自己点検・評価報告書(幼年発達支援コース) 木村直子

報告者 木村直子

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画
  • 研究の全体構想としては,学位論文の研究テーマでもあった,子どもの「ウェルビーイング」を実現する社会(環境)に関する研究を継続的に行っていきたい。なかでも本年度は,発達障害や「生きづらさ」を感じる子どもの「ウェルビーイング」を担保する保育・子育て環境や社会資源に着目し研究を進めたい。
  • 研究結果の公表・公開を積極的に行う。
  • 学内外の研究助成の公募に積極的に申請し,特に学外資金の調達に重点を置く。
(2)点検・評価
  • 独自の研究に関する研究結果の公表・公開については,国内での日本福祉のまちづくり学会やインテリア学会での学会発表を行い,特にインテリア学会では高い講評を得て,学会ニュースに掲載された。
  • 査読付き論文については学会誌「家族心理学研究」への掲載及び「精神保健社会学会」への掲載がされた。また,大学紀要への論文投稿も積極的に行い,2本の紀要論文(うち1本は共著)が採択された。
  • 昨年に引き続き文部科学省科学研究費基盤(B)の共同研究者として研究を進めると同時に,文部科学省科学研究費若手(B)の代表研究者として,発達障害などをもち「生きづらさ」を感じる子どもの「ウェルビーイング」を担保する保育・子育て環境や社会資源についての研究を進めた。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画
  • 授業内容については,豊かな教育実践力を身に付けた教員を養成することを目的に,学生一人ひとりの理解力を十分に考慮した上で,広い視野をもてるような趣向をこらす。具体的には,学生たちの理解の深まるような実践ドキュメンタリー(VHS)などを活用し,ライブスーパーヴァイズを実施する。
  • 授業方法については,学生一人ひとりが主体的に考え,適切な発言をすることのできる力をつけることを目的に,対話型の授業を行う。
  • 成績評価については,明確な評価基準を設定し,オリエンテーション時に学生に明示し,合意のもと授業を進める。
(2)点検・評価
  • 学生たちの理解の深まるような実践ドキュメンタリー(VHS)などを活用し,ライブスーパーヴァイズを実施することによって,より臨場感のある学習経験を提供することができたように思う。
  • 毎回の授業のはじめに,その回の授業の目的などを簡潔に説明し,より高い教育効果を計った。また,毎回の授業の際に授業内容を復習できる課題を出した。
  • 成績評価については,試験やレポートだけでなく講義における積極的な発言も評価に加味することを,オリエンテーションで説明した。またオリエンテーションの際に,教員が一方的に成績をつけるのではなく,学生に話し合わせ,試験・出席・レポートの評価基準を決定させることにより,より積極的な学習意欲に結びつくよう工夫した。なお,成績評価については,口頭で説明するだけでなく,明文化したプリントを配布することで周知徹底した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画
  • 学生が主体的に授業に参加できるよう,討論等を取り入れた対話型の授業を行いたい。
  • 複数担当の授業に関しては,講義内容の関連付けができるよう,連携を図る。
  • 学生の進路,学習や将来に関する悩みなどに随時応じることによって,学生の充実した教育環境を整えるよう努めたい。
  • 教授・助教授の先生方から教育・学生生活支援の方法を学び,今後の教育・学生生活支援のあり方に役立てたい。
(2)点検・評価
  • 学生支援としては,授業中に積極的に発言できるよう対話の工夫したことによって,学生の理解や到達度を毎回把握することができた。しかし,より理解を深めるために,来年度は,テキスト,資料等の改良を加えたい。
  • 授業時間外に学生からの相談を積極的に受けた。学生との年齢が近いこともあり,学生は相談しやすいようなので,今後も講座における自分の役割を認識しながら,積極的に学生と向き合い,学生生活が円滑に過ごせるよう配慮したい。
  • 学部のゼミ指導学生が全国保育士養成協議会の会長賞として表彰された。
  • 複数担当の授業に関しては,講義内容の関連付けができるよう,連携を図れた科目と十分な連携が図れなかった科目があるので,次年度はさらに内容に踏み込んだ連携ができるよう図りたい。

2-2.研究

(1)目標・計画
  • 研究結果の公表・公開を積極的に行う。
  • 学内外の研究助成の公募に積極的に申請し,特に学外資金の調達に重点を置く。
  • 講座の教授・助教授の先生方の研究を参考にして,幼年発達支援講座の講師として適切な研究テーマにより,研究を進める。
(2)点検・評価
  • 独自の研究に関する研究結果の公表・公開については,国内での日本福祉のまちづくり学会やインテリア学会での学会発表を行い,特にインテリア学会では高い講評を得て,学会ニュースに掲載された。
  • 査読付き論文については学会誌「家族心理学研究」への掲載及び「精神保健社会学会」への掲載がされた。また,大学紀要への論文投稿も積極的に行い,2本の紀要論文(うち1本は共著)が採択された。
  • 昨年に引き続き文部科学省科学研究費基盤(B)の共同研究者として研究を進めると同時に,文部科学省科学研究費若手(B)の代表研究者として,発達障害や「生きづらさ」を感じる子どもの「ウェルビーイング」を担保する保育・子育て環境や社会資源についての研究を進めた。

2-3.大学運営

(1)目標・計画
  • 大学運営に関して積極的に関心を払う。
  • 講師という役職上,大学運営等に関しては,知識や経験も浅く,主体的に動くことは難しいが,積極的に講座の教授・助教授に指示を仰ぎ,前向きに取り組みたい。
(2)点検・評価
  • 講座の教授・準教授に助言をもらいながら,大学院教務委員会委員としての役割に務めた。
  • FDワークショップに参加し,書記としての役割に務めた。
  • 教育支援講師・アドバイザー等派遣事業に参画した。
  • 掲示板の確認や学内説明会等に積極的に参加し,大学運営に関して積極的に関心を払った。
  • 大学院入試説明会に出席し,大学院生の募集等に貢献した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画
  • 講座の教授・助教授の先生方の付属学校や社会との連携活動の方法に積極的に関心を払い,それを参考にし,今後の自分の活動に役立てたい。
  • 付属学校教員との連携に関する具体的な活動に関しては,講座の教授・助教授に積極的に指示を仰ぎながら,前向きに取り組みたい。
  • 鳴門市の乳幼児健診(1歳半・3歳)において,知的障害や発達障害の早期発見につながるスクリーングのあり方について提言し,実施する。
  • 幼年発達支援という講座の冠に適した地域貢献のあり方について,講座の教授・助教授の先生方から学生支援,地域連携活動の方法を学び,今後の自分の学生支援,地域連携活動の方法に役立てたい。
(2)点検・評価
  • 鳴門市の乳幼児健診(1歳半・3歳)において,知的障害や発達障害の早期発見につながるスクリーングのあり方について提言し,実施に尽力した。本年度は,よりよい健診のために,問診票の改定にも携わった。
  • 地域の幼稚園との連携によって,発達障害等をもった幼児への教育支援(個別指導計画)を作成した。
  • 講座の先生方に助言を頂き,協力しながら,附属幼稚園の教員との連携し,プロジェクト研究を実行した。
  • 講座の教授の先生方と,付属学校や社会との連携活動の方法について協議し,次年度以降の教育・研究に生かす方向性を探った。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

特に以下の4点で貢献した。

  • 文部科学省科学研究費基盤(B)の共同研究者として研究を進めると同時に,文部科学省科学研究費若手(B)の代表研究者として,発達障害や「生きづらさ」を感じる子どもの「ウェルビーイング」を担保する保育・子育て環境や社会資源についての研究を進めた。
  • 研究成果として,国内の学会での発表のみならず,全国レベルの学会誌に2本掲載されるなど積極的な研究の公開を行った。
  • 社会貢献として,鳴門市の1歳半健診及び3歳健診の発達相談を担当し,健診後のカンファレンスを充実させることによって,鳴門市の子育て支援体制の一端を整備することに尽力した。
  • 学内の年間担当授業科目が多く,年間で19コマ担当している。特に,保育所実習・施設実習については,実習のコーディネートから事前・事後指導,巡回指導にあたっており,十分に貢献していると言える。

本年度に関しては,教育・研究・社会貢献ともに精一杯自分の能力を超えて実践したように思う。

 

最終更新日:2010年02月15日

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