自己点検・評価報告書(生活・健康系コース(家庭)) 金貞均

報告者 金貞均

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

  1. 従来からの研究テーマ,「ネットワーク居住研究」は日本と韓国における居住調査をほぼ完了しており,居住特性の日韓比較による比較居住文化論としての総括が最終研究課題として残っている。本年度は,その一部を学術論文として発表し,今後学術書としてまとめるための初稿作成に取り掛かる。
  2. 海外学術調査研究として「韓国南部地方の近代韓屋に関する研究」を新しく立ち上げ,本年度は関連文献考察と韓国の民家調査を実施する。

(2)点検・評価

  1. これまでの「ネットワーク居住研究」を総括し,日韓比較による比較居住文化論をまとめるための全体企画とこれまでの研究論文に基づいた初稿作成を行った。今後学術書として刊行できるように文献を補充し,学術書としての完成を目指していきたい。なお,全体のデータの見直しと総合的な分析モデルの作成に手間取り,学術論文としての投稿までは至らなかった。
  2. 海外学術調査研究として「韓国南部地方の近代韓屋に関する研究」を新しく立ち上げ,今年度は関連文献の収集および考察と韓国の民家調査を実施した(8/6-8,全南順川地域)。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 住まいの本質論的接近と社会・環境問題とのかかわりで住生活問題,住教育実践課題を取り上げ考究させる授業を進める。
  2. 学生の学習意欲を引き起こし,基礎学力や応用力をしっかりと身に付けさせるために,課題発見・課題探究・課題解決型の授業方法を取り入れる。
  3. 学生の能力や努力を正当に評価し,適正な成績評価を実現するために,ミニテスト(授業理解度),課題発表(知識の統合化・プレゼンテーション能力),最終テスト(知識の定着度)により総合的に評価する。

(2)点検・評価

  1. 「住生活学研究(院)」では,住まいの本質論的接近と社会・環境問題とのかかわりで住生活問題を捉える実践教育を中心に据え,テーマ別議論を通して様々な居住問題を再認識できる授業を行った。
  2. 学部の授業では予習と課題の「発見-探求-解決」といったプロセスを重視した授業を行った。「住居学概論」では「まち探検」を実践課題として取り入れ,実際の生活場面における問題認識と理論の検証・考察の授業を展開した。「住生活学」では人間居住にかかわる14のテーマについて各自調べたうえで,報告書をまとめ発表を行う形式を取り,課題探究や問題解決能力の向上が見られた。
  3. 授業理解を確認するためのミニテスト,知識の統合化・プレゼンテーション能力を図る発表,知識の定着を図る最終テスト,出席評価等により総合的な成績評価を実施した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. キャリア教育の実施,オフィスアワーの積極的な活用により学生の教育活動を支援する。
  2. 学生の進路や悩み等の相談に随時応じ,大学生活を支援する。
  3. 本学の留学生らの教育・生活相談に応じ,支援するとともに,本学に留学を希望する韓国の学生らに大学院の入試情報を発信する。

(2)点検・評価

  1. 「教育実践基礎演習」を通したキャリア教育の実施,オフィスアワー(毎週水11-12時)の他随時学生の教育活動を支援した。
  2. 学生の進路や悩み等の相談に随時応じ,大学生活を支援した。特にゼミを通して教員採用試験に向けた心構えと準備等について指導し,1名が滋賀県の教員採用試験に合格した。
  3. 本学の韓国からの留学生らの教育・生活相談に随時応じ支援した。なお,本学に留学を希望する韓国の学生らに大学院の入試情報や奨学制度の情報などを発信した。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 韓国におけるネットワーク居住調査結果をまとめ,日本建築学会誌等に投稿する。
  2. 学外の研究助成の公募に積極的に申請し,研究資金の調達に努力する。
  3. 海外調査研究を実施する。

(2)点検・評価

  1. 今年度はネットワーク居住研究の学術書としての初稿作成にあたり,全体のデータの見直しと総合的な分析モデルの作成に手間取り学会誌への投稿までは至らなかった。韓国におけるネットワーク居住調査結果の一部は2008年度日本建築学会大会学術講演梗概集(pp.1507-1508)に報告した。
  2. 今年度新しいテーマで科学研究費補助金を申請した。
  3. 「韓国南部地方の近代韓屋に関する研究」の一環として韓国全南順川地域において民家調査を実施した(8/6-8)。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  1. 研究開発検討部会(GP会議)委員として,大学の運営に貢献する。
  2. 大学の各種委員会委員として,本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  1. 研究開発検討部会(GP会議)委員として,今年度の大学の各種GP申請や実施の議論等にかかわり,大学の運営に貢献した。
  2. 大学の学部教務委員会委員,実地教育専門部会委員として本学の運営に貢献した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属の家庭科教員と連携し,教科の教育研究活動を支援し活性化させる。
  2. 社会との連携を図るためNPO法人活動を行うとともに,自治体の各種審議会において地域社会に必要な専門的な提言を行う。
  3. 韓国からの研究者の研究活動等を支援する一方,海外の研究者と共同研究を実施する。

(2)点検・評価

  1. 附属中学校の家庭科教員と連携し,教科の教育研究活動を支援した。
  2. NPO法人「阿波グローカルネット」及び徳島県総合計画審議会,徳島市住生活基本計画検討委員会における専門的助言等を通して地域社会に貢献した。
  3. 韓国の研究者と共同研究(韓国南部地方の近代韓屋に関する研究)を立ち上げた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  大学の研究開発検討部会のメンバーとして,平成20年度「質の高い大学教育推進プログラム(2件)」の申請における議論と申請書作成(一部)に関わった。

最終更新日:2010年03月15日

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