavioral Ecology等の国際学術誌からレフェリー依頼を受け,投稿論文の審査を行った。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

最終更新日:2010年03月15日

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