自己点検・評価報告書(佐伯昭彦)

報告者 佐伯昭彦

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

(1)従来からの研究テーマ「事象を取り扱った数学的活動におけるテクノロジー活用の有効性に関する実証的研究」をまとめ,全国学会誌に1編以上投稿する.
(2)上記(1)の研究を発展させて,小学校,中学校,高等学校を通じて児童・生徒が確かな知識・技術を継続的に習得できる教材開発の研究を行い,学会発表を2件以上行う.
(3)現職の算数・数学科担当教員の協力を得て,学習指導法に関する共同研究を行う.

(2)点検・評価

(1)「二次曲線の幾何学的な定義と図形及び方程式をつなぐテクノロジー活用」を,日本科学教育学会誌に投稿中である.

(2)歩く様子とS−Tグラフとの関係を考察する教材を小学校,中学校,高等学校で使用できるように開発し,鹿児島大学附属小学校と岡山県立備前緑陽高等学校で実践した.これに関する学会発表は,平成22年度に行う予定である.

(3)上記(2)の実践を行うために,鹿児島大学附属小学校,岡山県立備前緑陽高等学校,金沢工業高等専門学校の現職教員と共同で研究を行った.

上記以外に,文部科学省「高等学校学習指導要領解説 数学編 理数編」の執筆に携わった.

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

(1)本年度受けている科学研究費補助金(基盤研究(C))(研究代表:佐伯昭彦)を発展させ,目標・計画①の(2)で述べた研究について来年度の科学研究費補助金を申請する.

(2)学内外の研究助成の公募に積極的に申請し,外部資金の調達を行う. 

(2)点検・評価

(1)「事象の変化とグラフをつなげる表現力を育成する教材の有効性に関する実証的研究」という題目で科学研究費補助金(基盤研究(C))(研究代表:佐伯昭彦)を申請した結果,交付内定(平成22年,80万;平成23年,80万;平成24年,80万)を受けた.また,研究分担1件と連携協力2件を申請した結果,研究分担(基盤研究(C))(研究代表:廣瀬隆司)の交付内定を受けた.

(2)継続として,科学研究費補助金(基盤研究(C))(研究代表:佐伯昭彦)の交付(80万円)を受けた.

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

(1)授業時では演習課題を積極的に取り入れ,学生同士によるコミュニケーション活動や探究活動等を通して,学生の主体的な学習を促すことにより,教育実践力に優れた教員を養成することに貢献したい.

(2)授業中の演習課題,レポート,小テストを基に,学生の理解状態を把握し,授業内容・授業方法の改善を図る.

(3)学生及び院生の進路や悩み等の相談に応じる.

(2)点検・評価

(1)授業時では演習課題を積極的に取り入れ,学生同士によるコミュニケーション活動や探究活動等を通して,学生の主体的な学習を促した.その結果,授業アンケートでは高い評価を得ることができた.

(2)演習課題,レポート,小テストを基に,学生の理解状態を適宜把握した.

(3)ゼミ生が教員採用試験に合格できるように適宜指導・助言を行った結果,全員(4名)の学生が教員採用試験に合格した.

 

2-2.研究

(1)目標・計画

(1)従来からの研究テーマをまとめ全国学会誌に投稿するために,科学研究費補助金(基盤研究(C))(研究代表:佐伯昭彦)で開発した教材を岡山県と鹿児島県の公立高校で実践し,生徒の探究活動の記録,レポート内容,及びアンケートを分析し,その有効性と課題を明らかにする.

(2)目標・計画①の(2)で述べた研究については,これまでの研究で行った教材を充実化し,さらに,小学校と中学校の教材を研究することにより,小学校,中学校,高等学校を通じて児童・生徒が確かな知識・技能を継続的に習得できる教材開発を行う.

(2)点検・評価

(1)科学研究費補助金(基盤研究(C))(研究代表:佐伯昭彦)で開発した教材を基に,鹿児島大学附属小学校と岡山県立備前緑陽高等学校で研究授業を行った.この授業における生徒の活動内容,レポート内容,さらにアンケート結果を分析した結果,この授業の有効性が明らかになった.そのため,平成22年度に学会誌に投稿するためのドラフトを執筆した.

(2)現職教員と研究協力して,歩く様子とS−Tグラフとの関係を考察する教材を小学校,中学校,高等学校で使用できるように開発した.

上記以外に,著書「高等学校新学習指導要領の展開 数学編」(吉田明史編著,明治図書,2010年6月発刊予定)の一部を執筆した.

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

(1)担当する委員会の委員として,本学の運営に貢献する.

(2)点検・評価

(1)「大学院学校教育研究科入学試験委員会」「実地教育専門部会」「第4回日中教師教育学術研究集会準備委員会」の委員として,本学の運営に貢献した.

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

(1)附属小学校・中学校の算数・数学担当教員と連絡を取り合い,研究活動及び児童・生徒の指導方法についての意見交換を行う.(附属学校)

(2)公立学校,地域社会等の連携を積極的に行い,社会に貢献する.(社会との貢献)

(3)JICA等の国際協力事業に貢献する.(国際交流)

(2)点検・評価

(1)附属小学校・中学校の算数・数学担当教員と連絡を取り合い,研究活動及び児童・生徒の指導方法についての意見交換を行った.また,附属小学校が開催した第56回小学校教育研究会と合同会議(2回),及び,附属中学校が開催した第53回中学校教育研究発表会に参加し,研究協議内容についての意見を述べた.(附属学校)

(2)コースで開講した本学大学開放推進事業「算数おもしろ教室」,鳴門市が開催した「第7回子どもまちフェスティバル」における算数紹介コーナーに参加し,社会に貢献した.(社会との貢献)

(3)JICA等の国際協力事業として,大洋州地域研修・中等地区研修・アフガニスタン研修に指導教員として貢献した.(国際交流)

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

(1)上記で述べたように,学長が定める重点目標である全ての項目において,目標・計画は確実に実行できたと考える.

(2)中期計画最終年度の年度計画として挙げられている「テレビ会議システムを利用した授業」を「算数科教育論A」において実施した.実施にあたり,附属小学校の久次米昌敏先生と授業内容・授業方法を事前に打ち合わせを行った.その結果,学生たちから評価の高い授業を行うことができた.

以上の結果から,本学への総合的貢献度は高いと判断する.

 

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