自己点検・評価報告書(福井典代)

報告者 福井典代

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 被服の消費科学的な内容に着目して研究を進めている。本学の基本的な方向性にあわせて,既製服の選択や身近な天然植物を用いた染色の基礎実験を行い,学校現場で活用できる教材を作成している。教育活動としては,即戦力のある教員を現場に送り出すため,学生に対して家庭科に関する学習指導案の作成と模擬授業の実践を繰り返し指導している。
 本年度においては,中学校の新学習指導要領に「和服の基本的な着装を扱うこともできること」と明示されたことから,和服を取り入れた授業の提案を行うための研究を進める。

(2)点検・評価

 和服の着装に着目した中学校技術・家庭科の教材開発を行った。この研究に関して,日本家政学会全国大会で1回(H21.8),中国・四国支部会で2回(H20.10,H21.10)学会発表を行った。県・大学連携による平成21年度10年経験者研修ではこの教材を活用して,小・中学校の教員に対して和服の理論と着装について教示した。

 また,従来から継続している研究課題として,藍染染色に関する教材開発がある。この研究に関して,日本家政学会全国大会で2回(H20.6,H21.8),中国・四国支部会で1回(H19.10)研究発表を行った。これらの研究成果をもとに,小学生(約100名)を対象として,藍染め染色実習を行った。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 毎年申請している科学研究費補助金(基盤研究C)の申請を本年度も実施する。 

(2)点検・評価

 科学研究費補助金(基盤研究C)の申請を行ったが,補助金を得ることはできなかった。研究を進めて,来年度も申請する予定である。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

①学生が主体的に授業に参加するように,授業内容に沿った個人発表を取り入れる。

②2名以上で担当する授業について,講義内容の連携を密にする。

③卒論・修論指導の学生に対して,進路の相談に応じる。

(2)点検・評価

①「衣生活学」において専門的な学習内容に沿った課題を与え,受講者全員に個人発表を実施した。その内容に関する質問を学生から受けつけ,発表した学生ができる限り回答した。

②「初等家庭科教育論」では受講生が非常に多いため(約160名),分担する教員と講義内容の連携をとりながら,後半を2つのクラスに分けて模擬授業を実施した。

③5名の卒論・修論指導の学生に対して,教員採用試験に対する適切なアドバイスを繰り返して実施した。その結果,学部学生1名が広島市,神奈川県,神戸市の小学校教諭の採用試験に合格した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

①従来から研究を進めてきた「布による保温性の違いを理解するための教材開発とその実践」をまとめ,家庭科教育実践研究誌に投稿する。

②科学研究費補助金の申請を行う。

(2)点検・評価

①「問題解決的な学習をめざして布の保温性を取り入れた授業実践」という題目にて日本家庭科教育学会で研究発表を行った。「教育心理学ハンドブック」(2ページ相当),「教育実践の省察力をもつ教員の養成」(1ページ相当)の被服分野について執筆した。

②科学研究費補助金の申請を行ったが,補助金を得ることはできなかった。研究を進めて来年度も申請する予定である。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

 委員会委員として,本学の運営に貢献する。

(2)点検・評価

・予算・財務管理委員会委員として部の意見をまとめて委員会で検討した。

・就職委員会委員として,教員採用のための模擬面接指導に積極的に関わった。

・教職実践演習実行委員会委員として本学の運営に貢献した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

①家庭コースとして「家庭科教員ネットワーク」研修会を開催し,衣生活分野の教材の提供を行う。

②家庭科支援講師・アドバイザーに登録し,地域・社会との交流・連携を行う。

③「徳島市子育て文化創造条例検討市民会議」副会長として任務を遂行する。

④日本繊維製品消費科学会中国・四国支部幹事として,学会の運営に貢献する。

⑤日本家庭科教育学会四国地区会副会長として,学会の運営に貢献する。

(2)点検・評価

①今年度は家庭科教育担当教員の転出により,「家庭科教員ネットワーク』研修会を実施しなかった。

②徳島市佐古小学校6年生とその保護者(約100名)を対象として,藍染めTシャツ染色の指導を6月に実施した。

③「徳島市子育て文化創造条例検討市民会議」副会長,「徳島市次世代育成支援対策行動計画策定市民会議」の副会長として積極的に意見を述べた。

④日本繊維製品消費科学会中国・四国支部幹事として,学会の運営に貢献した。

⑤日本家庭科教育学会四国地区会副会長として,8月の四国地区会の開催と,家庭科教育実践研究誌第9号の編集に貢献した。

 ・「10年経験者研修」等教職員研修の講師として,和服の理論と着装について教示した。

 ・教育免許状更新講習の講師として,衣生活に関する環境問題について教示した。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

・今年度卒業した学生が広島県小学校教諭として正式採用された。

・徳島市の2つの市民会議の副会長として任務を遂行した。

・家庭科教育担当教員の転出により,8月から12月まで専門の被服学とともに家庭科教育分野の教育を一人で行った。

 

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