自己点検・評価報告書(村井万里子)

報告者 村井万里子

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

1.研究においては、これから5年間を見据えて、昨年度までに見通しを立てた「言語教育基礎論」を形あるものにするための具体的な計画を立て第一段を実行したい。学内外の研究仲間との交流を密にして、相互に刺激しながらこれまでの共同研究の成果の上に新しい「基礎基本」の提案のできる研究を行う。
2.学部・大学院で開発中の授業実践内容を、さらに充実させる。とくに「学力形成」の課題には、言語の力を基礎・基本として積極的に実践研究することが欠かせない。平成20年度に出発した大学院のコアカリキュラム及びフィールド研究をより充実したものにする。
3.連合大学院博士課程の院生を指導することに、全力を注ぎ、上記1・2の充実との密接な連携を図る。

(2)点検・評価

1.主に長期プログラム履修生を対象とする授業「初等国語B」において、力を尽くした。しかし、目標に掲げた「言語教育基礎論」の論文執筆は、構想段階を終え、各部の執筆にとりかかった。

2.学部のコアカリキュラム「初等中等教科教育実践Ⅱ」の実践内容を論文にまとめ、2冊の著書に収めることができた。「教育実践フィールド研究」は、小学校における古典指導のカリキュラム開発をめざして院生が自主的に研究を進めた。3.連合大学院博士課程院生は、上記2にも積極的に貢献し、また博士候補認定試験に合格した。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

1.現在進行中の科学研究補助金分担者の仕事(平成21年度まで)を着実に実行するとともに、この研究をふまえた新しい展開を図る具体的な主題を選定する。

2.言語力の基礎・基本を育てる理論を検証するため、質的でかつ実証的な評価基準研究法を開発することをめざして、科学研究補助金の研究計画を立て申請を行いたい。(ただし以下の3が成否の鍵を握る)

3.個人的には、精神の健康を保つことのできる教育研究時間経営法をつきとめて身に付けたい。 

(2)点検・評価

1.21年度を最終年度とする科学研究補助金研究結果の報告書の「評価」の章を担当し、執筆中である(締切は4月末)。なお、22年度開始の科研のメンバーとして、引き続き科研研究に携わる予定である。

2.学内のスタンダード評価の実践適用と効果について、昨年より密度の濃い2年次生学生を対象とするデータを採取することができた。

3.時間経営法については、スケジュールノートを用いて改良を重ねつつある。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

○学生の個性・能力・状況に応じて、学業の達成と進路の開拓を支援する。

○博士課程の院生指導2年目にして本格的な論文指導が始まり、研究的にも教育的にも新局面が予想される。この機会を積極的に捉えて学生に対する教育・生活支援の充実を図る。

○修士課程の院生、学部生、いずれにも適切な教育支援を行うとともに、院生・学生間の緊密な研究面・生活面での交流をはかり、豊かな相互啓発が実現するように支援する。

(2)点検・評価

○修士課程院生1名(現職)を送り出した。また、学部4年の卒業生2名を送り出した。なお、その1名は、卒業生の中から前田賞を受賞する2名のうちの1名に選ばれた。栄誉は本人の努力の賜である。

○博士課程院生の研究発表・論文投稿指導・博士論文構想を経て,優秀な成績で博士候補認定試験に合格させることができた。これも、本人の研鑽の積み重ねの成果である。

○学部ゼミナールに博士課程院生の参加を促し、学部生・院生両者に良い刺激をもたらすことができた。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

1.昨年に引き続き、20年来の研究を総括する論文作成に取り組む。そのプロセスに役立つ学会発表・論文執筆計画を長いスパンで考える。

2.目先の流行にとらわれず、現代の教育研究と実践課題の根本に培う研究を行う。

3.基本的指導過程と評価力の開発を軸にした実践的カリキュラム開発をめざす研究を行う。

(2)点検・評価

○1・2・3については、地道な研究を続けている。

○全国大学国語教育学会の編集委員に選出され(2回目)査読委員の仕事をした。

○日本読書学会の編集委員として、複数の論文査読の仕事をした。

○日本国語教育学会の地方理事として、大会に協力し発表者の推薦等を行った。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

○鳴門教育大学の使命をつねに念頭において、大学運営に協力する。

○兵庫教育大学連合大学院の運営には、初めて関わる事柄が多いので、関係する方々の教示を仰ぎながら、仕事を進める。

○言語系コース国語の一員として、講座の運営に協力する。

(2)点検・評価

○大学運営については、21年度言語系教育(国語)コース長として、1年間の任を果たした。

○兵庫教育大学連合大学院の運営では、入試業務・教授会への出席を通常通り果たした。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

○附属学校との教育・研究の協力を維持し、新しい局面に向けて緊密化をはかる。

○卒業生・修了生との交流を維持し、鳴門教育大学の社会的認知度を高めるとともに、大学院の定員確保につとめる。

○本年は、隔年で実施している京仁教育大学との交流の狭間の年であるが、昨年度明らかになった交流あり方の必要性をふまえ、交流テーマの再検討を行う。

(2)点検・評価

○附属小学校の研究大会で若手教員(本学卒業生)の授業研究に協力した。

○国語科学部附属連絡協議会等において、附属校実習等の情報交換を行った。

○京仁教育大学からセミナーの持ち方について意見が寄せられ、検討課題をやりとりする窓口の役割を果たしている。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

○本学教員として通常の任務職責を果たした。

 

お問い合わせ

経営企画戦略課
電話:088-687-6012