自己点検・評価報告書(太田直也)

報告者 太田直也

1.学長の定める重点目標

1-1.大学教員としての教育・研究活動①

(1)目標・計画

1.文化論に関する授業では、現代の文化を考えるにあたって必要不可欠な事項をとりあげてゆく。可能な限り受講生にとって身近な具体例を取り上げて説明することを心がける。

2.他大学では扱われることの少ない(全くない)特色のあるテーマを積極的に取り上げる。特にヨーロッパ「辺境地」の文化と教育に力点を置く。

3.文学関係の授業では新しい批評理論を念頭に授業を進める。

4.受講生の発言機会を増やし、能力や努力を正当に評価する。

(2)点検・評価

1 について: 文化論に関しては、特にポストコロニアリズムについて具体的な事例を挙げることができ、受講生たちからは好評を得た。

2 について:イギリス・ウェールズとアイルランド共和国を取り上げた。その際、教育改革以外の点についても触れたが、教育問題以外の社会問題の方に受講者の関心が向けられた。教育を幅広く考えるという点では成功したと自負している。

3 について:必ずしも新しいとは言えないが、ディコンストラクションを意識した。「多様な読みの可能性」を考える機会になったと考える。

4 について:受講生の発言機会は可能な限り設けた。

 

1-2.大学教員としての教育・研究活動②

(1)目標・計画

 科学研究費補助金には、例年通り、応募する。ヨーロッパ辺境地の文化と教育に関するものをテーマとする。特にウェールズ、アイルランド共和国を中心に据えるつもりであるが、わが国では注目されていないマン島も加えたい。 

(2)点検・評価

 残念ながら科学研究費補助金に応募することはできなかった。学会行事と出版準備に追われていたことが理由である。次年度に向けて準備を進めたい。

 

2.分野別

2-1.教育・学生生活支援

(1)目標・計画

1.学生の自主的な活動を支援し、必要に応じてアドバイスを与える。2.いかなる場合にも学生の相談には誠意を持って応じる。

(2)点検・評価

 学生の活動、特にふれあいアクティビティーと軽音楽部には可能な限りの支援をした。また、授業等で関係した大学院生・学部生には個人的な相談も頻繁に受けた。

 

2-2.研究

(1)目標・計画

1.申請中の科研費が採択された場合にはアイルランド共和国における教育と文化を調査し、授業「ドラマ」の意義とわが国の教育への示唆を考察する。

2.『カルトグラフィア(仮題)』の翻訳作業を終え、出版する。

3.ディラン・トマスの書簡集翻訳作業を継続する。可能であれば年度内に出版する。

4.教育もしくは文学関係の学会にて研究発表を行う。

(2)点検・評価

・申請した科研費を受けることは出来なかったが、個人的に研究会を組織し、応募テーマについて考察を続けた。

・『カルトグラフィア(仮)』は『ビジュアル版地図の歴史』と題して東洋書林より出版され(5月)、高い評価を得た(詳細は2009年7月19日付朝日新聞掲載の高村 薫氏による書評を参照されたい)。

・ディラン・トマスの書簡集は翻訳作業を終えた(2010年4月、東洋書林より刊行)。

・国際異文化学会にて「ディラン・トマスの『詩論』」と題した研究発表を行った。

 

2-3.大学運営

(1)目標・計画

1.各種委員会等、与えられた責務を遂行する。

2.入学者確保のための広報活動、主として関東地区の私立大学訪問を行う。

(2)点検・評価

・学生支援委員会、予算・財務管理委員会の委員としての責務を遂行した。代理出席が必要な場合には、可能な限り、他の委員会にも出席した。

・個人的に関東地区の私立大学を(3大学)訪問した。

 

2-4.附属学校・社会との連携、国際交流等

(1)目標・計画

 英語圏(主として英国、アイルランド共和国)の教育機関との関係強化を図る。特に、交流を続けているアイルランド共和国のSt. Brigid’s Primary Schoolとはさらに交流を深めたい。

(2)点検・評価

 St. Brigid’s Primary Schoolとの交流は継続したが、メールによるものであるため、関係強化といえるものではなかった。

 

3.本学への総合的貢献(特記事項)

 例年通り、可能な限りの貢献はしたつもりである。言うまでもないが、大学運営、学生指導、研究はいずれも大学に評価されるためにやっているわけではない。それゆえ、いかなる評価をされても構わないが、少なくとも業績に関する評価については再考していただければ幸いである。個人的にはやや不当なポイント制度であると考える。

 

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