自己点検・評価報告書(兼重 昇)

報告者 兼重 昇

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 本学教員として,教職に関する確かな知識と経験を持つためには,まず「今」の学校へ訪問することが必須であると考える。特に,新学習指導要領の移行期となる平成21年度については,これまでとは異なる授業実践も求められることを鑑みると,現状を知ることは特に必要な経験である。平成21年度は,これまでと同様に小学校だけでなく,中学校における英語教育の実践をする機会を持ち,今後の英語教育の在り方について特に実践を基盤とした研究及び教育をしていく。

(2)点検・評価

 平成21年度も前年度までの継続として,小学校英語教育センターの事業の一環である出張型研修(通称)「お遍路研修」を80件近く行い,小学校現場の熟解を行った。またその訪問に,大学院生や学部生の帯同も推進し,現場の様子を具体的に理解することをすすめるとともに,授業参加も促し,より実践的な授業を進めた。

 また,小中連携を進める地域への訪問指導も積極的に行い(県内3地域,京都府,鹿児島県,岡山県,山口県など),中学校との連携についても研究及び実践を行った。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 個人の研究の推進には,科学研究費の申請を行うとともに,併せて関連企業との共同研究をすすめることで,より効果的な研究を進めていく。特に小学校外国語活動に関しては,注目が集まっているため,そこを中心とした研究計画を立てて実践する。

 また,文部科学省の実施する研修や校内研修との連携を図り,外部資金の獲得を目指す。 

(2)点検・評価

 外部資金獲得として,本年度は科学研究費の申請は行わなかったが,小学校外国語活動に関する教育委員会等からの講師依頼を受けた際に,その謝金等を運営費として大学へ納入してもらった。

 また,関連企業との共同研究をすすめ,研究推進に関する費用負担の軽減を図り,共同での学会発表などを行なった。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

 学生の課外活動として,野球部,ESSの顧問として学生の活動が円滑に進むように支援する。そのため,活動への積極的な参加や相談にも応じる。また,平成21年度は四国インカレが徳島県を中心に行われ,野球部についてはその担当となっている。これを円滑に進めていくことも重要と考えている。教育においては,ゼミや授業外活動における就職活動支援をおこない,教員になるために必要な最新の情報を提供すると共に,基礎学力を高めるための勉強会の場を提供する。また,県内の教員研修へ帯同することを進め,学生へ体験を通して,実践的な能力を身につけさせるよう努める。

(2)点検・評価

 課外活動の推進として,野球部は1部リーグへの昇進を達成し(次年度も一部残留),学生表彰を受賞した。また四国インカレ徳島大会での実施を企画運営した。ESSでは,子ども対象の一泊二日英語キャンプの運営支援を行い,10数名の小学生の参加者し,保護者からの高い評価を受けた。ゼミ等での就職活動支援の結果として,予定の勉強会や現場への訪問を推進したことで,修了生・卒業生(現職をのぞく)4名のうち,1名が徳島県小学校正規採用,1名中学校英語講師,1名香川県小学校講師,1名本学大学院進学となった。個人としては,本学ベストティーチャー賞を受賞した。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

 研究目標としては,特に小学校・中学校との連携教育について取り上げていく。諸外国の例も参考にしながら,移行期のある小学校・中学校の外国語活動,外国語科の在り方について,研究を進めるとともにその成果を公表し,実践に生かしていく。特に平成21年度は,学校現場との交流を一層促進し,そこで起こる個々の課題について,学校とともに解決していくような研究を進めていく。現在明らかになっている課題は,(1)評価の問題,(2)小中連携である。この課題を中心に具体的事例を基に研究を進める。

(2)点検・評価

 小学校英語教育センターの事業と連動し,(1)小学校外国語活動における評価について,は自己評価の有効性について研究をすすめ,四国英語教育学会での研究発表,日本児童英語教育学会の問題別討論会での提案などを行った。(2)小中連携については,文部科学省指定の「英語教育改善に関する調査研究事業」に指定されている県内3地域,京都府,鹿児島県,岡山県,山口県などでの指導助言を行うとともに,調査研究の支援を行った。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

・本年度試験的に実施した,徳島市外国語活動学生ボランティア事業の一層の充実を図るとともに,鳴門市でも同様の事業を行う。これにより,学生へ学校現場での実践的な経験をさせることができるとともに小学校での外国語活動の円滑な導入をねらっている。

・国際交流委員会の委員として,留学生の派遣や受け入れに関する諸支援を行う。

・小学校英語教育センターの事業を県内外にアピールすることで,大学の広告的役割を担う。

(2)点検・評価

 徳島市外国語活動学生ボランティアの継続と新規に鳴門市における同様の事業を開始し,学部生,大学院生あわせて10名程度の学生を派遣した。

・国際交流委員会委員としての業務を遂行した。

・小学校英語教育センターの事業により,県内外の80地域への出張型研修「お遍路研修」を行うとともに,様々な研修において,本学大学院の広告を行った。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

 附属学校(小学校及び中学校)での英語教育(外国語活動)の授業実践の支援を行う。小・中連携の英語教育を視野に入れた際に,その間をつなぐ活動をする。

 社会との連携としては,徳島県総合教育センター主催の教員研修,公開講座などに積極的に取り組む。また,小学校英語教育センターの事業として,県内外の公立小学校での授業実践,校内研修などの事業を行う。

 国際交流については,積極的に海外の研究機関との共同研究を進める。具体的には,小学校英語教育に関する共同研究として,韓国,台湾,中国などとの情報交換や現地調査を進める。国際交流協定締結校との交流を推進する。また,アメリカやオーストラリアなど既存の国際交流協定校との交流活動をより活性化させる。

(2)点検・評価

 附属小学校での授業研究大会で小学校教員とのティーム・ティーチングを行い授業公開を行った。社会連携としては,先述のお遍路研修に加え,独立行政法人教員研修センター,徳島県や地教委実施の研修会での講師を担当した(のべ回数は100回以上の実施)。

 国際交流としては,5月時に交流協定締結校であるアメリカウエスタンカロライナ大学の授業の一環として,自転車によるお遍路を支援したが,新型インフルエンザの影響で,予定していた四国内での小学校訪問はできなかった。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 

 

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