自己点検・評価報告書(人間形成コース) 山崎勝之

報告者 山崎勝之

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての研究活動

(1)目標・計画

本年度の研究課題は次の3つとなる。1.いじめ予防プログラムの構築を視野に入れ,子どもの攻撃行動の影響因を探索する。2.感情と心身の健康の関連についての基礎・応用研究を発展させる。3.食行動と心身健康の関連の基礎・応用研究を開始する。1は基盤研究A,3は徳島大学医学部とのグローバルCOEに申請中であるが,その採否にかかわらず,研究を推進し,国際誌ならびに国際学会を中心に発表する。

(2)点検・評価

申請中であった基盤研究AとグローバルCOEは不採択となったが,計画どおり各研究は円滑に進めることができた。その結果は,国内外の学術雑誌,国内外の学会で発表することができ,国内の主要な学会においては,独自にワークショップを複数回企画・開催することができた。

1-2.教育大学教員としての授業実践

(1)目標・計画

本学の標榜する「教育実践学」の本質に則り,児童・生徒の心身の健康に関する予防教育の観点から教育実践力を養う。 (1)授業内容では,基礎知見と教育実践との連携を円滑にし,教育科学の基盤を有した実践力の養成をめざす。(2)授業方法では,自ら考え創造し,そして討議する力を最大限に発揮できる運営を行う。(3)成績評価では,単なる知識の獲得面の評価には頼らず,教育の場で想像力と実践力を持ち得るという観点から多面的な評価を行う。

(2)点検・評価

授業目標と計画はほぼ予定どおりに遂行することができた。特に,基礎研究と応用・実践研究との連携から,科学的基盤をもった予防教育への流れを強調することができた。また,明確な答えのない問いを重ねて投げかけ,深く独自に思考する力を育成することができ,自ら問題を解決し,新しい効果的な教育を考案する力を身につけることができた。 評価も,普段の教員と受講生の密接な交互作用にもとづき,創造と実践力の観点から多面的な評価を行うことができた。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画
  1. 昨年同様,授業においては,最先端の視聴覚機器を駆使し,最先端の学問内容から構成するが,さらに学生への理解度とニーズを高める方向で柔軟に構成と運営を行う。
  2. 学生にとっての最大のストレス対象は,その進路である。そのことから,学生のキャリア進路指導には細心の注意と努力を払い,それぞれの学生が抱える多様な進路ニーズに応えたい。 また,心理関連の資格取得への希望者も多く,この点においても充実した指導を展開したい。
(2)点検・評価

1については,この目標・計画どおりほぼ完璧に進めることができた。2については,所属する3名のストレート学生は全員希望の地域(横浜,滋賀,愛媛)の学校教員に正式採用となった。また,所属する1名の現職教員は,学校心理士の資格を取得することを希望していたが,学校心理士補を飛べ越え正の資格取得に至った。

2-2.研究

(1)目標・計画
  1. 一作年度から加速させている海外の学術雑誌への投稿を維持する。
  2. 同様に,アメリカの心理学関係の学会での発表活動を維持する
  3. 取得できた研究費を最大限に活用し,効率のよい研究活動を展開する。
(2)点検・評価

1については,海外の雑誌に5本の論文が出版され,昨年度以上の出版数となった。2についても,アメリカの心理学会に2回発表することができた。3については,十分な研究費を取得できなかったが,研究自体は充実せせることができた。

2-3.大学運営

(1)目標・計画
  1. 何らかの委員会に所属し,本学の運営に貢献する。
  2. 徳島大学医学部とのグローバルCOEが採択されれば,徳島大学と本学との教育・研究上の連携の基盤構築に尽力する。
(2)点検・評価

1については,学術推進委員会のサバティカル研修制度検討ワーキング・グループの主査を務め,最終的に本学のサバティカル研修制度の確立に貢献した。2については,グローバルCOEは不採択に終わったが,その過程においては,国際シンポジウムや学校教員とのコンソーシアムを徳島大学と共同で開催し,徳島大学との教育・研究上の連携を強めることができた。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画
  1. 付属小学校の研究会等での指導助言を行う。
  2. 付属小学校での保健関係の授業の構成と実施について指導助言を行う。
  3. 学校での予防教育の普及のため,日本各地での講演活動を加速させる。
(2)点検・評価
  1. 1と2では目標・計画どおりの活動ができた。3では,徳島県はもとより,熊本,広島,香川,愛知,大阪の各府県において講演を行うことができた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

研究面,教育面,社会貢献面,いずれにおいても当初の目標をほぼ達成することができた。また,来年度の申請・採択にむけて,概算要求, 産学官連携拠点形成支援等に申請準備を行い,概算要求を中心にその採択に向けて努力を重ねている。

 

最終更新日:2010年02月15日

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