自己点検・評価報告書(生活・健康系コース(家庭)) 黒川衣代

報告者 黒川衣代

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

  1. 関わっている3つの研究プロジェクト(食事マナーの世代間伝達,南アジアの女子教育と女性のライフコース,父親役割の教育プログラム開発)における分担責任を果たす。
  2. それぞれの研究成果を発表する。
  3. 一番主たる研究テーマである「食生活と家族」に関する研究について研究課題を検討し,次の段階の構想を練る。

(2)点検・評価

  1. 2.「食事マナーの世代間伝達」についての研究成果を7月の国際家政学会(スイス)で発表し,研究紀要にまとめた。「南アジアの女子教育と女性のライフコース」(科研研究,代表服部範子)研究については,インド調査のまとめを兵庫教育大学の研究紀要に発表し,20年度はブータンでの調査を終えた。「父親役割の教育プログラム開発」(科研研究,代表伊藤葉子)については11月にアメリカでの学会で発表した。
  2. 「食生活と家族」に関する研究については,今まであまり研究されてこなかった男性の視点からも「食生活と家族」を捉えることとし,資料収集を継続して行った。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

  1. 授業内容については,小中学校で教える内容をより意識して,今までの内容を再検討する。
  2. 授業方法については,単調にならないように講義,ビデオ視聴,ワークシート,討議,プレゼンテーション等さまざまな方法を,バランスを考えて取り入れる。
  3. 成績評価については,学生が評価することを経験できるよう,プレゼンテーションの学生間相互評価を 取り入れる。

(2)点検・評価

  1. 新しく「初等家庭」の担当となったことにより小学校で教える内容をより意識するようになり,小中家庭科の連携的な内容の理解を深めることができた。それは,初等中等の授業実践授業に生きている。
  2. 3.授業方法については,授業内容に合わせて講義,ビデオ視聴,ワークシートの活用,討議,プレゼンテーション等さまざまな方法を取り入れている。前期の「家族論」においては,プレゼンテーションの学生間相互評価を取り入れた。学生は真摯な態度で取り組み,公平に評価を行っていたので,プレゼンテーションを高める一方法であると確認できた。それぞれのコメントは発表者にフィードバックしている。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 授業の欠席が重なってくる学生に,細やかな教育支援を行う。
  2. 学生が就職活動に生かせるよう,礼儀マナーや言葉遣いについて随時,指導していく。
  3. 進路や悩みの相談ごとがある学生には随時応じる。

(2)点検・評価

  1. 幸いなことに授業の欠席が重なってくる学生はいなかった。後期の保育学の授業に再履修の学生がいたので,気にかけて話しかけるようにした。
  2. ゼミ生には教員採用試験前に,模擬面接を行い礼儀マナーや言葉遣いについても指導した。また,1年次生,2年次生の授業での発言については,きちんとした文章で答えるよう,その都度指摘している。
  3. 教員採用試験のことで相談にきた学生に,高校教員の経験をふまえアドバイスをした。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 学会誌に論文を少なくとも1本は投稿できるように研究を進める。
  2. 少なくとも1回は学会で発表をする。
  3. 研究助成の公募に申請し,学外資金を得るよう努力する。

(2)点検・評価

  1. 家庭科教育実践研究誌に投稿論文「大学生のジェンダー意識-学校生活との関わりから-」が掲載された。また,共著の『家族援助論』(第2章現代社会と家族を担当)が出版された。他に,兵庫教育大の研究紀要に2論文,アサヒビール学術振興財団から助成を受けた研究のまとめ論文は研究紀要に掲載された。
  2. 第21回国際家政学会(スイス),NCFR(National Council on Family Relations)第70回大会(アメリカ),日本家政学会第60回大会,第28回日本家庭科教育学会四国地区研究発表会それぞれにおいて研究発表を行った。
  3. 公募に申請を行わなかったが,2つの科研費研究において分担者,連携研究者として関わっており,どちらも21年度は継続されるので研究費として外部資金が得られる。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  1. 学内の委員会等に出席し,職務を遂行する。
  2. 講座会議等で積極的に意見を出し,改善できるところは改善していけるよう提案する。
  3. 講座や個人に要請があれば業務を引き受ける。(例えば,H19年度には小学校教員資格認定に係る業務があった)

(2)点検・評価

  1. 学部入試委員,学生支援委員会委員を務めた。学生支援委員会では学園だより編集長として職務を遂行した。また,学部入試に関しては池田高校まで出向いて説明を行った。
  2. コース会議では積極的に発言し,円滑な運営に寄与した。コースとして取り組んだ家庭科教員支援ネットワーク研修会は参加者アンケートによると好評であった。
  3. 1.の委員に加えて,鳴門教育大学学校教育学会理事,英米文学担当教員選考委員会委員を務めた。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属校との授業実践研究や附属校で行われる研究大会に,積極的に関わり参加する。
  2. 教育支援アドバイザー講師や行政の委員会委員の要請があれば積極的に引き受ける。また,地域社会との交流・連携の機会があれば積極的に行う。
  3. 留学生,外国人研究者の希望者を積極的に受け入れる。

(2)点検・評価

  1. 附属中学校LFタイムの講師を引き受けた。
  2. 徳島県女性保護協議会講演会講師,鳴門市男女共生セミナー講師,徳島県総合教育センターなるほど人権教育セミナー講師,21世紀職業財団仕事と家庭両立支援・普及促進セミナー講師を引き受けた。また,保育学の授業でいずみ保育園を訪問して交流を継続した。行政からの依頼を受けて藍住町男女共同参画審議会委員,三好市男女共同参画基本計画策定委員会副委員長を務めた。
  3. 留学生,外国人研究者の希望者はなかったが,本学留学生用の授業「日本の教育と文化」の一部を担当した。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  1. コース所属の渡邉教授が教職キャリア開発オフィス長を引き受けられたのに伴い,渡邉教授が受け持つ予定であった委員会とオムニバスの授業を引き受けた。
  2. 研究活動として,2つの国際学会での発表とブータンでのフィールド調査を行った。
  3. 業績の形としてまだ表すことができないが,教育図書株式会社が中学校の「技術・家庭科」の教科書を出すことになり,執筆者として加わりさらに家族領域のまとめ役をしている。
最終更新日:2010年03月12日

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