自己点検・評価報告書(野口哲也)

報告者 野口哲也

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

〔研究計画〕
 従来から取り組んできた泉鏡花の研究を継続しつつ、新たな研究課題として現代文学にも対象範囲を拡げ、近現代文学の担当教員としての自らの資質を高める。また、学内外の共同研究等の機会に積極的に参加し、学術的な交流を深め、研究者としての視野を拡大する。
 国文学に関する以上の研究を、教育活動にもフィードバックさせながら遂行し、質の高い教育実践の背景作りに具体的に貢献したい。

(2)点検・評価

 泉鏡花の研究については、単著論文を2本執筆した(平成21年9月刊行1件、審査中1件)。

 また、これまで研究してきた明治期幻想文学を新たに翻訳文学という対象領域に理論的に接続させる研究計画を作成し、科学研究費補助金に応募した。

 さらに、現代文学における「子ども」に関する解説付きアンソロジーの作成にも新たに携わった(平成21年4月刊行)。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 平成20年度から3カ年計画で科研費補助金(基盤C)を得た2件の共同研究プロジェクトに、研究協力者として参加しているが、いずれも平成21年度からは研究分担者として参加する予定である。その他にも、積極的に科学研究費補助金(若手研究等)の申請を行い、外部資金の獲得に努めたい。 

(2)点検・評価

 科研費補助金(基盤C)に採択された2件の共同研究(『1960年代日本における文学概念の変容についての総合的研究』『脱ジャンル領域としての「小品」に関する動態的・文化史的総合研究』)に、それぞれ研究分担者として従事し、調査報告等を行った。

 新たに、平成22年度科研費補助金に、研究代表者として2件(若手B・スタートアップ)、研究分担者として1件(基盤C)応募した。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

1.学生の疑問や意見を受けとめ、それを講義内容にも反映させながら授業の質の向上に努める。

2.演習担当者への事前指導など、オフィスアワーを活用して学習支援を行い、授業外においても十分な学習活動を促進する。

3.コースやゼミにおける教育研究を中心として、学生との間に適切で良好な関係を築きつつ、大学生活においてより豊かな人間性が形成されるよう支援する。

(2)点検・評価

1.フィードバックペーパーなどを用いて学生の理解度や反応を把握し、次時の授業に活かした。

2.オフィスアワー以外の時間にも演習のための事前指導を行い、授業外での学習支援に努めた。

3.特に1年生については担任教員として、授業内外において学生生活全般や進路に関わる助言や指導を行た。また、今年度より学部ゼミを本格始動し、年度内に他ゼミからの移籍も受け入れたたが、概ね充実した指導を展開できたように思う。

4.他に、今年度の学生用図書(コース分)を選定し、図書館における基本文献の充実を図った。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

1.泉鏡花を中心とした近代幻想文学に関する研究を継続し、論文化して学会誌に投稿するとともに、これまでの業績と併せ博士学位請求論文としてまとめる。

2.共同研究や学際的研究等の機会に積極的に参加する。 3. 科学研究費補助金の申請を行い、外部資金の獲得に努める。

(2)点検・評価

1.Ⅰ-1に記したとおり、泉鏡花に関する学術論文を2本執筆した。博士論文は、完成に向け鋭意執筆中である。

2.Ⅰ-2に記したとおり、科研費(基盤C)に採択された2件の共同研究に、研究分担者として参加している。うち1件については、平成21年8月に国際シンポジウムを開催した(台湾・輔仁大学)。

3.Ⅰ-2に記したとおり、平成22年度科研費補助金に3件の応募を行った。 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

 今後、各種委員会等で公務に携わることがあれば、円滑な大学運営の遂行に貢献できるよう努める。また、講座における各種行事の運営にも積極的に関わりたい。

(2)点検・評価

 学校教育学部入学試験委員として、入試業務に携わった。 コース内では学部1年生の担任として、合宿研修の引率や「初等中等教育実践基礎演習」の主担当教員として運営に携わった。また、コース内の会議において毎回の議事録を作成した。

 その他、鳴風会幹事および鳴門教育大学振興会理事として、良好な教育研究環境を保持するよう努めた。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

1.附属学校の教員と連携し、意見交換を行う機会を設ける。

2.地域の教育・文化活動に積極的に参加し、社会との連携を図る。

3.留学生の指導・支援など、コース全体の国際交流活動に携わる。

(2)点検・評価

1.附属学校との連絡協議会に出席したほか、附属中学校の「第53回中学校教育研究発表会」に参加し、意見交換を行った。また、新任教員研修の機会を利用しながら、附属学校における授業見学や本学学生の教育実習への参与を行った。

2.「四国の知 GP」に関し、「四国学ワーキンググループ」の文芸部門担当教員として、「e-Knowledgeコンソーシアム四国」の運営に携わった。

3.コース全体の国際交流に関しては、研究発表会等における留学生への助言といったものに留まっているので、今後の課題としたい。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

・学生の教員採用試験対策として、模擬授業・個人面接の面接官を担当した。

・12月に行われたFDワークショップに参加し、他の参加者と積極的に意見交換を行った。

 

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