自己点検・評価報告書(藤田雅文)

報告者 藤田雅文

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 体育・スポーツ経営学と体育科教育学の分野に関わる研究を行いたいと考えている。
 本年度は,総合型地域スポーツクラブと中学校運動部活動を対象として,その経営のあり方 について研究したいと考えている。なお,科研費に申請した,「総合型地域スポーツクラブの効果に関する研究」が採択されれば,そちらに全力を傾けるつもりである。

(2)点検・評価

 「Ⅱ-2.研究」欄に記載した通り,体育・スポーツ経営学の領域の学術論文1件,紀要論文1件,体育科教育学の領域の紀要論文を1件投稿した。また,総合型地域スポーツクラブと学校運動部活動に関する研究結果を2つの全国学会で計4件発表した。

 なお,科研費に申請した「総合型地域スポーツクラブの効果に関する研究」は採択されなかった。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 昨年度に科学研究費補助金に申請した「総合型地域スポーツクラブの効果に関する研究」が採択されなかった場合には,計画を練り直し,四国の大学研究者で共同研究チームを組んで,再申請する。 

(2)点検・評価

 昨年度の科学研究費補助金に申請した研究が採択されなかったため,四国内の数名の共同研究者を募ったが,公務と個人研究等で多忙のため,スケジュールが調整できなかったため,申請を見送った。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

1.体育実技授業中の個別指導によって,学生の理解を深め,技能を高めるとともに,教員採用試験のための実技特別講座で直前指導を行なう。

2.体育施設の整備に努め,男女ハンドボール部の顧問としての責務を果たす。

3.学生の興味関心に添ったテーマを設定し,卒論・修論指導を行なう。

4.教員採用率の向上に向けて,担当科目に関連する採用試験問題に触れ,理解させる。

5.学生の進路,悩み等の相談に随時応じる。

(2)点検・評価

1.学部1年生の「健康・スポーツ科学I」では,器械運動の技能を高めるために,小学校で学習する技の詳細なポイントについて解説した資料を作成・配布し,主体的な学習を進めて個別指導を徹底した。学部2年生の「初等体育I」では,後転,側方倒立回転,逆上がりの技につ いて,学生に模擬授業をさせ,教育実習に備えて指導案形式の授業記録を提出させた。学部4年生の小学校教員採用試験の実技(器械運動)試験に向けた直前指導を7月に4日間行った。

2.春から秋にかけて,陸上競技場,サッカー・ラグビー場,テニス場,芝生広場の草刈り・除 草作業を頻繁に行った。男女ハンドボール部の顧問として,四国インカレ(徳島)の開催準備に奔走し,試合で監督を務めた(6〜7月)。

3.学部3・4年生各1名,大学院1年生1名,2年生2名,計4名の学生の卒論・修論指導を行った。

4.学部3年生の「体育経営管理学IⅡ」では,中学校保健体育科の目標と内容,スポーツ振興基本計画や健康日本21などの保健体育に関わる行政施策について詳細に講義した。

5.学部3年生の附属中学校実習における指導案作成に助言し,研究授業を参観して実習生の指導 を行った(9月)。就職支援室による学部3年生を対象とした模擬集団面接・模擬授業の面接官を2回(10月,11月)努め,パフォーマンスの向上に必要な助言をした。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

 継続している総合型地域スポーツクラブ,中学校運動部活動の経営のあり方,小学校教員の器械運動の安全指導に関する研究成果を学会発表し,学会誌や大学紀要等に投稿する。

(2)点検・評価

 以下の通り,4件の論文を投稿し,5件の学会発表を行なった。

[論文]

1.小学校教員の体育授業における安全管理能力の育成方法に関する研究(共著:審査有),

 体育・スポーツ経営学研究第24巻第1号,印刷中

2.中学校運動部顧問の管理行動に関する研究-競技経験との関連性-(共著),

 鳴門教育大学研究紀要第25巻生活・健康編,2010.3,pp.347-353

3.学習カードと補助具を活用した鉄棒運動の学習効果に関する研究(単著),

 鳴門教育大学実技教育研究第20号,2010.3,pp.35-45

4.児童・生徒と大学生の交流活動「フレンドシップ事業(リズムダンス)」の効果(共著),

 鳴門教育大学実技教育研究第20号,2010.3,pp.85-97

[学会発表]

1.徳島県下の中学校運動部活動における外部指導者の指導実態と意識に関する研究

 日本体育学会第60回記念大会 広島大学 2009.8 藤田雅文,吉田哲也

2.徳島県下の中学校運動部活動における顧問教師の指導実態と意識に関する研究

 日本体育学会第60回記念大会 広島大学 2009.8 吉田哲也,藤田雅文

3.中学生長距離ランナーのトレーニング方法に関する研究

 日本体育学会第60回記念大会 広島大学 2009.8 木村俊宏,藤田雅文

4.総合型地域スポーツクラブの効果に関する研究

 日本体育・スポーツ経営学会第33回大会 福岡教育大学 2010.3 藤田雅文,吉田幸人

5.運動部活動顧問の管理行動に関する研究-高等学校女子ソフトテニス部顧問を対象として- 

 日本体育・スポーツ経営学会第33回大会 福岡教育大学 2010.3 國田恵理,藤田雅文

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

1.部及びコース選出の各種委員会の委員として,本学の運営に貢献する。

2.教員採用試験の合格率アップに向けて,器械運動の実技指導に努める。

3.学部及び大学院の受験生確保のため,講習会などの機会を通じて広報活動を行なう。

4.教育支援アドバイザーに登録し,依頼された業務を遂行する。

(2)点検・評価

1.衛生委員会委員,教員免許状更新講習実施委員会委員,学部3年生クラス担当,モデルコア・カリキュラム開発チームメンバーの業務を遂行した。

2.12名の受講者を対象にして,本学体育館で教員免許状更新講習(器械運動の指導と評価)を2日間実施した(10月)。入試業務では,大学院後期・2次入試で面接官,学部推薦Ⅱ入試の書類審査官, 前期入試の問題作成・採点官,面接官を努めた。

3.学部4年生の小学校教員採用試験の実技(器械運動)試験に向けた個別指導を4日間行った(7月)。

4.徳島県立富岡西高等学校の進路ガイダイスで講師を務め,本学保健体育コースのPRをした(3月)。

 その他,学部及び大学院の受験生確保のため,各種講習会で広報活動を行った。

5.教育支援アドバイザーに登録し,依頼された3件(北島小学校体育授業研究会2件,富岡西高進路ガイダンス)の業務を遂行した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

1.附属学校からの依頼に応じて,研究会等で指導助言を行なう。

2.長年務めているスポーツ団体等の役員の業務を遂行し,地域社会に貢献する。

3.本学の国際交流基金の協力要請に応じる。

(2)点検・評価

1.第51回附属中学校研究発表会(6月)に参加し,保健体育分科会で研究協議を行った。

2.附小合同研究会(5月)に参加して研究協議を行い,第56回附属小学校教育研究会(2月)で体育分科会の指導助言者を務めた。

3.学部の初等中等教科教育実践Ⅲ(体育・保健体育)の授業担当責任者として,附属中学校の保健体育科教員との連絡調整を頻繁に行った。

4.学部3年生の附属中学校での教育実習の研究授業(9月)を参観し,研究協議を行なった。

5. 第55回徳島県小学校体育指導者講習会,平成21年度スポーツリーダー養成講習会兼スポーツ少年団認定員養成講習会など,4件の講習会の講師を務めた。 6.第63回全日本体操競技選手権大会(4月),第48回NHK杯/第41回世界体操競技選手権 大会日本代表決定競技会(6月)など,全国・四国・徳島県における15大会の男子体操競技の審判員を務めた。

7.新潟トキめき国民体育大会徳島県選手団総務として各種競技会場で激励を行い,競技力向上のあり方について提言した(9月〜10月) 。

8.徳島県教委の「子どもの体力・運動能力向上対策委員会」委員長に委嘱(6月)され,「徳島県子どもの体力向上支援プラン」と「小学校・中学校体力つくり運動プログラム」の作成に尽力した。また,平成20年度全国体力テストの結果,徳島県の小学校5年生男子が最下位に位置した原因と対策について,NHKと徳島新聞の取材を受け,コメントを発表した(12月)。

9.徳島県体操協会と徳島県卓球協会の一貫指導体制推進委員会委員に委嘱(5月)され,「徳島県体操競技ジュニア一貫指導育成プログラム」の作成と卓球協会の強化練習プランの作成に努めた。また,徳島県サッカー協会が主催するサッカーアカデミーの選手の「体力テスト分析報 告書を作成した(11月)。

10.第32回全国スポーツ少年団剣道交流大会徳島県実行委員会式典部会長に委嘱(10月)され,開 閉会式のプラン作成に努めた。

11.永年にわたる徳島県体育の振興発展の尽力に対して,「飯泉嘉門」徳島県体育協会会長より「徳島 県体育功労賞」を授与した(2月)。

12.鳴門ウチノ海総合公園を育てる会会長として,年間の主要行事の企画・実施に尽力した。

13.鳴門市体操教室の小学生に器械運動の指導を定期的(週1回)に行なった。

14.本学の国際交流基金の協力要請に応じた。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 卒論指導した学部4年生が大阪の小学校教員に正規採用され,私大を卒業する娘を説得して本学教職大学院教員養成特別コースを受験させ,入学手続きをとった。本学の教員採用率向上と大学院定員確保の二つの大きな課題に微力ながら貢献できたと考えている。

 施設課と学生課の管理怠慢によって草原状態になっていた陸上競技場,サッカー・ラグビー場,テニス場(クレーコート),多目的芝生広場の除草作業を4月〜11月にかけて頻繁に(2h×50回)行なった。体育授業・課外活動・福利厚生事業・附属幼稚園の遠足等で使用されるこれらの屋外体育施設の管理体制の見直しを切望する。

 

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経営企画戦略課
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