自己点検・評価報告書(大石雅章)

報告者 大石雅章

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」の最終年度にあたり、歩き遍路を通じて、学生たちの人間関係構築能力・コミュニケーション能力を養う「いたわり」情操教育と地域社会との協働による文化掘り起こしの「まるごと博物館」構想の教育研究活動を一層すすめ、その成果を地域社会に発信する教育活動を通じて、教員としての実践力を養う教育研究活動を行う。その成果は学生の作品づくりや報告書にまとめる。

(2)点検・評価

 現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」の最終年度として、12月20日に徳島で3年間の活動報告会の講演会を開催した。また246頁の成果報告書と380頁の「近世阿波の四国遍路関係史料集」を公表した。地域文化を活かした取り組みを対象とする桜井徳太郎賞への応募を促されたり、研究者・大学関係者からの反応は非常によい。また、1月8日東京でのGPポスターセッションにおいても、関心が高く準備した説明パンフレット500部はなくなり、多くの他大学の参加者から熱心に説明を求められ、担当5名(教員2名・事務3名)は1日中それに追われた。このように高い関心と評価を得たのは、メンバーがそれぞれの専門性を活かしながらチームとして相互連携しながら活動し成果を出し得たからである。したがって、これは、メンバー全員の成果によるものである。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 遍路文化などの地域史や中世寺院と社会との関係をテーマに、教育・研究活動をすすめる。その研究費確保のために、科学研究費への申請、各財団が支援する研究費補助金に積極的に応募し、昨年度より資金が獲得できるように一層努める。 

(2)点検・評価

 現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」の最終年度として、その通常の活動に加えて、その成果発表報告会の開催や報告書の作成などの準備など追われ、結局次期の教育研究費獲得のための活動は行えなかった。なお、科学研究費への申請についてはおこなったが、獲得するまでには至らなかった。今後とも外部資金獲得のため、努力したい。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

 授業では、受講生が教員としての実力を高めるために、実践的な授業づくりに努め、学生の意見や質問にも積極的に応える。また遍路を核とした地域社会支援活動を通じても、学生たちの教員としての資質を高めるよう努める。学生生活においては、ゼミ生を中心に学生とのコミュニケーションを絶やさず、彼らが学ぶに支障のない生活環境を維持できるよう、可能な限り支援する。

(2)点検・評価

 授業に行うにあたって、できるだけ分かり易く、理解が深まるように、プリントなどでの補助教材を作成し配布した。質問を受けた場合は、できるだけその場で説明し、質問者が十分に理解できたか、確認をとりながら、すすめた。また遍路を活かした教育活動を通じて、学生の教員としてのコミュニケーション能力など、教師力を高めるように努め、一定の成果を得た。また指導学生の進路指導など、学生支援にも対応した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

 最終年度にあたる現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」の研究をチームとしてまとめ、報告書を作成し、できればそれを出版する予定である。

 この数年時間を割くことができず滞っていた、従来の研究テーマである「中世寺院と社会」との研究をすすめたい。とくに学校教育や地域社会の視野をいれながら、研究を進める予定である。

(2)点検・評価

 最終年度にあたる現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」の研究をチームとしてまとめ、報告会を開催し、その成果報告書を作成した。また現在それを出版する方向で検討中である。また中世社会と寺院の研究については、遍路に関する活動に時間が割かれ、充分に進めたとはいえないが、現在教育史・技術史の視点から、史料収集など、中世寺院の社会的役割の研究をすすめている。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

 センター部長として、地域連携センター所長として、人文社会系教育部・社会系コースの一員として、大学の運営に積極的に参加し、より充実した大学となるよう努めたい。

(2)点検・評価

 地域連携センター長として、本学の実地教育がスムーズに実施さるように、実地教育担当の教員とともに附属学校部長・附属校園等と緊密に連携をとりながらすすめた。なお実地教育体制のより充実を痛感し、下記のセンター再編に反映させていただいた。

 センター部長として、平成22年度に向けて、第2期中期目標にあった、領域別・機能別センター再編を田中理事の下ですすめた。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

 地域連携センター所長として、附属学校の実習をはじめ実地教育が支障なく実施できるよう努める。またセンター部長として諸センターの活動がスムーズにおこなえるように支援したい。

 現代GPによる地域社会への教育研究活動を含めた支援活動をさらにすすめる。また包括協定を結んだ北島町からの支援要請を受けて、平成21年度から本格的に進める予定である。

(2)点検・評価

 地域連携センター長として、受講生が教員としての現場指導能力(実践力)を高めるように、実地教育担当の教員とともに附属校園等と密に連携をとりながら、その教育活動を支援した。とくに実習期間中いくつかの問題が発生したが、附属学校部長・附属校園長・担当教員・教諭等との協力を得て対応した。

 現代GP等よる地域社会への教育研究活動を含めた支援活動をさらにすすめた。また現代GP以外に、包括協定を結んだ松茂町とは、町立図書館主催の「大学連携講座」を平成21年度から始め、22年度も引き続き実施される予定である。さらに包括協定を結んだ北島町からの支援要請を受けて、中学校との環境教育等を進めている(環境教育は近森教授が担当)。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 現代GP「遍路文化を活かした地域人間力の育成」3年間の活動の最終年度で、報告会・報告書などその成果を無事公表でき、「遍路を活かした教育研究活動は鳴門教育大学」との評価を受けつつあること。また、多分野の教員がチームとしてまとまり、それぞれ専門性を活かしながら教育大学としてふさわしい教育・研究実践活動を通じて成果を生み出せたこと。以上の点は、大学に貢献できたと思う。なおこの貢献はチームの先生方、それを支援していただいた方々によってなされたものである。

 

お問い合わせ

経営企画戦略課
電話:088-687-6012