自己点検・評価報告書 (芸術系(音楽)教育講座) 村澤由利子

報告者 村澤由利子

1.学長の定める重点目標

1-1.大学の活性化を目指す教育活動

(1)目標・計画

  1. 所属学生の教員就職率の向上を目指すため、1年次からその自覚を持たせるよう学生の意識を高める。初等音楽I、II等の採用試験と深い関わりがある授業では、教材のピアノ伴奏を他の学生の前で弾かせ、また、他の学生達にその伴奏で歌わせることで、小学校現場での体験を味わえさせる事ができ、伴奏の大切さを認識させて採用試験の準備をさせる。
  2. 必要に応じて補習・補講等、採用試験に向けてのピアノ伴奏等の指導を行う。
  3. ピアノの授業においては、個人レッスンを基本とするが、クラス全員が同席し曲の内容や進度を、それぞれ全員が他の学生について認識出来る様に努める。
  4. 大学院の学生定員100%を目指して、パンフレットを様々な機会に配布し広報活動を行う。

(2)点検・評価

  • 音楽講座所属学生の教員採用率の向上を目指すために、1年次から自覚を持たせるように指導した。「初等音楽I」の授業では、採用試験に必要な教材のピアノ伴奏を他の学生達の前で弾かせ、また、他の学生達はその伴奏で歌う事によりそれぞれが小学校現場での体験を味わった。伴奏の上手下手で子供達の歌も変わることを学生は認識し、伴奏の大切さと、採用試験での準備の必要性を感じさせた。「初等音楽II」では、易しい教材のピアノ伴奏の初見視奏を行い、現場での授業に役立てた。
  • 上記の授業で、初めてピアノを弾いた学生の希望に応じて、授業終了後も続いて指導した。
  • 平成18年度学長裁量経費教育支援プロジェクトで、「小学校教員養成のためのピアノ教則本(中級)-第3巻 ピアノへのアプローチ-」村澤由利子・森正48ページを、採用試験の「ひきうたい」のための練習や、ピアノのあまり得意でない小学校現職教員に役立つように、200部制作した。この教則本のなかで、特に、指のあまりしっかりしていない学生のために役立つよう、アメリカで開発されたフィンガー・ウェイツを導入し、指導した。学生達には、好評であった。この教則本は、学生、大学院生、修了生、現職教員等の希望者に配布している。
  • ピアノの授業では、そのクラスの受講生が同席し、それぞれ他の学生が弾いている曲の内容や進度を認識し、自分の弾いていない様々な曲を知る事が出来た。その上、他の学生達が同席している前で演奏する事は、人前で演奏する事に慣れるためにも良かった。
  • 自身の演奏会や会合等で、大学院のパンフレットを持参し、配布した。今後ももっと様々な機会を見つけて広報活動を行いたい。

1-2.学生支援、地域連携活動

(1)目標・計画

  卒業生・修了生と在学生による、演奏・研究発表会「音楽の杜」の準備や活動をバックアップし、また、地域の人々が大勢参加出来るよう、そして大学と地域の人達との交流の場となるように努める。

(2)点検・評価

  • 音楽講座主催の演奏・研究発表会「音楽の杜」の準備や活動をバックアップし、修了生や在学生達が、演奏や研究発表の成果を力一杯発揮出来るよう、指導を行った。また、地域の人々が参加出来るよう、そして大学と地域の人達との交流の場になるよう宣伝に努めた。
  • ドイツ・リューネブルク大学に交換留学中の学生に対して、ドイツでの滞在がスムーズに行くよう、また、寒さに対する防寒具の手配等を、現地の独日協会会長をはじめ会員にお願いし、支援した。

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

  1. 教育課題探究(音楽とコミュニケーション)の授業において、個々の主体性を持たせた授業を工夫し、それぞれの得意な分野を選ばせて、最後に演奏会をすることにより、演奏後の感激を体験させる。この授業は、複数担当でもあるため各教員の連携を充分にはかる。
  2. 学生の進路・悩み等の相談に随時応じるとともに、将来教員や社会人として必要な言葉遣いや、礼儀等を自然に身につけることが出来るよう指導する。

(2)点検・評価

  • 教育課題探究(音楽とコミュニケーション)の授業において、個々の主体性を持たせそれぞれ得意な分野を選ばせて、「発表演奏会」を芸術等演奏室で開催した。院生達は、授業後、毎回自発的に、それぞれの得意な分野を決めて練習を始め、特にウィグルの留学生は、自ら歌いながらアコーディオンを演奏し、自発的に集まったメンバー9人にウィグル族の踊りを指導して発表した。和太鼓、ギター演奏、ピアノをはじめとする器楽合奏、合唱など10の盛りだくさんなプログラムであった。観客は、徳島大学の留学生も参加し、演奏会は盛会で、終了後は全員感激し、なかなか解散出来なかった。
  • 学生の進路や悩み等の相談に応じ、授業の中で将来教員になるために必要とされる言葉使いや、礼儀を身に着けるよう指導した。
  • 前期で授業が終わった現職教員や学生達に、時間外で毎週定期的にピアノ指導を行った。特に小学校現場で必要とされるピアノ伴奏は、音楽を専門としていない現職教員には、困難であり、必要としているためであった。

2-2.研究

(1)目標・計画

  1. 研究テーマであるピアノ演奏法の研究を続け、本年もベルリン・フィルの各主席奏者と共演予定である。
  2. 科学研究費補助金を講座の教員と協力して申請する。

(2)点検・評価

  • 2006年12月1日、東京都、津田ホールにてドイツ、ワイマール国立歌劇場オーケストラの主席奏者で結成された、「ワイマール・ゲーテ弦楽四重奏団」と共演し、ドヴォルザーク作曲「ピアノ五重奏曲 イ長調 作品81」を演奏した。
  • 2007年1月14日、鳴門市文化会館にて、ベルリン・フィルの主席奏者で結成された、「フィルハーモニア・カルテット ベルリン」と共演し、ドヴォルザーク作曲「ピアノ五重奏曲 イ長調 作品81」を演奏した。
  • 2006年8月31日、滋賀県、近江草津病院特別室ホールにて「村澤 由利子 ピアノリサイタル サマーコンサート」を開催し、11曲を演奏した。これは演奏会と音楽療法を兼ねており、ヴォランティアで行っている。
  • 2007年3月13日、滋賀県、近江草津病院特別室ホールにて「村澤 由利子 ピアノリサイタル スプリングコンサート」を開催し、10曲を演奏した。
  • カール・ライネッケ作曲「ピアノ協奏曲 第4番 ロ短調 作品254」についての一考察  『鳴門教育大学研究紀要』 第22巻 2007. 303-317 単著、を執筆した。
  • 19年度科学研究費補助金を、代表者として、音楽講座、実技センター及び高度情報研究教育センターの教員全12名と協力し、申請した。

2-3.大学運営

(1)目標・計画

  前年に引き続き、各種委員会の委員として本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

  経営協議会委員、センター運営委員会委員の業務に加え、「第2回日中教師教育学術研究集会」準備委員として、準備から研究集会後の施設見学までを担当し、開催に至るまで尽力した。また、研究集会においては、司会を担当、芸術等演奏室での「歓迎演奏会」を企画し、出演した。

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

  1. 附属学校等の実地教育や、研究集会に学生とともに参加する。
  2. 公開講座「楽しいピアノ演奏」を現職教員及び一般社会人向けに開講する。
  3. 鳴門市・リューネブルク市姉妹都市友好協会副会長として、国際交流に努める。

(2)点検・評価

  • 附属学校の研究集会に学生と共に参加した。
  • 公開講座「楽しいピアノ演奏」では、定員10名のところ15名が参加し、熱心な受講生で時間が足りず、個人レッスンのために、毎回2時間オーバーするほど盛会であった。
  • 鳴門市・リューネブルク市姉妹都市運営委員会委員として、また、鳴門日独友好協会副会長として、リューネブルクコア(友好協会会員によるコーラスグループ)を指導し、リューネブルク市からの訪問団の際に合唱指揮をし、また自宅にホームヴィジットを受け入れるなど、鳴門市民と共に国際交流を深めた。
  • 鳴門市から委嘱された委員会に出席し、下水道事業受益者負担金審議委員、鳴門市文化市民会議委員として社会との連携に努めた。
  • 「第8回ショパン国際ピアノコンクール in Asia」 東京本選 審査員を行い、他の国の審査員たちと交流し、また、国際コンクールについても研究できた。

3.本学への総合的貢献(特記事項)

  • 第2回日中教師教育学術研究集会開催の際に、準備から開催に至るまで尽力し、芸術棟演奏室での「歓迎演奏会」を企画し、出演した。
  • 公開講座「楽しいピアノ演奏」では、定員10名のところ15名の参加者があり盛会であった。
  • 研究では、ベルリン・フィルハーモニー第1コンサートマスターをはじめ、各主席奏者で結成された、「フィルハーモニア・カルテット ベルリン」とドヴォルザークの「ピアノ五重奏曲イ長調 作品81」を共演し、研究した。 東京でも、ドイツ、「ワイマール・ゲーテ弦楽四重奏団」と共演し、研鑽を深めた。
最終更新日:2010年02月17日

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