自己点検・評価報告書(自然系コース(数学)) 平野康之

報告者 平野康之

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

  1. 従来から行なっている数学の研究を進展させ,結果を学会誌に投稿する。
  2. ブラジル,インド,インドネシアの研究者達とメール等を通して積極的に交流し,共同研究を行なう。特に,日本学術振興会の二国間交流事業であるブラジルとの共同研究・セミナーに代表者として応募する予定である。
  3. 学外の研究助成の公募に積極的に申請し,研究資金の調達に重点をおく。特に科学研究費を獲得できるように,研究成果を出すように努力する。
  4. 修士の学生と共同研究を行なうことにより,研究と教育の両面での活性化を図る。

(2)点検・評価

  1. 筒井久弥と共著の論文 「Fully k-primary rings」 と Wagner Cortes, Miguel Ferrero,丸林英俊と共著の論文「Partial Skew Polynomial Rings over Semi-simple Artinian Rings」がComm. in Algebra に掲載されることになった。
  2. ブラジルの研究者たちとメール等を通して積極的に交流し,共同研究を行ない,(1)で述べたように,共著の論文が雑誌に掲載されることになった。 平成20年5月15日から6月3日にかけて日本学術振興会の外国人招へい研究者として韓国のKyung Hee 大学の Jin Yong Kim を受け入れ,「Von Neumann regularity of GQ-injective rings」の共同研究を行った。
  3. 科学研究費補助金(基盤研究(C))を日本学術振興会へ申請したが,今年度は不採択であった。来年度の採択を目指して,一層努力するつもりである。
  4. 修士の学生と共同研究を行ない,研究と教育の両面での活性化を図った。指導した修士の松野貴文は香川大学で開かれた平成20年度 日本数学会中国・四国支部例会で「Fermatの小定理とWilsonの定理について」という講演を行った。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 学生の意欲を引き起こし,基礎学力や応用力をしっかりと身に付けさせるために,学生の指導に取り組む。
  2. 授業内容・授業方法などの授業改善について,学生の意見を聞くとともに講座の教員間で意見の交換を行ないながら取り組む。
  3. 成績評価は,シラバスに基づき,成績評価基準を学生に説明し,公平性,透明性をもたせ,厳格に実施する。

(2)点検・評価

  1. 学生に基礎学力や応用力をしっかりと身に付けさせるために,講義の内容に則した小テストを何度も行った。学生の反応を見ながら,教材や授業の仕方を工夫した。
  2. 授業内容・授業方法などの授業改善について,授業の直後に,何度か学生の意見を聞くとともに,機会ある毎に講座の教員間で意見の交換を行った。また,授業改善を行うために,学生に対して,授業アンケートを行った。
  3. 成績評価は,学生がやる気を起こすような評価基準を学生に説明し,公平性,透明性をもたせ,厳格に実施した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 数学講座の学生(特に担任である2年生)に,合宿研修など折にふれて,教員採用に対する意識・心構えを育成し,学生が充実した勉学・学生生活が送れるように積極的に支援する。また,院生の教員採用試験の勉強の手助けを行う。
  2. 折に触れ,自分の研究の一端や,興味あることなどを話すことにより,学生とコミュニケーションをとるとともに,知的集団としての品格のある大学の構築をめざす。
  3. 卒業論文・修士論文の指導及び進路・学生生活に関して,自分のゼミの学生であるなしを問わず,常に学生の相談に応対し,適切なアドバイスを与える。

(2)点検・評価

  1. 数学講座の2年生の担任として,オリエンテーションを行い,淡路島での研修旅行に行き,教員採用に対する意識・心構えを持たせた。また,学生が充実した勉学・学生生活が送れるように常に声をかけて相談を受けた。
  2. 学生達に自分の研究の一端や,興味あることなどを話すことにより,学生とコミュニケーションをとった。
  3. 2名の4年生の卒業論文を指導し,2名の修士1年生と4名の修士2年生の修士論文の指導を行った。また自分のゼミの学生であるなしを問わず,常に学生の相談に応対し,適切なアドバイスを与えた。
  4. 平成20年度もソフトボール部の顧問をしている。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 従来からの研究テーマ「組成列を持つ加群の性質による環の特徴付け」と「半群環の半素性について」をまとめ,学会誌に投稿する。
  2. 「群の環への部分的作用」についてのブラジルの研究者との共同研究の結果をまとめ,学会誌に投稿する。
  3. 学内外の研究助成の公募に積極的に申請し,研究資金の調達に重点をおく。特に科学研究費を獲得できるように,研究成果を出すように努力する。

(2)点検・評価

  1. 従来から行ってきた研究の1つである全k-準素環の研究結果をまとめて,投稿した。その結果,筒井久弥と共著の論文 「Fully k-primary rings」 がComm. in Algebra に掲載されることになった。
  2. 「群の環への部分的作用」についてのブラジルの研究者との共同研究の結果をまとめて,投稿した。結果,Wagner Cortes, Miguel Ferrero,丸林英俊と共著の論文「Partial Skew Polynomial Rings over Semi-simple Artinian Rings」がComm. in Algebra に掲載されることになった。
  3. 科学研究費補助金(基盤研究(C))を日本学術振興会へ申請したが,結果は不採択であった。来年度の採択を目指して,一層努力するつもりである。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  1. 連合大学院の自然系の代表として,大学院の運営に貢献する。
  2. 各種委員として学内の各種会議に出席し,職務を遂行する。
  3. 他大学での知り合いに対し,直接訪問(あるいは研究連絡,学会等の折)もしくは電話・メールで,本校大学院へ学生への受験の勧誘をしてもらうよう依頼する。
  4. 「採用対策塾」を開講し,教員採用試験過去問題集等を用い,学生を指導し,本学の教員採用率の向上に貢献する。

(2)点検・評価

  1. 連合大学院の自然系の副議長として,大学院の運営に貢献した。また,連合学校教育研究科論文集編集委員を務めた。
  2. 国際交流委員会委員,大学院入試委員会委員として会議に出席し,職務を遂行した。
  3. 学会等への出張などで大学関係の知り合いに出会ったりする機会ある毎に,また電話・メールで,本学大学院へ学生への受験の勧誘をしてもらうよう依頼した。
  4. 教員採用試験過去問題などについて,積極的に学生の質問に答えた。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属小・中学校の算数・数学教員たちと日頃から緊密な関係を保ち,メールによる質問,相談を受け付け,解答,アドバイスを行う。(附属学校)
  2. 学校数学研究会等に積極的に参加し,現職数学教員たちと現場の問題解決に向けて討議を行う。(社会連携)
  3. 教員支援講師・アドバイザーとして登録し,機会ある毎に,学校現場で数学の話をし,教師の資質の向上を図る。(社会連携)
  4. JICA研修で協力する。(国際交流)

(2)点検・評価

  1. 附属小・中学校の算数・数学教員たちと日頃から緊密な関係を保ち,メールによる質問,相談を受ける体制を確立した。2008年7月25日には徳島で懇親会も行い,自由な意見交換が行えた。3月4日には附属小学校での研究集会に参加した。(附属学校)
  2. 学校数学研究会に積極的に参加し,現職数学教員たちと現場の問題解決に向けて討議を行った。また学校数学研究会の運営委員に就任した。(社会連携)
  3. 教員支援講師・アドバイザーとして登録した。また学校数学研究会機関誌の2回の発行により,数学教育における問題提起・解決のための討議の場を提供した。
    また,8月7日に平成20年度10年経験者研修を行った。(社会連携)
  4. 大洋州のJICA研修を講座で行い,教員教育国際センターで受け入れた中東,南アフリカのJICA研修に協力した。(国際交流)

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  1. 連合大学院の自然系の副議長,連合学校教育研究科論文集編集委員として連合大学院の運営に貢献した。
  2. 中期目標・中期計画策定プロジェクトチーム(社会連携・附属学校チーム)の一員として中期目標・中期計画策定に助力した。
  3. 大洋州,中東,南アフリカのJICA研修に協力した。
最終更新日:2010年03月15日

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