自己点検・評価報告書(杉浦裕子)

報告者 杉浦裕子

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

○初年度の今年は、教員を目指す(あるいは現職の教員の)学生にどう資することができるかという視点から英文学の講義を担当し、学生の反応を見て試行錯誤しながらも、文学作品の精読を通じて確かな読解力と幅広い視野を獲得して貰えるような授業を行うことが目標である。
○具体的には、シェイクスピア、オスカーワイルドの劇作品から言葉の豊かさを読み取ったり、ヴァージニア・ウルフの小説からジェンダー・歴史・文明について学生と議論する。

(2)点検・評価

 学部の英文講読や英米文学研究Ⅰ、大学院の英米文化研究といった授業を通して、英文を細部にこっだわって読むことの面白さを伝えることができたという実感があるし、授業評価アンケートにも表れていると思う。 現職の教員の英文への意識の高さにはこちらも刺激された。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

○平成20年度から科研費の共同研究として行っているシェイクスピアの材源・改作に関する研究を引き続き行う。

○個人で科研費の若手研究に申請を試みる。オスカーワイルドの芸術観に見られるシェイクスピアの影響を申請のテーマとして考えている。 

(2)点検・評価

○科研費の共同研究は引き続き行い、共著の論文を出すこともできた。

○個人で科研費の若手研究(B)に応募した。(結果は不採択だった。)

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

○本学に赴任した最初の年であることから、まずは英語コースの学生を中心に、授業で接する学生とコミュニケーションをとりつつ、適切な学生指導を行えるようにスケジュールやカリキュラムをできるだけ早く把握し、学部生・院生が気軽に相談に来られるような体制を整える。

(2)点検・評価

○一年目から、学生とのコミュニケーションを積極的に図ることができた。授業以外でも英語コースのEポケットなどで学部生と知り合いになれたし、院生とは読書会を行ったりもした。また、オーストラリアの語学研修(英語コミュニケーションⅤ)の引率者としても、学生の留学をサポートした。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

○授業でも扱うオスカーワイルドやヴァージニア・ウルフは、かなり自分の勉強が必要になるところでもあるので、授業の準備をしながら自己の研究の幅を広げていく。

○トマス・グラバーの伝記の翻訳(岩波書店から出版予定)の作業を進める。

○『映画で見るイギリスの文化』の原稿の訂正を仕上げる。

○科研費の共同研究(ペインターの『ロミオとジュリエッタ』を引き続き行う。

(2)点検・評価

 上記の目標を着々と進めることができた。 翻訳書は今年中、『映画で楽しむイギリスの歴史』は4月末に出版予定である。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

○まずは英語コースのコース会議や、人文/社会教育部の部会に早く慣れ、コースや部の運営について把握し、その中で自分にできることは何か模索する。

○担当の委員会(地域連携委員会、図書館運営委員会)の仕事を粛々と行う。

(2)点検・評価

○コース会議や部会を通して、大学の運営、コースの運営についていろいろと学んだし、特にコースの運営にそれなりに寄与したと思う。

○担当の委員会は上記の二つに加えて、教職実践演習実施委員会も加わったが、すべての委員の仕事を粛々と行った。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

○新任教員の義務である附属学校での研修を通して、大学と附属学校の連携を図る。

○教員免許更新講座と公開講座を通じて社会との連携に貢献する。

(2)点検・評価

○附属小学校と中学校に合計8回赴き、とくに小学校英語教育の現場の状況の把握に努めた。

○教員免許更新講座と公開講座では、現職の教員の方や一般の方にシェイクスピアの講義を通して言葉の面白さと怖さを伝えた。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 

 

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