自己点検・評価報告書(伊藤直之)
報告者 伊藤直之
1.学長の定める重点目標
1-1.大学教員としての教育・研究活動①
(1)目標・計画
(2)点検・評価
①については,社会科教育専修の学部1年生を対象とする「初等中等教科教育実践基礎演習」および「初等中等教科教育実践Ⅰ」の授業だけでなく,他の専修を含む学部1年生すべてが履修する「初等社会科教育論」の授業においても,授業実践映像の分析や地域学習のための教材収集作業を行わせる課題を示し,教育実践力の基礎を育成することに寄与できた。
②については,卒業論文指導では,小学校社会科国際理解学習の授業開発という実践的なテーマについて取り組み,完成することができた。修士論文(L2)指導では,小学校社会科において政治学習と地域学習が連携した学習指導計画について検討している途上であり,平成23年度の完成・修了を目指している。
1-2.大学教員としての教育・研究活動②
(1)目標・計画
①イギリスにおける地理教育とシティズンシップ教育の連携を研究課題として,科学研究費補助金若手研究(B)に申請する。
②科学研究費補助金基盤研究等の研究分担者として加わり,申請・獲得に努力する。
(2)点検・評価
①については,科学研究費補助金若手研究(B)に申請した。
②については,科学研究費補助金基盤研究(B)の研究分担者として加わり,申請した。
2.分野別
2-1.教育・学生生活支援
(1)目標・計画
①第1学年のクラス担当教員として,学生との個人面談を実施し,生活の実情や進路希望等の把握に努める。
②「初等中等教科教育実践基礎演習」において,今まで「生徒」として受けていた社会科授業の反省を行い,新書等の読解・レポート発表の機会を設けて,今後の「教師」としての社会科授業構想力の基礎を育成したい。
③卒業論文および修士論文指導において,適確且つきめ細やかなアドバイスを心がける。
(2)点検・評価
①については,個人面談はもとより,「初等中等教科教育実践基礎演習」および「初等中等教科教育実践Ⅰ」の授業の前後を利用して,学生の生活実態の把握,進路希望について話を聞く機会を設けることができた。
②については,読書の機会を設けて授業構想力の基礎を育み,さらに,簡略な形ではあるが授業案を作成させることによって,授業の「受け手」から「作り手」への意識の転換を図るように努めた。
③については,毎週の定期的な卒業論文・修士論文指導に加えて,進捗状況の停滞期やラスト・スパートをするべき時期においては,毎日,昼夜を分かたず指導に応じ,学生が論文を無事完成させることができるように配慮を重ねた。
2-2.研究
(1)目標・計画
①イギリスにおける地理教育とシティズンシップの連携状況についての研究を進め,全国学会において発表を行う。
②同上のテーマについての研究成果をまとめ,全国学会の学会誌に投稿する。
③単著ないし分担執筆の機会をとらえて,著書業績の積み増しを図る。
(2)点検・評価
①については,全国社会科教育学会研究大会(弘前大学)において発表を実施した。
②については,後述するが,分担執筆による著書業績積み増しの機会が増大したために,残念ながら現時点では投稿に至っていない。
③については,学術図書出版社『地理歴史科教育』への分担執筆を行った。さらに,鳴門教育大学特色GPプロジェクト編著『教育実践の省察力をもつ教員の養成』へも分担執筆した。
なお,②に関してはC評価だが,③についてはA評価のため,総括して中間のB評価とした。
2-3.大学運営
(1)目標・計画
①今年度着任ではあるが,本学の目指す方向をいち早く見極め,学内委員等の機会があれば,積極的に関与したい。
(2)点検・評価
戦略GP「四国の知」実行委員,先導的大学改革推進委託事業「モデルコア・カリキュラム開発チーム」委員として,学内開催の研究協議会をはじめ,大阪梅田スカイビルで開催されたシンポジウムに積極的に参加し,本学の推進する事業に関与している。
2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等
(1)目標・計画
①新任教員研修の機会を活用して,附属学校の先生方との連携および附属学校研究大会への参画に努める。(附属学校)
②徳島県内の小・中学校の先生方と交流できる機会に参加し,今後の社会連携・地域連携のための礎を築きたい。(社会連携)
(2)点検・評価
①については,着任初年度で甚だ恐縮したが,附属小学校研究大会において指導助言者を務めた。
②については,徳島県中学校教育研究会社会部会研究委員会の先生方と交流し,平成22年度に予定される四国大会へ向けた研究授業について,すでに意見交換を開始している。
3.本学への総合的貢献(特記事項)
兵庫教育大学連合大学院の大学院教育改革支援プログラムに構成大学の協力者として参加し,11月28日(土)国際シンポジウム「新しい時代における教育実践学のストラテジー」の開催に当たって,Dr. Andy Van Schaack(アメリカ,バンダービルト大学),Dr.Reinhard Uhle(ドイツ,リューネブルグ大学),Dr. David Crook(イギリス,ロンドン大学)の招聘事業に帯同した。また,11月30日(月)に本学で開催されたSchaack氏,Uhle氏による講演会においても,本学の案内や議論への積極的参加を通して,本学の関与する国際交流事業の運営に尽力した。
社会連携としては,大学院の「教育実践フィールド研究」において,大塚国際美術館,徳島県立阿波西高等学校と連携して,「地域文化財を活用した地理歴史科教育内容の開発-美術館における社会認識教育-」に取り組み,美術教育分野だけでなく,新たに社会認識教育の分野から大塚国際美術館との連携のあり方を追求している。