自己点検・評価報告書(前田英雄)

報告者 前田英雄

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 学生に専門科目を教授するには自らの分野で最新の知見と深い研究が求められる。そのためには下記の2つの研究計画を立案し家庭科教員としての専門性と教育実践力をもてる教員を養成する。
1)家庭科の教育現場では授業時間が少ないため基礎的知識を取得させた上で、食品や栄養に関する実験や調理実習を行えるようにする。
2)食品学・栄養学に関連した専門的な研究を深め、講義でそれを活用して理解を深めるような研究に結び付ける。

(2)点検・評価

 研究活動を生かして、下記の2点で教育活動を行った。

1)食物学概論(栄養学、食品学及び調理実習を含む)の授業では、授業内容とその基礎的・基本的な調理実習を行っている。小学校の学習指導要領によると調理実習では、ご飯と炊き方、みそ汁の作り方は最低限のものであるが、ジャガイモ料理にしても粉ふきいもだけでなく、それを応用して粉ふきいも用にゆでたジャガイモに20%のジャガイモデンプンである片栗粉を混ぜると、全く異なった食感のものに仕上がる等学生に興味を持たせるように調理科学的に指導し、研究心を持たせた。

2)学生は卒業すると教育現場に立つ。食物分野で力量が問われるのは、内容だけではなく、それを体験的に実践できるかである。食品学の授業では、各授業内容ごとにそれに関連した実験を行った。食品の色素の講義では、ショウガをスライスして酢とクエン酸を加えると,赤く染まり、それを用いて簡単な寿司をつくるとか、かん水を用いて小麦粉の発色をみるとか、それが学生の授業評価にもつながっている。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 大学教員としての職を得てから、留学中の2年間以外は、毎年、科研費補助金の申請を行ってきた。自分の自由な研究を行うための研究費は、科学研究費を始め外部資金でまかなうのは当然と考えてきた。本年度もその姿勢は変わらない。ただ、民間の外部資金の応募は年齢制限があるため応募しがたい状況にある。

 また、連合大学院の主指導教員として学生が指導できるように受験を勧め、その受託研究費を指導学生との研究に活用できるように努力する。 

(2)点検・評価

 外部資金の獲得のため下記の2つに応募した。

1)平成22年度科学研究費(基盤研究(C)(一般)平成21年10月22日)

2)日本食生活文化財団調査研究助成金応募平成22年3月8日

 連合大学院の博士課程で主指導教員としてフレックスタイム制による学生を一人指導することになった。(平21.4より)

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

1)初等家庭は家庭科の教員が4名で担当するため受講前の伝達事項や講義内容の連携を図る。

2)パワーポイントを用いた授業展開することにより文字ばかりでなく図や表を活用した授業展開を行う。

3)学生の進路,留学、悩み等の相談に親身になって相談に応じる。

(2)点検・評価

1)初等家庭はオムニバスの授業であるため、自分が各教員の授業の進め方や成績評価について説明した。また、成績も4教員のものを取りまとめて、登録した。

2)初等家庭、食生活学研究、初等中等教科教育実践Ⅰの授業では、パワーポイントを用いて授業を行った。

3)担任として1年間韓国に留学していた学生の履修相談等に応じ、無事卒業に導いた。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

1)最近3年間の研究テーマであるタラの芽に関する動物実験結果を和文あるいは英文にまとめ、投稿の準備をする。

2)学外の研究者と共同研究し、自分の研究を活性化する。

(2)点検・評価

1)計画通り、タラの芽に関する生物学的な実験結果を邦文誌に投稿した。(平成22年2月)

2)中学生の生活リズムに関するアンケート調査をインドネシアと中国でするため打ち合わせをしたり、アンケート用紙を配布した。(平成22年3月)

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

1)学長補佐、学生委員長、大学院教務委員会委員、知的財産委員として本学の大学運営に貢献する。

2)連合学校教育研究科生活健康系副議長として連合大学院(鳴門教育大学)の運営に貢献する。

(2)点検・評価

1)学生支援委員会委員長として、所管事項を運営した。運営協議会委員や上記各種委員会委員として協力した。また、上記には記されていない安全管理委員副委員長としても規則の改正に協力した。

2)連合学校教育研究科生活健康系代議員(副議長)として、講座代表者会議(5/31/09、2/13-15/10)に出席し、教員資格審査に協力した。また、23年度入試に係る委員として試験実施に協力した。また、教育実践学論集の論文審査員として論文の査読委員の選出や判定に協力した。

3)博士論文審査委員会(平22年2月6日、神戸サテライト)に出席し、論文審査と口述試験に協力した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

1)附属での教育実習、教育実践フィールド研究、研究授業等に参加し、指導助言を行う。

2)連合大学院を修了した留学生と共同研究を模索する。

3)徳島県家庭科教員および卒業・終了した学生に研修会を開催し、運営に協力する。

4)独立行政法人科学技術振興機構(JST)の審査員として支援協力する。

5)会社等、学外から依頼をうけた研究の指導を行う。

(2)点検・評価

1)附属小学校の研究会で指導助言を行い(2/13/10)、附属小での合同研究反省会(3/1/10)にも参加し、協議を行った。

2)来日した中国ウィグル自治区の修了した留学生(アリムパタル)と結核に有効なダイコンの検証実験の指導やアンケートの打ち合わせを行った。(平21年、平22年12月1-2月の3回)

3)本年度においては研修会を開催しなかった。

4)シーズ発掘試験の審査員として協力した。(4/9/09)

5)日本製紙のミミズを用いた培養土で育てたイチゴのフラボノイドに関する実験と指導を行った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 

 

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