自己点検・評価報告書 (言語系(国語)教育講座) 茂木俊伸
報告者 茂木俊伸
1.学長の定める重点目標
1-1.大学の活性化を目指す教育活動
(1)目標・計画
- 授業内およびオフィスアワーにおいて,受講者の疑問を解消するための機会を複数設け,双方向のやりとりを通して,必要な基礎知識が定着するようにする。また,授業評価アンケート等に基づいた授業改善に取り組む。
- 成績評価は,シラバスおよび初回授業のガイダンスにおいて評価基準を明示し,説明を行う。また,評価結果は透明性を確保し,学生の要望に対していつでも開示できるようにする。
(2)点検・評価
- 学部の基礎的科目において,常に進度を確認しながら授業を行うだけでなく,質問用紙を毎回配布し,翌週に原則すべての質問,意見にコメントを返した。この方式は授業評価アンケートでも評価されており,受講者の興味関心の向上にも役立っているようである。また,オフィスアワー(火曜2限)を含め,随時,受講者からの質問に対応した。なお,授業評価アンケートは学部・大学院の両方で実施し,改善点の分析を行った。
- すべての担当科目に関して,シラバスに成績評価基準を明示し,初回授業のガイダンスにおいて詳しい説明を行った(学生からの成績照会等は0件)。
1-2.学生支援、地域連携活動
(1)目標・計画
日本語(国語学)を専門とする教員として,留学生の日本語による学習・研究活動を積極的にサポートする(国際交流・学生支援)。具体的には,学習・研究リテラシーに関する相談や指導を行い,個々の学生のニーズに合わせた能力向上の方法を探る。
(2)点検・評価
指導担当の留学生(研究生1名,学部交換留学生1名)を中心に,日本語による活動全般のサポートを行った。特に,日本語担当教員と連携して学生の日本語能力や関心のある分野等に関する分析を行い,それらを踏まえた指導計画を作成・実践した。また,関連して次のような活動も行った。
- 日本語教育分野の学生(日本人学生と留学生)を対象に,「日本語(教育)研究のための文献の探し方」というガイダンスを行った(5月30日)
- 学部1年生の基礎演習に留学生をゲストとして招くという授業実践(6月7日)を行い,双方のコミュニケーション・ストラテジーに関する報告をまとめた。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
- 講義内容に対する疑問をすくい上げる機会を必ず設け,基本的な知識・技能,考え方等の定着を図る。また,授業外での学習を促進するため,基本図書の紹介を積極的に行う。
- 学生との間に,ハラスメント行為等のない良好な関係を構築し,問題解決のための支援を行う。
(2)点検・評価
- 1-1.で述べたように,特に学部生に対して重点的に質問・疑問をすくい上げる機会を設けた。この点に関しては,前年度の同様の取り組みを今年度の授業内容に反映させている。また,学部・大学院ともに,授業内容を発展させるための図書・文献の紹介を積極的に行うと同時に,国語学担当教員間で基本図書を選定し,計画的な購入を行った。
- 学部1年生クラス担任およびゼミ指導教員として,個々の学生の特性に合わせた,問題解決のための支援を行った。
2-2.研究
(1)目標・計画
- 従来からの研究課題であった,現代日本語の文法・語彙に関する研究を引き続き行い,論文化する。
- 共同研究や学際的研究等の機会に積極的に参加する。
- 科学研究費補助金の申請を行う。
(2)点検・評価
- 現代日本語の文法・語彙に関する研究を行い,査読付雑誌1編(共著),研究機関報告書(分担執筆)2編,紀要等3編(うち共著1編),科研費報告書2編(いずれも共著)の計8編の論文を発表した。また,学会・研究会2件,国際セミナー1件(共同発表)の計3件の口頭発表を行った。
- 共同研究に積極的に参加し,上記のとおり論文4編と口頭発表1件として成果を発表した。
- 科学研究費補助金を,研究代表者(若手(B))として1件,分担者(基盤(C))として1件申請した。また,研究成果公開促進費(学術図書)の申請1件にも執筆分担者として参加した。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
- 各種委員会の委員として会議に出席し,その職務を遂行する。
- 円滑な大学運営が遂行できるよう,講座・部・大学への協力を行う。
(2)点検・評価
- 委員会に所属できなかったため,委員としての活動はなかったが,代理出席等の補助的な役割を積極的に果たした。
- 講座会議および部会議に出席し,校務に協力した。講座においては,予算管理,講座ホームページ管理,広報等を含む8つの事務的職務を担当した。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
- 附属学校園との連携を図るために,積極的に意見交換等を行う。(附属学校)
- 鳴門教育大学教育支援講師・アドバイザー等派遣事業に登録し,地域からの要請に応える。(社会連携)
- 協定校等からの留学生の指導・サポートを行う。(国際交流)
(2)点検・評価
- 年2回の「学部・附属国語科連絡協議会」への参加および実地教育時の訪問等を通じ,附属学校園との連携に取り組んだ。(附属学校)
- 鳴門教育大学教育支援講師・アドバイザー等派遣事業に登録した(派遣要請は0件)。また,専門分野に関する県民からの問い合わせ1件に対応した。(社会連携)
- 学術雑誌の査読(依頼)1件を担当した。(社会連携)
- 留学生(大学院研究生1名および学部特別聴講学生1名)の指導教員として,学習・研究・生活の指導およびサポートを行った。(国際交流)
- 講座と韓国京仁教育大学校国語教育科が合同開催した「第5回日韓国語教育国際セミナー」に参加し,研究発表とともに意見交換を行った(7月3日)。(国際交流)
3.本学への総合的貢献(特記事項)
- 文献探索ガイダンス,合同授業などの実践活動を積極的に行うと同時に(I-2),授業内でも質問用紙を活用するなど(I-1/II-1),学生のニーズに合わせながら基礎的な知識の定着やリテラシーの向上を図るためのさまざまな工夫を行った。実践活動に関しては報告論文としてまとめ,授業の工夫に関しては学生による授業評価アンケートで肯定的な評価を得た。
- 学術雑誌(査読付)の1編を含めた8編の論文と,3件の口頭発表により,研究成果を発信した。(II-2)
最終更新日:2010年02月17日