自己点検・評価報告書(岩永 定)
報告者 岩永 定
1.学長の定める重点目標
1-1.大学教員としての教育・研究活動①
(1)目標・計画
(2)点検・評価
①教育法規という学部学生にとっては疎遠なものと映りがちな授業のためか,教採に対する真剣さにおいてかなりの理解の開きが見られた。出席率20%,小テスト30%,最終テスト50%で評価したが,3年生を中心に一定数の脱落者がみられた。ただ,3年次で受講した学生が教採のために再び受講する者がかなり存在することから,授業の効果性はあると考える。課題はそれを如何に広げるかである。
②教職大学院の講義(副担当)については,事前に担当者間で打合せ,理解して欲しいテーマを絞り,それに関係する教員がTTではいる形態をとったこともあり,受講生の評価は一定あったものと考える。後期の授業(岩永主担当)では,理論的な側面と事例を学習したいという院生の希望を取り入れて,講義とTTをうまく組み合わせて展開した。院生の事例報告も独自に調べた内容も含まれており,充実していた。
1-2.大学教員としての教育・研究活動②
(1)目標・計画
①平成21年度は継続の科学研究費補助金(基盤研究(C))に応募するとともに,平成22年度からの補助金についても,これまで継続してきた私的研究会を母体として個人として応募したい。
②平成21年度の科学研究費補助金(基盤研究(A))の研究分担者として採用されれば,その一員として研究に取り組んでいきたい。
③今年度,徳島県事務職員研究会のメンバーとともに教育研究支援プロジェクトに応募し,採用されればその研究を基盤として,科学研究費補助金(基盤研究(C))に結びつけたい。
(2)点検・評価
①平成22年度の科学研究費補助金(基盤研究(C))に応募した。
②本年度で終了する科学研究費補助金(基盤研究(C))の子ども対象の調査票の検討を行い,全国16校,約3,000人の子ども調査を実施した。22年度の日本教育経営学会(静岡大学)で発表する。
③同僚の平成21年度の科学研究費補助金(基盤研究(A))が採択され,研究分担者となった。分担金の額は大きくはないが,各学校や教育委員会から注目されている研究課題でもあり,研究会に積極的に参加するとともに,教育委員会との共催でシンポジウム及びワークショップを行った。
④徳島県事務職員研究会のメンバーの力量もあり,今年度は教育研究支援プロジェクトには応募しなかったが,昨年度の研究のまとめを報告書にして県内の全小・中学校に配布した。また,事務職員研究会とは定期的に会合を持ち,学校経営の効率化に向けて校内研修を松茂中学校で実施した。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
①長期履修生3名の指導教員として,教員採用試験に向け意欲を喚起するとともに,定期的に独自の学習会を実施し,確実に合格できる力をつけさせたい。平成20年度も学習会を実施してきたが,出席率が悪く,実力は未だ身についていない。
②生活面でも不規則にならないように気を配り病気や事故等についてもゼミ等を通じて適宜指導したい。
(2)点検・評価
①長期履修生3名は,2名が正規合格(名古屋市,広島県)したが,1名が臨時教員を目指すこととなった。毎週実施してきた教採学習会が一定の効果を発揮しているものと思われる。
②長期履修生3名とも元気に修士論文の作成に取り組み,無事提出することができた。
③教職大学院のP2は2名共に自校の課題解決に向けて着実な取り組みを展開し,最終成果報告書をまとめることができた。P1は,既に自校の校長及び教員養成とのコンタクトをとり,順調に進めている。
2-2.研究
(1)目標・計画
①科学研究費補助金の最終年度となるので,これまでに蓄積してきた研究成果を学会で発表するとともに,学会誌への投稿を進めたい。ただし,掲載は極めて厳しいので大学紀要等としても社会的に還元する方向を探りたい。
②平成21年度刊行が予定されているシリーズ本の1巻を担当(責任者)しているので,その刊行に向け鋭意努力したい。
(2)点検・評価
①科学研究費補助金(基盤研究(C))による研究成果を,日本教育経営学会第44回大会(千葉大学)において発表した。
②全8章からなるシリーズ本の完成に向け,3名で分担執筆を進めている。責任者でもあり,4章を執筆することとなったが,現在2章を書き終えたところである。
③科研課題の調査を実施するための研究会を開催し,調査項目の検討を行い,全国16校約3,000人の児童・生徒調査を実施した。22年度の日本教育経営学会(静岡大学)で発表する。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
①引き続き,教育部長として,各教員の持っている力量を引き出せるような部の運営に心がけるとともに,若手のアイデアを積極的に取り入れたい。
②本年度から本格実施となる教員免許更新講習の円滑な実施に向け配慮するとともに,改善すべき点がないか常に注意を払いたい。
(2)点検・評価
①教育部会議で議論する議題が乏しく,報告事項がほとんどであるため,一部意見は出されるものの,活性化しているとは言えない。また,若手の発言が相対的に少ない。
②業績主義的傾斜配分における実務家の業績評価について,部分的手直しはあったが,抜本的な見直しを求める声をもとに評価委員会で見直しを主張した。
③免許更新講習に関しては,副委員長として必修領域を主として担当したが,事務職員の協力の下に運営,内容共に受講者からは肯定的な評価を得た。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
①日本教育学会の理事,日本教師教育学会理事(兼編集委員)に選出されたので,同会の発展に可能な限り協力したい。
②講演依頼等には積極的に応じ,大学の広報に役立てたい。
③教育研究支援プロジェクトの成果をさらに発展させ,平成22年度に予定されている全国小中学校事務職員研究会(徳島大会)の成功に向け協力したい。
(2)点検・評価
①日本教師教育の編集委員として論文査読に協力した。また,日本教育学会誌で書評を担当した。
②8月3日に開催された文部科学省主催の「コミュニティ・スクール推進協議会」(徳島大会)で依頼講演を行った。
③高松市幼稚園主任・小中学校教頭研修会,高松市放課後子ども教室推進事業の講師を務めた。また,牟岐町においてコミュニティスクールに関する講演を2回行った。
④昨年度実施した事務職員研究会との合同による「多忙化解消」の調査結果を報告書にまとめた。それをもとに,研究会を3回開催した。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
教採学習会を継続的に行った成果として,長期履修生3名中2名を正規合格に導いた。