7.社会との連携

1.教育委員会との協議体制

  鳴門教育大学・鳴門市教育実習連絡協議会
  鳴門教育大学において,鳴門市の協力校での教育実習を円滑かつ,効果的に実施するため,鳴門教育大学,鳴門市教育委員会及び鳴門市立学校等が連携を図り,その運営について協議している。本学の「教員インターンシップ」は,鳴門市教育委員会をはじめ,鳴門市の小学校・中学校・幼稚園の教職員の理解と協力,さらに適切な指導により,教員としての資質能力,力量の修得のための原動力となっている。

2.公開講座の開設状況

  平成21年度の公開講座は,地域連携委員会で審議され,教育研究評議会の議を経て決定された。現職教員のみを対象とした講座3,現職教員及び一般社会人等を対象とした講座12,保護者とかかわる職種,その職種に就こうとしている方を対象とした講座2,子育て中の保護者を対象とした講座1,現職教員,臨床心理士,相談業務に関わる職種及び大学生等を対象とした講座3,小学校英語教育に関心がある方を対象とした講座2,小学校3年生から中学生を対象とした講座1の合計24講座が計画どおり実施された。各講座の内容及び受講状況等は,V 資料13 公開講座実施状況に示してある。
  開講した24講座は,延べ日数52日,受講者総数313人に達し,大変好評であった。今後も開かれた大学としての使命のもとに,地域社会のニーズに添った公開講座の実施を目指している。

3.科目等履修生の受け入れ

  科目等履修生は,大学院に17人,学部に11人の入学があった。

4.鳴教大 教育・文化フォーラムの開催

  同フォーラムは,本学が地域に開かれた大学として,社会や教育の現場で生じている問題の解決やそれに対する理解,教育研究の交流などを目的に教員,学生,一般社会人などを対象に実施している。
第29回 「国際社会の中で主体的に生きる態度や能力をどのように育成していくか-新幼稚園教育要領・小中学校学習指導要領の実施にあたって-」を鳴門市教育委員会との共催で,第30回 「確かな学力の定着をめざして-基礎基本の習得をめざした指導について-」を小松島市教育委員会との共催により開催し,それぞれ記録集(合併号)を作成した。
  第29回 平成21年8月  4日(火)  【会場】 鳴門教育大学講堂  【参加者数】 316人
  第30回 平成21年8月26日(水)  【会場】 ミリカホール  【参加者数】 164人

5.平成21年度学校図書館司書教諭講習

  学校図書館法の規定に基づき,学校図書館の専門的職務に携わる司書教諭を養成するため,文部科学省からの委嘱を受け,平成21年8月8日~平成21年8月29日の間(15日間)学校図書館司書教諭講習を実施した。受講者対象者は,教育職員免許法に定める小学校,中学校,高等学校若しくは特別支援学校の教諭の免許状を有する者,又は,大学に2年以上在学する学生で62単位以上を修得した者であり,受講者数は,実受講者28人,書類審査のみの受講者が151人であった。

6.大学開放推進事業について

  平成21年度大学開放推進事業として,以下のとおり実施した。
日 程 事業名 講 師場 所
平成21年  5月10日(日)
平成21年  7月12日(日)
平成21年10月18日(日)
平成21年12月  6日(日)
平成22年  2月28日(日)
N*CAP(エヌ・キャップ)
美術館と遊ぼう2009
藤原 伸彦
准教授
山田 芳明
准教授
内藤  隆
准教授
大塚国際美術館
平成21年 9月20日(日) アロマセラピーってなに?
~香りの世界を探ろう~
今倉 康宏
教授
鳴門教育大学内
平成21年10月 3日(土) 算数おもしろ教室 服部 勝憲
教授
廣瀬 隆司
准教授
鳴門教育大学内
平成21年10月10日(土)
~10月12日(月・祝)(2泊3日)
「鳴門教育大学 教育と学校を考える会」子ども歩き遍路 藤原 伸彦
准教授
四国霊場第18番札所恩山寺(小松島市)~第22番札所平等寺(阿南市)
平成21年11月 3日(火・祝) 吉野川の石ころ観察教室
:ガーネットをゲット
村田  守
教授
小澤 大成
准教授
美馬郡つるぎ町及び吉野川の川原
平成21年10月17日(土)
~平成22年 2月14日(日)
アワー『いきいきリズム運動』教室 安藤  幸
(特任教授)
鳴門教育大学内
鳴門市文化会館

7.平成21年度 サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト

  観察,実験,実習などの体験的・問題解決的な活動を中心とした学習活動を行い,科学的に探究する能力や態度を育み,論理的思考力や創造力を培い将来の科学技術を担う高校生の育成を目指して,鳴門教育大学と近隣の徳島市立高等学校との連携により実施し(平成16年度よりSPP事業を実施),大学における高度で先端的な学問環境に触れる機会を提供し,参加した生徒達の科学技術・理科に対する興味・関心等を高め,科学的に探究する能力・態度・創造力(知的探究心)を育て,総合科学的な自然観(環境教育・情報教育を含む)を身につけることを目的とすると共に,本実験に指導者として参加するTA(学部生・大学院生)と教師が本科学実験を改良し,教育現場への導入のための教育内容や指導方法,科学実験教材の開発等を総合的に推進できる能力と実践をする能力を養成するため実施した。

8.発達障害シンポジウム2009「発達障害へライフステージ支援:小児期後半~将来のためにいまなにを~」

  平成21年11月8日,鳴門教育大学と徳島県との共催による「発達障害シンポジウム2009」を徳島東急インにおいて開催し,一般市民及び教育・保健・福祉・医療関係者約200人の参加者があった。
 午前は,「成人期の発達障害から考えるライフステージ支援」を基調講演とし,発達障害児・者に対するライフステージ支援と将来を見据えた特別支援教育について知識を深め,地域社会への啓発が進められた。また,午後のシンポジウムでは,小児期後半を中心に,思春期以降の発達障害の精神科受診,子育てを通して揺れる親の思い,学校における子どもたちの心や行動の問題,その特性に添った認知行動の修正,学習支援などについて実務レベルで実践例も交えて報告され,意見交換がなされた。
  このシンポジウムにより,徳島県下の高校,中学,小学校高学年の発達障害に対する特別支援教育の実情がある程度地域社会の意識にあがり,将来を見据えた特別支援教育の重要性について共有された。また医学,療育(教育),福祉の連携の在り方も探れるものとなり,終了後には多数の感想及び活動展開の要望が寄せられ,非常に関心の高いテーマであったと言える。

9.教員の学外活動状況

  本学教員の学外活動状況,例えば国の機関,地域教育委員会及び地方公共団体等の事業に参画又は協力した状況は,学外機関からの依頼 pdf(30KB)に示してある。

10.学外からの意見を教育研究に反映させる仕組み

(1)経営協議会
  この協議会では,中期目標についての意見や中期計画及び年度計画に関する事項のうち,法人の経営に関する事項や,給与水準,予算の作成,決算など国立大学法人鳴門教育大学の経営に関する重要事項を審議している。
  大学経験者及び徳島県教育委員会,鳴門市,企業等,地元地域で活躍している有識者を学外委員に委嘱し,それぞれ専門的な見地から教員就職率の向上,広報活動等に関する提言を受け,関係委員会で検討し,大学運営に反映させている。

 

(2)鳴門市・国立大学法人鳴門教育大学協力推進会議
  鳴門市と国立大学法人鳴門教育大学との相互協力関係充実強化に関する意向書に基づき,平成21年6月1日(月)に鳴門市役所本庁舎において開催した。
  会議では,鳴門市と本学との相互事業,鳴門市から本学への協力事業及び本学から鳴門市への協力事業の報告後,相互協力事業の今後の在り方等について活発な意見交換が行われた。

11.その他の地域貢献

(1)教員の学外における公的活動
  開かれた大学として,教員が学識経験者として地域の教育委員会・公立学校等から委嘱・依頼を受け,各種の委員・講演講師等として招かれる場合など,学外からの要望には可能な限り応じていくこととしている。
  その状況は学外機関からの依頼 pdf(30KB)に示してある。

 

(2)教育支援講師・アドバイザー等派遣事業
  徳島県内の学校からの要請に応じて大学教員が学校へ出向き,授業や講演を無料で行う「教育支援講師・アドバイザー等派遣事業」を平成13年4月から開始した。教育大学という特性を生かし,学校と連携して学校現場の様々な課題に取り組むことで教育の向上を目指すことが目的である。平成21年度は,派遣が可能な120名の教員(全教員の78.4%)と221件のテーマが登録され,県内各地の学校から派遣要請があり好評であった。
  この事業による派遣状況は,V 資料1 教育支援講師・アドバイザー事業に示してある。

 

(3)文化講演会
  本学では,学内の学生や教職員のみならず,広く地域の文化向上に寄与することを目的として,文化講演会を実施している。
  平成21年度は下記のとおり実施し,本学ならではの教育や研究についてのテーマを取り上げ,参加者は,それぞれのテーマについて,理解を深め,考えるよい機会となった。
日  程テ ー マ講   師場   所参加者数
平成21年
11月19日(木)
「言葉を重ねる,楽しさと気遣い」 桂 七福 鳴門教育大学
講堂
約200人
最終更新日:2010年12月17日

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経営企画戦略課
電話:088-687-6012