自己点検・評価報告書 (自然系(数学)教育講座) 秋田美代
報告者 秋田美代
1.学長の定める重点目標
1-1.大学の活性化を目指す教育活動
(1)目標・計画
- 授業内容についての理解度,自信度等を問うアンケートを作成し,学部,大学院で担当する授業科目のうち各1教科で受講生を対象に実施する。その結果をもとに授業内容・方法の改善を行う。アンケートは,授業期間の初期,中期,後期の3回実施し,学生の理解や授業の改善の状態を分析・考察する。
- 第1週目の授業で,学生に授業の到達目標・段階についての基準表を配布し,授業の達成度について学生と共通理解を図るとともに,学生に自分自身の達成度を授業期間の途中で1~2回自己評価させる。また,成績評価は,観察,提出物,テスト等の評価法のうち複数を用いて行う。
(2)点検・評価
1については,学部では4つの授業,大学院では1つの授業で授業内容についての理解度等を問うアンケートを実施した。その結果を活用し,理解度が低いと考えられる内容については,詳しい説明を加えたり,その原因を分析したりして授業内容や方法を改善した。2については,全ての授業で,到達目標の基準表を配布し,学期の途中で理解度について確認した。また,成績評価は複数の評価法を用いて行った。また,1,2以外で,授業内容についてさらに理解を深めたいという学生に対しては,個別に話し合う時間を取って学生のニーズに対応するようにした。
1-2.学生支援、地域連携活動
(1)目標・計画
国際協力の分野で,開発途上国の初等中等数学科教育に対する協力に重点的に取り組む。目標を実現するために次の活動を行う。
- 前年に引き続き,ラオス国別研修「初等中等理数科教育」の指導担当教員として,研修員がラオスにおける初等中等数学科のリーダーとしての資質能力を向上させることができるように訓練,養成を行う。
(2)点検・評価
1については,「ラオス初等中等理数科教育」の指導担当教員として,ラオスの教員養成大学の教員が数学の専門的知識・教育実践力を向上させることができるように研修活動を行った。また,1の他に「南太平洋初等中等算数数学教育」 の指導担当教員として,9カ国の数学教育を担当する研修員が数学の専門的知識・教育実践力を向上させることができるように研修活動を行った。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
- 学生の自主的な学習活動を促すために,授業に学生同士の討論・探求的学習等を取り入れる。
- 授業期間の途中で授業の理解状況についてのアンケートを実施し,授業の内容・方法の改善を図る。
- 学生の進路,悩み等の相談に随時応じる。
(2)点検・評価
1については,授業に学生同士の討論・探求的学習等を取り入れ,学生が主体的に授業に参加できるようにした。 2については,アンケートや質問等で授業の理解状況について確認し,授業の内容・方法の改善を図り,授業内容に対する理解度が高まるようにした。3については,学生が学習・生活等で相談に来た時は,極力その時に対応し,その時に都合が悪ければ,後で時間をつくり対応した。1,2,3以外で,申し出のあった学生に対して,採用試験の模擬面接を定期的(週1回程度)に行った。
2-2.研究
(1)目標・計画
- 数学教育における創造性に関する研究内容をまとめ,学会発表をするとともに学会誌に投稿する。
- 学内外の研究助成の公募に積極的に申請する。
- 現職の算数・数学科担当教員の協力を得て,教育実践としての研究を行う。
(2)点検・評価
1については,学会発表・学会誌投稿を行った。その結果,日本教育実践学会から論文が掲載可との通知があった(印刷中)。2については,学長裁量経費,日本教育大学教育協会研究助成金,科学研究費補助金の公募に申請した。3公立学校,県の教育センター等の算数・数学科担当教員と共同研究を行った。 1,2,3以外で,児童・生徒の学習内容の理解力と数学に対する情意の関係についての研究及び学会発表や開発途上国の数学担当教員の教育実践力向上についての調査等を行った。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
- 担当する委員会の委員として,本学の運営に貢献する。
(2)点検・評価
1については,担当する「大学院学校教育研究科教務委員会」「地域連携委員会」 の委員として,本学の運営に貢献した。1の他に「就職支援委員会」委員を5か月間担当したり,鳴門教育大学大学開放推進事業「算数おもしろ教室」の担当講師を務めたりした。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
- 附属小・中学校の算数・数学担当教員とメールや電話で連絡を取り合い,研究活動,児童・生徒及び大学生・大学院生に対する指導等について意見交換・相互協力をする。(附属学校)
- 講座で開講する「算数(数学)教室(仮称)」の講師を務める。児童・生徒及びその保護者に算数・数学の楽しさや不思議さを伝えることを通じて社会との交流・連携を深め,社会に貢献する。(社会連携)
- JICA等の国際協力事業に貢献する。(国際交流)
(2)点検・評価
1については,附属小・中学校の算数・数学担当教員とメールや電話で連絡を取り合い,意見交換・相互協力をした。2については,講座で開講した鳴門教育大学大学開放推進事業「算数おもしろ教室」の担当講師を務め社会との交流・連携を深めた。3については,「ラオス初等中等理数科教育」「大洋州地域初等中等算数・数学教育」でJICAの国際協力事業に貢献した。1,2,3以外で,徳島県統計教育研究大会講師,福山市教育研究支援事業研究指定校千年小学校公開研究会講師等を務めた。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
学長の定める重点目標である 「大学の活性化を目指す教育活動」 「学生支援,地域連携活動」及び分野別「教育・学生生活支援」「研究」「大学運営」「附属学校・社会との連携,国際交流等」のいずれの項目も目標・計画は確実に実行でき,付け加えて実行できたことも多かった。したがって,本年度,本学への総合的貢献度は大きかったと判断する。
最終更新日:2010年02月17日