自己点検・評価報告書(自然系コース(理科)) 佐藤勝幸
報告者 佐藤勝幸
1.学長の定める重点目標
1-1.大学教員としての研究活動
(1)目標・計画
- 理科授業においては,実物を使って観察・実験し,その活動を通して科学的思考を養うことが重要である。しかし,微小な生物は観察方法を苦手としている教員が多いのも実態である。そこで,微小な生物(プランクトン)を馴染みやすくする教材および児童・生徒生の興味を引くような教材の開発を構想としている。本年度は,コンピュータを活用した検索システムやペーパークラフトなどの開発を行う予定である。
(2)点検・評価
- 徳島県南部(海老ヶ湖)での繊毛虫の分布において,ドラマチックな変動が起こることを明らかにした。さらにコンピュータの検索システムに使用できるデジタルカメラ写真の集積もほぼ完了した。これら資料を基に附属中学校(H21.2.10)にてゾウリムシを中心とした繊毛虫の観察・実験の授業実践を行った。また,ぺーパークラフトについては試作品が1つ完成した。
1-2.教育大学教員としての授業実践
(1)目標・計画
- 科学的な基本知識ばかりでなく,教科書内容と関連づけながら,同時に身近な現象とのつながりにも注意して解説するとともに教材となりうる資料作成に努める。(授業内容)
- できる限り演習や作業を取り入れながら,知識の定着と教育実践力の育成に努める。(授業方法)
- 知識の定着だけでなく,実践的な活動を課して総合的に成績の評価を行う。(成績評価)
(2)点検・評価
- 「中等理科教育論III」では,教科単元内容の理解を深めながら,身近な現象とのつながりにも注意して解説し,学生と共に教材の計画・作成を行った。
- 「初等・中等教科教育実践II(理科)」では,身近な現象を取り入れながら,どう魅力的な,分かりやすい学習指導案を作成するかを学生と話し合いながら,3つの指導案の作成した。
- 知識の確認,学習への取り組み,発表における表現力などを総合して成績評価を行った。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
- 前年に引き続き,教育実践力を養うため,模擬授業を取り入れた授業を行う。
- 特に,理科教育の特徴,小・中・高校での単元構成や今求められる教材ついてわかりやすく指導する。
- 基礎的な知識や実験・観察の技能が身に付くような指導を試みる。
(2)点検・評価
- 教育実践力育成のための「初等理科教育論」で模擬授業を取り入れた講義を行い,学生からも好評を得た。
- 「中等理科教育論I」をはじめ,教育実践に関する講義で教科書の内容・教材やその指導に必要な知識や技能を解説し,学生の自覚・自信を高めた。
- 教師として必要な基本知識・技能が身につくような指導を十分行った。
2-2.研究
(1)目標・計画
- 理科教育の授業改善に関する研究テーマで研究を進め,学会等で発表・論文にまとめる。
- コンピュータを活用した発生学に関する教材やプランクトンの観察や同定を支援するHPの作成に関する論文をまとめ,投稿をする。
- 学内外の研究助成金の公募に申請し,外部資金の調達に努める。
(2)点検・評価
- 理科教育の授業改善のために,小学校,中学校,高等学校に登場する生物の認識度を本学大学生に対してアンケート調査し,データをまとめたが,論文作成の途中である。
- コンピュータを活用した発生学に関する教材やプランクトンの観察や同定を支援するHPの作成に関する論文がほぼ完成できた。投稿の準備段階である。
- 科研費は継続のものを分担したが,新たな獲得はできなかった。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
- 4月から委員が変更するため委員会名は未決であるが,選出された委員として,本学の運営に貢献する。
- 国際教育教員センター運営委員(ただし,3月に改選予定)として本学の運営に貢献する。
- 特色GP実行委員会のメンバーとして貢献する。
(2)点検・評価
- 学部教務委員会委員,実地教育専門部会委員やその他委員として,本学の運営に貢献した。
- 国際教育教員センター運営委員(ただし,3月まで)として本学の運営に貢献した。
- 特色GP実行委員会のメンバーとして「評価スタンダード」作成および「教育実践フィールド研究」の実践に対する評価を行った。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
- 附属学校教員と連携し,理科教育分野に関わる共同研究を試みる。
- 大学と地域・社会との交流・連携を積極的に行い,社会貢献に努める。
- 本年度も,JICA等の国際協力事業に協力する。
(2)点検・評価
- 教育支援プロジェクト経費にて教材に関わる共同研究を試みた。
- 附属小学校における第55回小学校教育研究会(H21.2.7)にて助言指導を行った。
- JICA地域特設「中東地域小学校理数科教育改善」プロジェクトで指導を行った。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
最終更新日:2010年03月12日