自己点検・評価報告書(今田雄三)

報告者 今田雄三

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

 大学院修士課程の授業「学校精神保健学演習」において、精神保健および臨床心理学の観点からの実践力の養成を目的とした事例検討を取り入れる。授業は個人演習、グループ演習、全体発表、ふりかえりという手順で進め、受講生全体で理解を深め共有出来るように工夫する。また個人演習への徹底的なフィードバックを行うことで、授業への動機づけを高める。更に授業の進行に応じて①自己理解、②他者理解③実践的知、④連携能力という4つの観点について随時自己評価を行うことで、受講者へ到達目標を明確化させると共に、学びへの意欲を喚起することを目指す。なお、本授業以外の授業担当科目との関連・連動についても受講生に意識させるような工夫を適宜行うことも試みる。

(2)点検・評価

 まず前期開講科目「学校精神保健学研究」では、学校精神保健に関する基礎的知識の習得を図る際、個別の事例の理解に基づいた支援という観点を意識させるよう心がけた。さらに大学院後期開講科目「学校精神保健学演習」において、事例検討を取り入れた授業実践を行った。授業は個人演習、グループ演習、全体発表、ふりかえりという手順で進め、受講生全体で理解を深め共有出来るようにした。また個人演習への徹底的なフィードバックを行い、授業への動機づけを高めた。更に授業の進行に応じて①自己理解、②他者理解③実践的知、④連携能力という4つの観点について随時自己評価を行うことで、受講者へ到達目標を明確化させると共に、学びへの意欲を喚起した。この授業実践の一部を「鳴門教育大学授業実践研究」第9号に投稿した。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 現在までのところ外部資金を獲得した実績はなく、本学に着任してからは外部資金獲得のための申請も行っていないのが実情である。よって平成21年度においては、現在進行中の研究活動を吟味し、科学研究費補助金の申請が可能な研究を選択し、年度当初から計画的に準備を整え、申請を試みることを目標とする。 

(2)点検・評価

 平成22年度科学研究費補助金の基盤研究C(一般)に研究課題「臨床心理士養成における実践力向上を目指したコラージュ療法体験プログラムの開発」の新規申請を行った。なお審査の結果は不採択であったので、次年度以降も更に研究内容を練り直して科学研究費補助金の申請を試みたい。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

○授業には独自に作成した資料を用いる。

○授業にはPower point などの視聴覚機器を活用し、写真や図表などを豊富に用いることで興味を喚起し、理解を助ける。

○授業には事例検討を取り入れる。

○提出した課題に対して、教員からのフィードバックを十分に行う。

○臨床心理士を目指す院生、および児童生徒の心の問題に取り組む現職教員が、精神保健

○精神科医療の実践に触れ、体験を通して正しい知識を習得出来るように、地域の医療機関と連携し、精神科病院での見学実習の機会が得られるように努める。

(2)点検・評価

○ほぼすべての授業で独自に作成した資料を用いた。

○多くの授業で授業にはPower point などの視聴覚機器を活用し、写真や図表などを豊富に用いることで興味を喚起し、理解を助けた。

○「学校精神保健学演習」で事例検討を徹底的に行った。

○「学校精神保健学演習」で受講生の提出課題に対して毎回個別にフィードバックを行った。

○地域の精神科病院と連携し、8月および3月に精神科病院の見学実習を行った。参加は計35名であった。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

○臨床心理士を目指す大学院生の養成において、精神保健の知識の習得、事例研究、および描画やコラージュを用いた心理査定や心理面接技法の習得に関連した研究を行う。

○平成21年度においては、引き続き教育実践において上記の知識・査定・技法の習得に関連したデータの収集を行うとともに、これまでの実践内容についてまとめ、学会発表ないしは学内紀要論文の投稿を行うことを目指す。

(2)点検・評価

○臨床心理士を目指す大学院生の養成において、精神保健の知識の習得、および描画やコラージュを用いた心理査定や心理面接技法の習得に関連した研究データの収集を継続して行った。

○描画に関するこれまでの研究に関しては、学術誌への投稿(共著・2件。平成23年度掲載予定)、および学内紀要論文への投稿(単著・2件)を行った。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

○学生支援委員会委員として、委員会活動を通して大学運営に関し誠実に取り組むように努める。

(2)点検・評価

○今年度は学校教育学部入学試験委員会委員に任命され、学部入試に関連する業務に誠実に取り組んだ(平成21年度の目標・計画の提出時点では学生支援委員会委員の任期が残り1年あると認識していたが、実際には任期は単年度であり、平成21年4月からは学校教育学部入学試験委員会委員に任命されたため)。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

○徳島県精神保健福祉協会教育研修委員会委員として、県民一般を対象とした精神保健に関する啓蒙活動を行う。

○徳島県立徳島学院の嘱託医として、児童生徒の指導について職員との連携を図る。

(2)点検・評価

○徳島県精神保健福祉協会教育研修委員会委員として、県民一般を対象とした精神保健に関する研修会の企画立案に参加し、3月に研修会を開催した。

○徳島県立徳島学院の嘱託医として、月1回児童生徒と面接し、その指導について職員との連携を図った。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 教育に関して、1年次5名、2年次6名の大学院生に対し課題研究を行ったのに加え、本学の心理教育相談室で面接を担当する大学院生を対象とした面接指導基礎実習(1年次)4名、および面接指導実習(2年次)5名に対しても、課題研究指導に匹敵する綿密な指導をほぼ毎週、グループおよび個別に実施し、高度な実践的資質を有する大学院生の養成に貢献した。

 

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